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若利
ふいに、若利が口を開く。
若利
伊鳳
若利
伊鳳
若利
若利が小さく笑った。その表情が、どこか寂しげに見えたのは気のせいだろうか。
若利
彼が言葉を続けようとした、 その時だった。
部員
遠くから部員の声が飛んできた。
私は
伊鳳
伊鳳
と返事をし、若利を見た。
伊鳳
若利
若利は少しだけ視線を落としたが、 すぐにいつものように笑った。
若利
その言葉が、なぜか胸に引っかかった。
でもその理由を考える間もなく、私は駆け出した。
知らなかった。
この夜、若利が言いかけた言葉が、私の世界を変えるものだったなんて。