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まだ第1話ってことでいいんですよね…読了しました。これ、お祭りの日の描写、特に舞を舞う愛知を見つめる岐阜の「呼吸も、瞬きも、生さえも忘れて」っていう感覚、すごく伝わってきました。あの一瞬で世界が変わった感じがする。そして「その日から、愛知を見ることはなかった」の落差が胸に刺さります…。絵本の話も不気味で、おしまいの幸せそうな感じが逆に怖い。続きが気になります!
なお
注意事項
実在する地名や団体、人物等とは一切関係ありません この話はフィクションです
なお作成の他物語とは全くの別世界線です どの作品ともつながっておりません
ずうっといっしょ!から着想を得ています
岐阜×愛知っぽいものを含みます 死ネタ系バッドエンドです 彼らは化身ではなく人間です
なお
岐阜
愛知
なお
なお
木の上に登り、座る
空をぼんやり眺める
下のほうから無邪気な笑い声が聞こえる
最初は木の下で本を読んでいたけど
そうすると無理やり遊びに誘われるからなぁ
慣れるまでは大変だったけど これで正解だったな
涼しい風が全身を撫でる
さあさあと葉が揺れ、心地よい音が耳に触れる。
このまま寝ようかな
そう思い目を閉じてすぐの時だった
「んしょ、」
「よいしょ」
「ねえ、」
誰かに声をかけられた気がして目を開ける
岐阜
愛知
この子は...
確か愛知、だっけ
あの輪の中にたまに紛れ込んでる人
地域のかけっこで年上差し置いて一位取ってた子
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知
愛知は素直に木から降りて行った
びっくりした...なんだったんだろう
眠気もすっかり覚めて 枝にひっかけていた袋から本を一冊取り出した
岐阜
やば
本に夢中になってたらかなり暗くなっていた
何時だろ...お母さんに怒られる...
慌てて袋を手に持って木から降りる
岐阜
一瞬足に感じた痛み
枝かなんかで擦ったかな
って、急がなきゃ
お母さん怒ると怖いんだよな...
嫌だな...本とられるのは...
集落で一番大きい僕の家
なんかよくわからないけどすごいとこの家らしい
おばあちゃんの話を何回か聞いたことあるけど 未だによくわからない
岐阜
なんだか家の前が騒がしい
そーっと近づいてみる
僕の家の近くにある空き家に 誰かが引っ越してきたらしい
誰が来たんだろう
そう思いじっと見てみる
大きな大人たちの影
お母さんらしき人と手をつないで つまらなさそうにそっぽを見ている子
愛知だ
愛知
岐阜
こちらに気づいたらしく、手を振っている
お母さんらしき人の手を振りほどき こちらに近づいてくる
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
突然そこそこな声量で言われるもんだからびっくりして
よろしくって言いたかったけど言えなかった
愛知はそんな僕の手を引いて 僕を大人たちの輪の中に連れていく
愛知
愛知母
岐阜
岐阜母
愛知
そう言って僕がさっきまでいた場所を指さす
岐阜母
岐阜
愛知母
岐阜
愛知
岐阜
愛知は愛知のお母さんに手を引かれて 家に帰っていった
岐阜母
岐阜
