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奇薬の日和

第1話 - 第壱話不遜な薬師

101

2024年12月24日

#大正時代

#剣士

氷織

西岡拓七郎

、、、

春宮日和

、、、

西岡拓七郎

、、、っ(こんな夜更けに子ども？)

春宮日和

、、、

西岡拓七郎

おい、お嬢ちゃ、、、

春宮日和

、、、僕はおなごではありませんよ

西岡拓七郎

、、、きれい

春宮日和

何か？

西岡拓七郎

、、、いや、こんな夜中に危ないぞ

西岡拓七郎

それにまだ冷えるしな

西岡拓七郎

さぁこっちでおいで

春宮日和

、、、、、、はい

時は大正

乱れる治安の中、平和の世を取り戻そうと立ち上がった剣士たちがおりました

剣士441、給仕557、その他69、計1067人の大規模な組織、その名を勇壮隊

剣術の名家・西岡家を大本とする、謎多き非政府組織でありました

戦いで負傷した隊士の怪我を癒す医師・薬師達が揃う医療・調薬部

これはそこにいた、ある変わり者の男の話

松川東

毒猫ーっ！

春宮日和

、、、

松川東

おい！毒猫

春宮日和

、、、

松川東

無視すんじゃねぇよ！毒猫！

春宮日和

はぁ

春宮日和

今は新薬の調合をしております

春宮日和

ご要件なら後程、

松川東

それどころじゃねぇんだ

春宮日和

はぁ、どうせ三葉が毒でも飲んだのでしょう

松川東

な、なぜ其れを

春宮日和

やっぱりですか

春宮日和

彼の棚には近づくなとあれほど

松川東

どうにか治療してやってくれよ

春宮日和

テキトーに吐かせておけば治りますよ

松川東

今すぐは治らないのか？

春宮日和

すぐには無理ですよ

春宮日和

でも、明日の昼くらいになら治っているのでは？

松川東

其れは困る！

松川東

夜お偉方と食事会があるんだ！

春宮日和

やっとできた！

春宮日和

よしっ早速試食っ試食っ！

松川東

お前それなんだよ新薬？

春宮日和

はい、毒も入っておりますが

松川東

おい、食ってんじゃねぇよ！

春宮日和

大丈夫です弱い毒なので

春宮日和

耐性のある僕にはさほど効きません

春宮日和

嗚呼、程よく込み上げてくる吐き気がたまりません

松川東

なっ、気持ちわりぃなお前！

春宮日和

一口いかがですか？

松川東

いらねぇよ！ンなの！

春宮日和

そうですか、、、

松川東

あからさまにがっかりしてんじゃねぇ！

松川東

とにかく、三葉の治療を！

松川東

お前ならなんとかできるだろ！

春宮日和

はぁ

春宮日和

面倒くさいですねぇ

春宮日和

まぁその分東さんの給与から差し引かせていただきますから問題ございませんね

春宮日和

ﾆｺｯ

松川東

はぁ？？てめぇ其んなことしやがったら打首じゃ済まさねぇぞ

春宮日和

では、食事にギリギリ仕事に支障をきたさない程度に毒を仕込ませましょう

松川東

はぁ？？意味わかんねぇ

松川東

ンなこと薬師の分際で隊士にしていいわけがねぇだろ

春宮日和

其のへんの雑菌にやられたのだと考えても不思議ではないくらいにしておきますので僕がやった事にはならないと思いますが、

松川東

此の腹黒毒薬師が

春宮日和

善だけを知るものより

春宮日和

善も悪も持ち得る者のほうが悪をくじくには余っ程役に立つかと

松川東

だからって毒を食らう必要はねぇんじゃねぇのか？

春宮日和

何を言っているのですか？

春宮日和

毒を食らうことの幸せがわからないなんて、不思議な方ですね

松川東

ほんとに不思議そうなのが気味わりぃよなてめぇ

松川東

というか、ンなことは今どうでもいいんだった、三葉を治療してくれ！

春宮日和

しつこいですねぇ

春宮日和

そもそもお偉方との食事会に九つの幼子が出席する必要はないと存じますが？

春宮日和

なぜ勇荘隊の医療部がその為に動かなくてはならないのか、

松川東

隊としてじゃなく、西岡家としての食事会なんだよ

松川東

何度も言ってるだろ

松川東

西岡家で雇っている奴は藪医者なんだと

