振り向くと
全員がゆっくり立ち上がり
俺に向かって歩いてくる
明晰夢だとわかっていても
恐怖で体がすくんだ
動けないまま彼らが近づいてくるのを見ていると
ふと非常停止ボタンのことを思い出した
兵庫
必死に非常ボタンを探すと
さっきまでなかった場所にボタンが現れた
迷わず押すと
けたたましい警笛が鳴り響き
電車が徐々に減速していく…
電車が停車し
見知らぬホームに到着した
俺は何も考えずにホームに降りた
電車はゆっくり走り出し
ふと振り返った
すると乗客たち全員が窓越しに
俺を睨んでいたのだ
兵庫
兵庫
俺は声を上げながら目を覚ました
兵庫
現実に戻った俺は汗だくだった
心臓がバクバクしていて
夢だとわかっていても震えが止まらない
大阪
ふと大阪を見ると
ゲームオーバーの画面をぼんやり眺めていた
兵庫
声をかけると
大阪
大阪はゆっくり俺の方を向いた
その顔を見た瞬間
息が止まった
夢の中で見たあの乗客たちと同じ顔だったのだ
目は真っ黒で
怒りを湛えた表情…
そして
低い声でこう言った
大阪)なんで、生きてんの…?
兵庫
兵庫
恐怖で叫びそうになりながら大阪の肩を掴むと
次の瞬間には元の顔に戻っていた
大阪
大阪
そう言って
大阪は何事もなかったようにゲームを再開した
兵庫
俺は何も言えなかった
あれは本当に夢だったんだろうか
今でも、あの顔と声が頭から離れない
コメント
6件
😆👍️✨\(^o^)/
大阪くん?!っっっっっこっわあ!wwいけどおもろいwww続き待ってるよーー