縺昴↑縺溘?謌代′陦?縺ィ縺ェ繧翫?∵?縺瑚i縺ィ謌舌j縺ヲ謌代′霄ォ陬斐→縺励※譁ー縺溘↓諱ッ蜷ケ縺阪r蠕励?縲ゅ%縺ョ驍代↓諛ク縺九j縺怜商縺ョ蜻ェ縺ッ縺昴↑縺溘?譚・縺溘j縺励r遏・繧翫※縲√d縺後※縺ッ謌代i縺梧悍縺ソ縺玲眠縺溘↑繧倶ク悶??撕縺九↓縺励°縺礼「コ縺九↓鬘輔l蜃コ縺ァ繧?縲 縺輔≠縲∝ケシ縺崎??h雍?→縺ェ繧翫※縲∵?縺梧≒縺ク蟶ー繧頑擂縺セ縺帙?よ?縺瑚穀鬲ゅ◎縺ェ縺溘r蜻代∪縺壽拠縺セ縺壹?√◆縺?謚ア縺阪※霑弱∈蜈・繧後?縲
『うわぁっっ!!!!!!!!!』
変な汗が体を伝う
自分の心音がうるさい
岐阜母
岐阜
驚いた様子で僕を見るお母さん
思わず抱き着いてしまう
岐阜母
岐阜母
岐阜
夢の内容は思い出せないのに
心臓を無理やり掴まれたような恐怖だけが残っていて
泣きたくないのに涙が出てくる
お母さんが子守唄を歌いながら優しく揺れる
それにつられてまただんだん眠くなっていく
木の上でぼんやり空を眺める
今日見た夢は何だったんだろう なんで飛び起きたんだろう
考えても意味ないってわかってるけど考えたくなる
本を読む気にもなれなかった
「よっ」
岐阜
愛知
愛知
岐阜
愛知
岐阜
岐阜
愛知
興味津々という様子で僕の方にぐいっと近づく
岐阜
岐阜
愛知
愛知
岐阜
嫌な内容の夢なのに なんでわざわざ思い出そうとしたんだろう
愛知
岐阜
愛知
岐阜
申し訳ないけど運動系は好きじゃない
どう言い訳しよう
うーん......
愛知
岐阜
言われて思い出す そういえば昨日木から降りるときに擦っちゃったんだ
愛知
愛知
岐阜
愛知
愛知が僕が持っている本を指さす
岐阜
読んでる本を見せる
途端に愛知は顔をしかめた
愛知
岐阜
愛知
岐阜
面白い、か
暇つぶしになるからとりあえず読んでるだけで
考えたことなかったな
あぁでもたまに夢中になる本はあるかも
それが面白い本なのかな
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
愛知
岐阜
目次を開き、指で端から端をなぞる
岐阜
よかった、今読んでるのが短編集で
他のだったら大変なことに...
愛知
岐阜
文字を小さい声で淡々と読んでいく
生憎感情を込めるとか そういうのは得意じゃない
それでも愛知は、何故か楽しそうに聞いてくれる
表情をころころ変えながら
羞恥心はいつの間にかなくなっていた
その日から
木の上で愛知に本を読むのが日課になった
その日から
本を読むのが好きになった
夕暮れ時
その日は珍しく二人で冒険をしていた
森の中にあった洞窟みたいなとこ
駄菓子屋のすぐ近くにいるお稲荷様
知らないことがいっぱい知れて、楽しかったな
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知が指さした方を見る
そこには扇子やきらびやかな飾りが置いてあった
なんだっけ、これ
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
お母さんに聞いてみようかな、お祭りの事
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
そこで手を振って別れた。
...家の方向、一緒なんだけどな
まあ愛知走って帰っちゃったし、いっか
それだけ楽しみなんだろうな
僕は今日の事を思い返しながら ゆっくり帰路を辿った
その日の夕食
岐阜
岐阜母
岐阜
岐阜母
岐阜
岐阜母
岐阜
岐阜母
岐阜
岐阜
岐阜
岐阜母
岐阜
岐阜母
岐阜母
岐阜
岐阜
岐阜母
岐阜
お泊り...楽しみだな
あ、でも明日探検の続きって愛知が...
