省吾
ゆうとー

悠人
ん?なんだ?

悠人
今HORROR読んでたんだけど

省吾
あー、あのアプリね

省吾
ってこの話は宣伝でもないしその話はいいよ

悠人
メタ発言もやめようぜw

省吾
まぁ、本題うつるぞ

省吾

省吾
呪いの本 って聞いたことあるか?

悠人
呪いの本?

省吾
あぁ、実はその本を今日古本屋に行ったら見つけてよ

省吾
10円だったし面白そうだから買ったんだ

悠人
よくそんなもの買おうと思ったな

省吾
それで、この本何かおかしくてさ

省吾
最初の方の数ページに人の写真が数枚載ってるだけなんだ

悠人
ほかに文字とか、筆者とか、 製本日とか何もないのか?

省吾
あぁ、何もない

悠人
その今載ってる人達の写真に共通点みたいなのは?

省吾
うーん、年齢もバラバラぽいし、性別も男女いる、ハゲとフッサフサもいるしなぁ

省吾
強いて言うなら1ページ目の3枚目と4枚目の子供が双子並みに似てるってことくらいだな

省吾
それ以外は分からん

悠人
うーん、全く分からんな

悠人
まぁ、そんな本持っててもいらないだろうしさっさと捨てるなら売るなりしちまえよー

省吾
せっかく買ったのに勿体ねえなぁ

省吾
あ、母親に「ご飯」って呼ばれたわ

省吾
すぐに行かないとうるさいし、もう行くわ

省吾
じゃあな

悠人
おー、早く行けー

悠人

悠人
まさかな...

省吾
ゆうとー

悠人
ん?なんだ?

悠人
今love story読んでるんだけど

省吾
一週間前に言った呪いの本あるだろ?

省吾
あの本に新たな写真が加わってたんだよ

悠人
へー、今度はどんな写真だ?

省吾
何かウチの母親にそっくりな写真なんだよなぁ

悠人
省吾が自分で貼ったわけではないんだよな?

省吾
当たり前だろ

省吾
こんな怪しい本にそんなことできるか

省吾
しかも貼ってあるというより、まるで印刷する時に最初からあったかのように加わってるんだ

省吾
後から貼られた感じというよりはな

省吾
あ、親父から呼ばれた

省吾
少し待っててな

省吾
母さん、事故にあってしまって病院に運ばれたらしい...

省吾
出血が酷くてもう助からないかもだって...

省吾
悪い、今話せる気分じゃないしこの話は終わりにしよう

悠人
あぁ、そうだな

悠人
ゆっくり気持ちを落ち着かせろ

省吾
あぁ、ありがとな

悠人
省吾、確認させて欲しいことがあるんだがいいか?

省吾
なんだ?

悠人
今日もあの本に新たな写真が載ってないか?

省吾
あの本か、最近葬式とか忙しくて忘れてたよ

省吾
少し待っててな

省吾

省吾
今度は親父が載っている

悠人
やっぱりか

悠人
嫌な予感はしてたんだ

省吾
どういうことだ?

悠人
正直に言ってお前も大体想像ついてるだろ

省吾
まさか

省吾
この本に載った人がどんどん死んで行くってことか?

省吾
ふざけんな、そんなこと起こるわけないだろ

悠人
俺もただの考えすぎだと思って欲しいさ

悠人
ただお前の母親のことを考えると対策はした方がいいと思う

省吾
具体的には?

悠人
例えば前のお前の母さんは事故死した

悠人
だったら今日は親父さんを外に出させないように注意をしておこう

悠人
ということだ

省吾
なるほど、それなら親父は助かるかもしれないな

省吾
行ってくるわ

省吾

省吾
言ってきたぞ

省吾
それよりなんでそんなことが思いついたんだ?

悠人
お前が「双子並みに似ている人がいる」って情報と「ページ毎に複数枚ずつ貼ってある」ことを教えてくれたからそこからの推測だ

省吾
流石だな

省吾
お前がいればなんとかなる気がしてきたぜ

省吾
俺は今夜親父が勝手に外に出ないように寝ないでおく

省吾
色々ありがとな

悠人
おー、寝落ちしたりするなよ

悠人
これは命に関わってる可能性があるんだからな

省吾
あぁ

省吾
悠人

省吾
親父が首を吊っていやがった

悠人
は?

悠人
お前の親父さん自殺したってことか?

省吾
いや、わからない

省吾
何をやっても意味ないのかもな

省吾
もう母親も親父も死んで、家族はいない

省吾
次は俺なのかもな

悠人
省吾...

省吾
ただ俺は死ぬ前にこの本を燃やしたり、なんとか処分してみる

省吾
あと一週間呪いがお前にうつったら悪いしもう関わらないでおくわ

省吾
じゃあな

悠人
省吾、待て

悠人
俺は自分に呪いが降りかかってくることを恐れ、省吾の家に行けないでいた

悠人
そして一ヶ月が経ってから、あいつの家に行ったら省吾の死体と本が転がっていた

悠人
風に吹かれてページがめくれていった

悠人
最新のページには俺の顔写真が載っていた

悠人
この本は次は俺をターゲットにしたらしい

悠人
俺が死んだら次は誰のところに行くのだろうな

悠人
ひょっとしたら今これを読んでるあなたも、読んでるうちに呪われてたりしてな

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「スマートフォン」と「ずっと一緒」という長編も書きましたので良ければ読んでみてください