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2020年08月28日

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奏音

今日からこのクラスになった夏宮奏音です。

奏音

よろしくお願いします。

彼女を見た時、なんて美しい人なんだろうと思った。

瞳は群青色で、真っ黒な髪は長いのに艶々で。

背筋はピンと伸びていて清涼感がダダ漏れになっているほどだった。

でも、どこか寂しそうで、何かに怯えているような顔。

なんて考えていたら私の隣にストンと座った。

紗良

あの、よろしくね!

奏音

…。

あれ、無視されちゃった。

私は細越紗良。高校3年生。

最近の悩みは趣味の無さ。

部活もバイトもやらず趣味もない私は毎日退屈という波に飲まれている。

そう。私には楽しいと思えるようなものがなかった。

紗良

あっねぇ!今日一緒にかえらない!?

夏宮さんはこくんと頷く。

初夏の風に、長い髪が揺れていた。

近くで見ると肌も白くて陶器みたい。

ほんとに綺麗な人。

放課後

紗良

帰ろーよ!夏宮さん!

奏音

…うん。

紗良

夏宮さんってどこから来たの?

奏音

…東京。

紗良

東京からこんな田舎に!?大変だね〜

奏音

あ、あの、

紗良

ん?

奏音

お名前…なんて言うんですか?

紗良

私言ってなかった!?

紗良

ごめんごめん笑細越紗良だよー

奏音

さら?さらっていうんですか?

紗良

え、うん。どうかした?

奏音

いえ。ただ…

奏音

親友の名前と同じで。

紗良

夏宮さんの親友かぁ〜ねね、どんな子?

奏音

…えっと

奏音

小学5年生の時かな。同じクラスになって。

奏音

毎日親に勉強や習い事を強いられていたから、友達がいなくって…。

奏音

でもその子も同じだったの。

奏音

何個も塾や習い事させられて、寝る暇も食べる暇も十分に与えられていなかった。

奏音

…虐待されてたの。

紗良

え!酷い!

奏音

だから中学2年生の時家出して、行方不明になって。

奏音

3日後、近くの山から遺体で発見された。

紗良

…ごめん。なんか。

奏音

細越さんのせいじゃないよ。

奏音

あと、紗良って呼んでいい?

奏音

細越さん、すごくさらに似てるの。

紗良

うん。いいよ!

奏音

私のことも奏音でいいから。

紗良

うん!これからよろしくね!奏音!

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