どうしよう
岐阜母
岐阜
岐阜
明日、明日楽しみだな
その日はいつもより早い時間に眠りについた
愛知
岐阜
愛知が嬉しそうに笑う
それにつられて僕も笑う
そういえばお母さんに笑顔が増えたねって言われたっけ
愛知のおかげ、かな
岐阜
愛知
何故か少し緊張する
ごまかすように、少し大げさに息を吸った
岐阜
愛知
驚いたように目を丸くする愛知
少しすると、ぱぁぁっなんて効果音が付きそうなくらい だんだんと笑顔になっていく
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
突撃するように抱き着いてきた
痛いけど嫌な気はしない
岐阜
愛知
手をつないで、少し小走りで。
愛知
岐阜
岐阜母
岐阜
愛知
岐阜母
愛知
岐阜
お母さんが愛知の手を引く
慌てて僕もそのあとに続く
夕飯が終わって、テレビを一緒に見て暫くした頃
お母さんが一冊の分厚い本を持ってきた
岐阜母
岐阜
岐阜母
岐阜母
机に広げられたアルバム
愛知
岐阜母
愛知と一緒に覗き込む
岐阜
愛知
夜なのにたくさんの明かり
神社の中で白い衣装を着てる人
舞を舞ってるのかな
写真の景色の奥を想像して
胸が憧れときらきらしたものでいっぱいになる
岐阜
岐阜母
愛知
岐阜母
愛知が指さした舞を舞ってる男の人
僕らより少し上のお兄さんみたいな人
岐阜母
愛知
岐阜
岐阜母
そう言ってお母さんは、僕と愛知の頭を撫でた
岐阜母
愛知
岐阜
愛知が僕をきつく(多分本人にそのつもりはない) 抱きしめる
ちょっと苦しい...
岐阜母
岐阜母
岐阜
愛知
岐阜母
愛知
岐阜
愛知
岐阜
岐阜
愛知
岐阜
岐阜母
岐阜母
岐阜
岐阜母
愛知
岐阜母
愛知
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
本棚を見る
下の方の引き出しとかに...
うわほこり
岐阜
愛知
愛知
分厚い本に雑じって、一冊だけ絵本が紛れ込んでいた
初めて見る絵本 なんでこんなところにあるんだろう
絵本にしてはちょっと厚い方だな
なんだか...手書きっぽい?
手作りなのかな、明日お母さんに聞いてみよう
愛知
岐阜
愛知
岐阜
むかし、むかしのおはなしです
ちいさなじんしゃに、ちいさなちいさな おきつねさまがおりました
おきつねさまは、まいにちそのじんしゃで たった、ひとりぼっちでした
でもあるひ、ちいさなおとこのこが そのじんしゃにやってきました
くらい、くらいよるのことでした
おとこのこは泣いていました
「おうちにかえりたい、おかあさんごめんなさい」と
ちいさなおきつねさまは、おとこのこのそばによりいいました
「きみは、まいごかい?」 「おうちはどこだい?」
おとこのこはなきじゃくるばかりで うまくはなせないようでした
ちいさなおきつねさまは しばらく、おとこのこのそばにおりました
じまんのもふもふのからだで そっと、おとこのこをつつみました
しばらくすると、おとこのこは ぽつり、ぽつりとはなしはじめました
「おかあさんにおいだされた」 「にどともどるなって、いわれた」
ちいさなおきつねさまは、それをきいてこういいました
「じゃあ、ぼくとあそぼうよ」 「ここには、おいしいものも、じんしゃもあるよ」
「さむかったら、ぼくのじまんのもふもふで いっぱいあたためてあげる」
おとこのこはえがおでうなずきました
それから、おとこのことおきつねさまは じんじゃでなかよくあそびました
おいしいきのみ、たのしいあそびば あたたかいねどこ
そして、だいすきなおともだち
おきつねさまは、しあわせなひびをすごしておりました
でもあるひ、おとこのこがいいました
「ぼく、もうかえらなくちゃ」 「おかあさん、ごめんなさいっていってたから」
おきつねさまは、ひどくかなしみました
「どうしてもいってしまうのかい?」 「おかあさんは、きみにひどいことをいったのに、ゆるしてしまうのかい?」
もうちいさくないおとこのこは しずかにうなずいてこういいました
「ぼくとともだちになってくれて、ありがとう」 「きみのことは、ずっとずっとわすれないよ」
おきつねさまは、なみだをぽろぽろこぼしました
おとこのことのさいごのよる おきつねさまはかんがえました
またひとりぼっちはいやだ どうしたらあのこはずっといっしょにいてくれるだろう。と
そして、おきつねさまは おおきなおおきなおつきさまに、おねがいごとをしました
もうひとりぼっちはいやだ