春宮日和

では何故いつまでも雇い続けているのですか、、、はぁ

松川東

仕方ねぇだろお偉いさんの息子かなんだか知らねぇがよ

松川東

解雇するわけにいかねぇんだから

春宮日和

面倒臭いですね家柄の良い家というのは

松川東

クソッンなこと何年も前から承知の上だよ

松川東

もう時間がねぇ三葉を連れてくる

春宮日和

はぁ何度目ですか

春宮日和

面倒事を増やさないでくださいよ

西岡三葉

煩いわね！薬棚に毒を仕込むのが悪いのでしょう！

春宮日和

彼れは薬棚ではございません

西岡三葉

はぁ？

春宮日和

花から取った薬物棚です

西岡三葉

どう見たって薬棚でしょ！

春宮日和

其れはおいて置いて、如何して薬を食べたのですか？

西岡三葉

其んなのお腹が空いていたからに決まっているでしょ！

春宮日和

ならば、調剤部でなく、厨房に忍び込んでくださいよ

西岡三葉

嫌よ！彼処には火があるんですもの！

春宮日和

火に近付いてはいけないという約束は守れるのに、棚に近付いてはいけないという約束は守れないのですか！

西岡三葉

調剤部に竈門はないもの、、、

春宮日和

、、、、、、はぁ、

松川東

いいから治してやれ

春宮日和

十分元気でいらっしゃいますが？

西岡三葉

気持ち悪いのを治しなさい！

春宮日和

はぁ威勢の良い病人ですね

春宮日和

此の薬をお飲みください

西岡三葉

なっそれ毒じゃないわよね？

春宮日和

はい、もちろん

西岡三葉

うぅ、、、、、、ｺﾞｸ

西岡三葉

ゔぅまずっ！やっぱり毒だわ！

春宮日和

良薬口に苦しですよ、はい最後まで飲む

西岡三葉

ｺﾞｸｺﾞｸ

西岡三葉

ゔぅぅぅ

春宮日和

これで治療は完了です

西岡三葉

なんだかお腹が痛くなってきたわ

松川東

本当に治るのか？

春宮日和

はい、此れで厠へ行けば毒は出て行くでしょう

春宮日和

では、僕は戻ります

春宮日和

今後何か有るようでしたらお知らせ下さい、あっあと、給与は後程しっかりと抜かせていただきますので、お大事に

松川東

ああ

松川東

ん？っておい！待て毒猫！！！

長瀬亜瑞

また三葉がやらかしたって？

春宮日和

はい、何んでいつもいつも毒ばかり飲むのでしょうね

長瀬亜瑞

彼女は食い意地が張っているからね

春宮日和

其れ、聞かれたら打ち首なのでは？

長瀬亜瑞

此の僕にそんなことしないさ

長瀬亜瑞

なんてったって亜瑞さんは一番の古株だからね

春宮日和

そもそも人数が少ないので、あまり自慢にはならないと思いますが、

長瀬亜瑞

えぇ～日和は冷たいな、あははっ

六勝葵

あっ、あの～

長瀬亜瑞

はい？此れは此れはきれいなお嬢さん、どうしましたか？

六勝葵

春宮日和様はいらっしょいますか？

春宮日和

はい、僕ですが、

六勝葵

嗚呼っ！やっと会えた！

六勝葵

ずうっと探していたのですよ！

春宮日和

？

長瀬亜瑞

なになにぃ〜？昔の恋人〜？

春宮日和

断じて違います！

長瀬亜瑞

そんな熱烈に否定されると、逆に疑わしぃ〜い

六勝葵

あのっ私も一緒に働かせて下さいっっ

春宮日和

え

氷織

はい、お疲れ様でーすっ

炎華

新連載だね

氷織

そうですね！

氷織

めっちゃ前に書きすぎて、ほのちゃんがだいぶ優しい口調の時期で、

氷織

氷織ちょっと感動したね

炎華

なんであんスタのおひいさんみたいなしゃべり方なの？

氷織

ほのちゃんそれまぁーったく伝わらないと思う

氷織

てか、本編の話しよ！

炎華

大正時代だね

氷織

そう、主人公は日和くんです！

氷織

( ﾟ∀ ﾟ)ﾊｯ！

氷織

おひいさんと何故か繋がりができてしまった、､､､

炎華

うわー確かに

氷織

あっやべっタップ数150超えてらァ

氷織

この辺で終わりまぁす、では

氷織

ばいばい

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氷織

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