私の恋は秋の夕暮れのように

体育祭当日

校長が前へ出る

…………

私はアンカーをする事になっていた

…………

最初の走者の桜が走り出した

観客席から2人が応援している

私も負けじと応援した

桜は私達の声援に気づき

笑顔で応えた

桜は1番で次の走者にバトン渡した

…………

いよいよ私にバトンが回ってくる

初めは1番だったが

途中から巻き返されてしまい

現状は3位だ

「はい！」

その声とともにバトンが手の中におさまる

私は思いっきり地面を踏みきった

徐々にスピードを上げ、前の2人へと距離を詰める

私は嬉しくなり、足が絡まりそうなくらい全力で走った

…………

皆が私を褒めてくれた

結果は1位だった

…………

生徒が一斉に走り出す

佐藤はお題の紙を手に取ると驚いた顔をした

すると先輩がこちらに走ってきた

手を繋いで走る2人には

からかいの声が飛んでいた

私が立ち上がろうとした時…

足に痛みが走った

私は先輩に迷惑をかけたくなくて

嘘をついた

本当はかなり痛かった

…………

そして、体育祭は順調に進み…

次のプログラムは先生競技になった

先生競技でする種目は借り物競争だ

大の大人が本気で種目をするのは

思ったより面白いので

毎年、大好評だそうだ

もちろん、佐々木先生も出る

先生はニコッと笑い、位置に着いた

「よ~い、スタート！」

その合図で一斉に走り出す先生

先生はお題を確認して、困った顔をした

すると先生はこちらへ走ってきた

私は先生に手を握られ、走った

するとさっきより強い痛みを感じ、倒れ込んでしまった

先生は私をお姫様抱っこした

先生の真剣な瞳に見つめられ

それ以上は言い返せなかった

保健室

私は椅子に腰かけた

先生は照れくさそうに笑った