おねがいします、おとこのことずっとずっとあそびたいです
おとこのこに、いってほしくないです
おつきさまは、そのねがいをかなえてくれました
おとこのこは、なにごともなかったように
つぎのひも、そのつぎのひも ずっとおきつねさまとあそびました
それでも、いつかわかれがくるものです。
しわしわのおとこのこは もうはしることも、あるくこともできなくなりました
それでもおきつねさまは ずっとおとこのこのそばにおりました
あるあたたかいあさのことでした
ちいさくなったおとこのこは ひんやりとつめたくなっておりました
おきつねさまがあたためても めをあけることはありませんでした
おきつねさまは、ひどくかなしみました
やがて、しろくなってしまったおとこのこを おきつねさまは、そっとつちのなかにうめました
おきつねさまは、また、ひとりぽっちになりました
ひとりでずっと、ずっとないておりました
とうとう、たえられなくなったおきつねさまは おほしさまにねがいました
また、いっしょにあそんでくれるおともだちがほしい
ひとりにならない、ずっとあそんでくれるおともだちがほしい
おほしさまは、そのねがいをかなえてくれました
すこしおおきいおとこのこが、じんじゃにやってきたのです
おきつねさまは、たいそうよろこんで おとこのこがしわしわになるまであそびました
そのおとこのこがいなくなると またつぎのおとこのこがやってきました
おきつねさまは、もうひとりじゃありません
しあわせになったおきつねさまは すっかりじんじゃのかみさまから
もりをまもる、おおきなかみさまになりました
おきつねさまは、おとこのこといっしょに いつまでもいつまでも、しあわせにすごしましたとさ
岐阜
愛知
岐阜
すごく、怖いお話だったな
一番下の奥にしまわれてたのも頷ける
岐阜母
岐阜
愛知
愛知の手を引いて、空き部屋に行く
2つの敷布団
布団の中に入る
岐阜
愛知
目を閉じる。
寝れない
絵本の内容が、こびりついて離れない
怖い
体をどれだけまるめても、消えない
...愛知の布団に潜り込む
これは僕が怖いからじゃない 愛知もきっと怖がってるから仕方なく
とか変な言い訳を脳内で必死に作りながら
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知がこっちを向いて 僕の体をぎゅってしてきた
自分より小さくて、あたたかい
だんだん怖かったことも忘れて 僕はそのまま眠りについた
あのお泊りから5年の月日が経った
絵本のことをすっかり忘れた俺は 5年前と変わらない日々を送っていた
愛知
岐阜
愛知もなにも変わってない 背を追い越されることもなかった
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
記憶を手繰り寄せる
お泊り...アルバム...
岐阜
愛知
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
俺の手を引いて走っていく愛知
いつの間にか愛知が全力で走っても ある程度追い付けるようになってしまった
祭り当日
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
そう言って愛知は足早に歩きだす
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
岐阜
愛知
岐阜
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
なんて会話をしながらお祭りがやってる神社に向かう
少し坂になっている道を抜けた先
愛知
岐阜
息をのんだ
夜なのにやけに明るい
賑やかな声
たくさんの匂い
いつも来てる神社のはずなのに
別世界に来ているようだった
写真でしか見たことなかった、憧れていた景色が
目の前にあるのに 遠くに見えて
自分がその中にいるという実感がなくて
どこか地から浮いているような気までしてしまう
愛知
愛知が少し自分の手を強く握る
それで一気に現実に引き戻された感覚がした
岐阜
愛知
人混みの中でもずんずん進んでいく
はぐれないように、お互い手をぎゅっと強く握って
少し進むと、あまり並んでない屋台があった
そこともう一つの屋台で 焼き鳥2本と焼きそば一つを買った
愛知
岐阜
いつもの木の上はなんか飾り付けされてて登れそうにないから...
