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成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

三谷、待って!

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

待つわけないでしょ?

持ち上げるようにして 足を大きく開かされる

制止の言葉も聞かず 三谷は少し力を入れて腰を進めた

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

い"ッ!

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

あ...あッ

熱くて...太くて...

これが...

これが、俺の待ち望んでいたモノ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

三谷ッ!

そこで俺の意識は弾けた

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

あー...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

最悪

カーテンの隙間から射す朝日に 俺はうんざりと目を細める

なんとも目覚めの悪い朝だ

それもこれも...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(...コイツのせいだ)

隣のベッドで健やかに眠る三谷

その顔に腹が立って 俺は枕を投げ付けてやった

成瀬 遥 は アレが欲しい

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

...ん?え、何?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

何でも無いわ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

えぇー?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

これ、枕投げたでしょ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

投げた

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

酷いなぁ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

うるせー

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

早く支度しろよ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

いや、集合時間まで1時間も

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

うるせー

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

も〜、何で朝から不機嫌なの?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...うるせー

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

それしか言わないじゃん

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

まぁ、良いけど

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥と長く話が出来るし

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

だから、話す事なんか無いってば

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ふふっ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...何笑ってんだよ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

何でもないよ?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

あっそ

三谷はベッドから起き上がり 伸びをして着替え始めた

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(パンイチで寝るなよ...)

個室とはいえ俺が居るんだし

一応、大学内の仮眠室だし

普通は服着て寝るだろ と思ったが 三谷は全く気にする事無くパンイチで寝た

イケメンって何故か裸族が多いけど もしかして秘訣だったりするの?

と、朝からくだらない事を考えて 三谷と共に食堂へと向かった

今日は絶対厄日だ

2日目の清掃が開始され 割り振りがされた時点で 俺のやる気は最低値だった

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(よりにもよって...)

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(何でここなんだよ)

担当になった場所は 三谷がよろしくヤッていた場所

そして 夢で俺が三谷に抱かれていた場所だ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

あぁ"〜ッ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...はぁっ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥、昨日よりも溜め息多いね

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

疲れちゃった?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

疲れただけなら良かったのに

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

悩み事?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

お前には関係無いよ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(大アリだけど)

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

関係無いなんて寂しいなぁ

何だかんだ三谷と言葉を交わしながら 何事も無く清掃時間が過ぎていく

2時間も経つ頃には 夢の事なんてすっかり忘れていた

清掃が終わりに近付き 俺と三谷は仕上げの机拭きを 端から始める

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

なぁ、三谷

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

んー?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

お前さ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

大学1のイケメンって言われてんの

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

知ってた?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

何それ!

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

初耳なんだけど

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ホントかよ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

嬉しいけど、恥ずかしいな

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

良い事じゃん

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

その顔のおかげか

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

男も女も喰い放題みたいだし?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

トゲのある言い方だな〜

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

てゆーか、そんな噂まであるの?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

あるある

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

俺も実際見たし

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

...見たの?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

俺の口はすぐ滑るようだ

昨日の一件から 何もアクションを起こしてこない三谷に 気を許しすぎた

俺はバカだ...大バカだ...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ねぇ、遥

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

な、何?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥は何を見たのかな?

ジリジリと距離を詰めてくる三谷

俺はすぐさま机を盾に取った

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

何も見てないから

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

言葉の綾だよ、言葉の綾

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

んー

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

その言い訳流石に厳しくない?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

あ、遥ちょっと後ろに下がって?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

え...あ、あぁ

少しでも距離を取れるならと 俺は三谷の指示に素直に従った

三谷は俺が後ろに下がるのを確認し スッと片手を机に置いた

ガタッ...タンッ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ひっ!?

三谷は机を軽々と飛び越えた

まさか飛び越えるとは思わなかったし 急に三谷が目の前に現れて 俺はピシッと硬直する

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

はい、捕まえた

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

ふっ、普通飛び越えないだろ...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

俺、運動神経良くって

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

そーゆー問題かよ

ギュッと腰に腕を回され 見事に逃げられなくなってしまった

何だろうか 慣れだろうか?

昨日の今日なのに あまり抵抗する気が起きなかった

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

で?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥は何を見たって?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...まだその話すんの?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

だって気になるし

俺よりも背の高い三谷は 俺の肩に顎を乗せて耳元で囁いた

それが少しくすぐったくて 俺はフルッと小さく震える

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

んー...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

んんー...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

そんなに言いにくいの?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

出来れば言いたくない

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

んーむ

三谷は悩むように唸ると しばらくして「あ!」と声を出した

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

じゃあ、こーしよう

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

素直に言ってくれたら抱いてあげる

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...はあ?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

このお泊まりの最終日

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

4日目に俺の家で抱いてあげる

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

お前...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

それしか頭に無いのかよ

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

俺は遥の為に言ってるのに

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

どこが俺の為なんだよ!

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

全部だよ...ぜーんぶ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

意味分からん...

付き合いきれない、と 三谷を引き剥がそうとするも

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(くっそ...ビクともせん)

やっぱり三谷に力では敵わない

耳元でスーッと 息を吸う音が聞こえる

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

匂いを嗅ぐな

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

良い匂いだったから、つい

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

ねぇ、意地悪しても良い?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

良いわけないだろ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

とゆーか、聞くな

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

OKって事ね

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

あのなぁ...

俺が呆れて溜め息を吐いた時

首筋にチリッと痛みを感じた

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

痛ッ

触れている感覚から 三谷が口を付けているのは分かった

そこから 痛みがある事って考えたら 1つの答えにしか辿り着かない

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

三谷!

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

離せ、バカ、何やってんだよ!

怒ってみても三谷は止めようとしない

何でこんな事してるのか 全く理解できなかった

「ンッ」 と、妙に艶っぽい声を出し 三谷はようやく俺から離れた

俺はすぐに首筋を袖で拭く

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...付けた?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

バッチリ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

最悪

鏡で確認しなくても 首筋にキスマークが付いているのは 確実だろう

何よりも 三谷の腹立つ笑顔が肯定してくれている

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

もう、早く終わろうぜ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

誰かに見られたら面倒臭い

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

折角付けたのに、誰にも見せないの?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

逆に誰に見せるんだよ!

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

...皆?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...先に帰るからな

掃除道具を手に持ち 俺はクルリと講義室の扉へと向かう

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

待って、遥

だが、後ろから三谷に抱き着かれ 出る事は許されなかった

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

何だよ?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

1つ、約束して欲しいんだけど

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

約束?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

今から言う事を聞いても

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

絶対に俺から離れないで?

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...どーゆう意味?

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

良いから!

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

よく分からんけど...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

分かった、分かった

どうせ 俺の嫌がる事でも言うつもりなんだろう

そんで俺の反応を見て楽しむ気だ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

(だったら絶対に無反応を貫いてやる)

そう決めた俺の耳に届いたのは

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

遥、好きだよ

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

じゃあ、先に戻ってるから

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

絶対に帰ってきてね

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

三谷 洸希(ミタニ コウキ)

無反応なのも可愛いね

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...

成瀬 遥(ナルセ ハルカ)

...へ?

耳を疑いたくなる言葉だった

つづく

【成人向けBL】成瀬遥はアレが欲しい

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