駿人
あ、もうこんな時間か⋯
駿人
(昨日、途中で寝ちゃったのか。)
駿人
充電無くなってる⋯充電しとこう。
駿人
おはよう。
母親
あら、おはよう駿人。
母親
朝ご飯、出来てるわよ。
駿人
うん。
母親
それじゃ、行ってくるわね。
駿人
うん。行ってらっしゃい。
母親
⋯あ、そうそう。
母親
【あの事】についても考えておいてね。
駿人
うん、分かってるよ。
母親
私は期待してるわよ。
駿人
(行く行くは【あの事】についても母さんと話し合わなくちゃなのか⋯)
駿人
そうだ。母さん、父さんは次の帰りはいつになるって?
母親
メールも来てないし、まだ分からないけどそのうち帰ってくるはずよ。
駿人
うん、ありがとう。気を付けて。
駿人
(そうだ⋯俺、母さんに歌い手をしたいって言う話はしてなかったな。)
駿人
(そりゃあ夢を聞いても「何も無い」じゃ母さんも仕事を継いで欲しいと思うよな⋯)
駿人
そうだ。出かけよう。
駿人
(今日は何しようかな⋯)
駿人
CDショップにでも行くか⋯
駿人
(何か良いやつ無いかな⋯)
駿人
(⋯あれ、これあのグループの新しいCD?)
駿人
(聴いてみようかな。)
??
あぁ、すいません。
駿人
いえ、こちらこそ。
??
新曲を買いに来たんですか?
駿人
あ、はい。
駿人
最近話題になっているようなので。
??
へぇ。
??
俺もこのグループの曲、好きなんです。
??
惹き付けられるようで⋯
??
新しいCDが出たら見に来て買うようにしているんです。
駿人
へぇ。
??
⋯そうだ。貴方、音楽は好きですよね?
駿人
まぁ⋯
??
聴くだけじゃなくて、歌うのは好きですか?
駿人
はい。そうですけど⋯
??
良かった。
??
俺、実は歌い手としてネット活動をしているんです。
??
今のメンバーだけじゃ限界もあるだろうと、丁度今協力してくれるような人を探しているんです。
穹
俺は天海穹です。よろしくお願いします。
駿人
あ、俺は東駿人です。
穹
それじゃあ、詳細は後日お知らせします。
穹
これ、俺のメールです。
穹
それじゃあ。
数日後
収録スタジオ
穹
あ、東さん。
駿人
こんにちは。
穹
それじゃあ俺のユニットのメンバー、紹介しますね。
穹
桃?
穹
居ないのか?
??
居ない訳無いでしょ。
??
え、天海また客連れてきたの?
穹
この人は東さん。
穹
音楽経験者らしい。
??
そう。
??
でも、そしたらどうしてあたしと天海の事知らない訳?
穹
は?そんなん俺らの知名度が低いだけじゃ⋯
??
せめてもうちょっとオブラートに包んで欲しかったな。
??
まぁいいけど。
駿人
えぇ⋯あの?
??
あ、ごめん。置いてけぼりだったね。
穹
だから早く出てきたらいいのに⋯
桃
あたしは栢野 桃。
桃
栢野とでも桃とでも呼んでくれて構わないからね。
桃
よろしく。
穹
桃。
穹
今日は人に収録を見せるんだからな?
穹
あまりヘマすんなよ。
桃
そんなの知ってるよ。
桃
あたしが何時もヘマしてるように見えるって訳?
桃
これはあたし達にとって大切な日になる。
桃
さっきの⋯東くん、だっけ?
桃
きっとあの人は何処かに何か飛んでもない能力を秘めている。
桃
それを見つける、でしょ?
穹
知ってるなら言う必要も無いな。
穹
♪─────
桃
♪─────
駿人
(ここは綺麗にハモっている⋯)
駿人
きちんと自分達の出せる音域を知って、こうしているのか⋯
穹
〈あともう少しだ。〉
桃
〈勿論!失敗させる訳ないじゃん!〉
二人
♪─────!
駿人
(クライマックスにかけて加速して行く⋯)
桃
さて、東くん。
桃
あたし達の実力、どうだった?
穹
ナシだと持ったなら「ナシ」でも良いですよ。
桃
うん。
桃
素直な感想でいいから。
駿人
⋯凄かった、です。
駿人
特にクライマックスにかけて音が上がって行ったりテンポが早くなっていったり⋯
穹
とりあえず、そこまでで良いですよ。
桃
それで、東くんはどうする?
桃
あたし的には東くんも加わってくれたら向かう所敵無し、だと思うんだ。どうかな?
穹
俺は悪くない提案だと思います。
桃
でも、それを決めるのは東くんだよ。
駿人
(もしかしたら、この二人と一緒に歌えたらあの夢も⋯)
駿人
⋯きっと、いつかは遠く無くなるはず⋯
桃
?どうしたの?
駿人
⋯はい。
駿人
⋯いや、オレにもやらせてください。
穹
それじゃあ、練習は今日からこの隣にある練習場所で練習しましょう。
桃
⋯ねぇ、穹。
桃
せっかくこれからユニット組む仲なんだから呼び捨てくらい良いんじゃない?
穹
俺はいいけど⋯東さんは?
駿人
俺も良いよ。
穹
それじゃあ、駿人⋯か。
穹
よろしく。
桃
そんじゃあたしは駿人くん、で。
駿人
そうだ、少し練習場所を見に行っても?
穹
うん、良いよ。
穹
日中だから人も少ないだろうし。
駿人
ありがとう。