愛知
岐阜
愛知
神社の近くにあるベンチに座る
二人で焼き鳥を頬張って 一緒に焼きそばを食べた
何故かいつも食べてるものよりおいしく感じた
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
なんてしょうもない会話をしているうちに全部食べ切っていた
(もちろん紅生姜は全部愛知に押し付けた)
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
射的であろう屋台を指さす
愛知
かなりの人が並んでいた
愛知
岐阜
愛知
岐阜
ゆっくり進んでいく列
「あの景品取りたいね」 「どうやって取るんだろう」 「コツとかあるのかな」
そんな感じの会話をしながら
十数分ほど経って、やっと俺らの番になった
「あまり前に身を乗り出さないでねー」
想像よりも少し重いおもちゃの銃を持ち、狙いを定める
隣で愛知は早速撃ち始めている
適当にキャラメルとかでいいかな、簡単そうだし
1発、2発
...当たりはするが、ずれるだけで倒れてくれない
難しいな...なんて思いながら最後の1発
岐阜
上の方に当たり、後ろに落ちてくれた。
「兄ちゃん凄いねー、はいこれ」
岐阜
キャラメルの箱を受け取って、愛知の方を見る
じっくり狙ってるらしい
最後の1発かな
愛知
撃ったコルクは狙いとは違う場所に飛んで行って
景品に当たって、落ちた
「あちゃーちょっといいの持ってかれちゃったな」
岐阜
愛知
キャラメルの箱よりちょっと小さい箱
射的から少し離れて開けることにした
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
そう言いながらゆっくり箱を開ける
そこに入っていたのは指輪だった
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
愛知
岐阜
愛知
愛知
岐阜
そういうことなら、と愛知から指輪を受け取る
ちょっと洒落ている、どこにでも売られていそうな銀色の指輪
そういやお母さんがよく指輪をつけていたっけ...
なんとなくお母さんがつけてた場所と同じところにはめてみる
愛知
岐阜
やけに愛知が驚いた顔でこちらを見る
愛知
岐阜
何故か嬉しそうな声で、ご機嫌で
愛知も俺と同じ場所に指輪をはめて お揃いだなんて笑っている
まあ、なんか楽しそうならいっか
愛知
岐阜
愛知は少し離れて、振り返って大きく手を振った
愛知
岐阜
屋台の光に反射して、指輪がやけに輝いていたのは覚えている。
それからちょっと一人で屋台を巡って
言われたとおりに神社の方に来た
思ったよりも人が多くて、後ろの方で木に背をもたれる
人の中に、言い合いをしている俺のお母さんと愛知のお母さんの姿が見えた
やけに月が大きく輝いていた
笛と、鈴の音
視線を神社の方に移す
愛知
岐阜
白い衣装に身を包んで
少し長い髪を後ろに束ねて
金色の、少し大きい扇子を持って
確かに、愛知のはずなのに
まるで別人のようだった
舞を舞う愛知から、目が離せなかった
呼吸も、瞬きも、生さえも忘れて、魅入るように。
美しい、なんてものじゃない
なんだ、なんていうんだ
神の子?神の化身?神聖な?神々しい?
どの言葉も、この光景の前には 醜いちっぽけな言葉になって
沢山本を読んだはずなのに 僕はこの瞬間を表す言葉に未だ出会ってなかった
暫くしてぴた、と愛知の動きが止まり ゆっくりと腕が降ろされていく
あぁ、終わったんだ
寂しさも感じられぬくらいの余韻と、幸福感と、高揚感と、感動と。
もう内面が色々ぐちゃぐちゃのまま、じっと愛知の方を見る
目が合って、微笑まれて
今まで見たどんな笑顔よりも一番静かな笑顔で
愛知だけ違う世界に行ったようで
その日から、愛知を見ることはなかった。