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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

コツコツコツコツ

......

鶴蝶

......

梵天に連れ去られて一日

これから自分は “ しゅりょー室 ”

とやらに 連れて行かれるらしい

......

カチャッ

鶴蝶にバレないよう 拳銃を取り出す

念の為 マイ拳銃を持って──

鶴蝶

ハイ没収

はァッ!?

秒で没収された

鶴蝶

......あのなァ、

鶴蝶

拳銃の持ち込みは禁止な?

何でだよッ!

鶴蝶

何でも

〇ね......((ムスッ

鶴蝶

何とでも言えー

お前キライ......

鶴蝶

ハイハイ、笑

鶴蝶は拗ねる自分を 軽くいなす

コイツ 慣れてやがる

......((ムッ

鶴蝶

はぁ、機嫌直せよ

無理

ふと 脳裏に相棒の拳銃が思い浮かぶ

返せよ、自分の“ 蒼花丸 零号 ”

鶴蝶

あおかまる れいごう?

何だそれと 首を傾げる鶴蝶

鶴蝶

あー、

いきなり 何か察したように口を開いた

鶴蝶

これの事か?

そう言って鶴蝶は 懐から拳銃を出した

あぁっ......!

ソレだ!返せ!

取り上げられた玩具に跳ぶ 子供みたいに

いつの間にか 自分はピョンピョン跳ねていた

もっとも 身長差がありすぎて 全然届かないのだが

鶴蝶

蒼花丸 零号って、ネーミングセンス皆無だな、

黙れ〇ね!

鶴蝶

だから口悪......

ぎゃーぎゃーと

いつか見た 兄妹のような喧嘩

あーぁ

まだ自分は “ アイツ ”に囚われてんだな

......なーんて、ね?((ボソッ

鶴蝶

あ、?

鶴蝶

何か言ったか?

いーや、何でも

そうやって 鶴蝶をはぐらかす

本人は どこか物言いたげだが

......?

ふと 前方に人影

なァ、鶴蝶

アレって──

そう問いかけると 鶴蝶は重く口を開く

鶴蝶

あぁ、

鶴蝶

俺の“ 上司 ”

、!?

No.3の鶴蝶の上司

つまり “ TOP2のどちらか ”

鶴蝶

おーい

不意に 鶴蝶が声を上げた

前にいた人影が 振り返る

鶴蝶

連れてきたぞ

“ 三途 ”

春千夜

、?

春千夜

おう、鶴蝶と──

春千夜

......!?

“ 三途 ”と呼ばれた彼が

自分を見るなり 大きく目を見開いた

鶴蝶

鶴蝶

どうした三途──

春千夜

れ、い......?

鶴蝶が言い終わるより先に

ソイツの口から 自分の名前が飛び出た

は、?

ばち、と

消え去ったはずの あの頃の記憶が

脳裏に 呼び戻された

「久しぶりだな、嶺」

レイ

......!

レイ

××くん!

「お前ももう小学二年生か......」

レイ

うん、そーだよ!

レイ

嶺、2年生になった!

レイ

××くんは?

「ん、俺?」

「俺は中三だよ」

「一応、暴走族の伍番隊副長やってる」

レイ

ぼーそーぞく?

レイ

何それ!

「ぅーん、」

「お前が大きくなったら、教えてやる」

レイ

ほんとっ!?

「おう、約束だ」

レイ

うんっ!

レイ

約束!

ゆーびきりげんまん!

嘘ついたら針千本のーます!

レイ

ゆびきった!

あの頃の 無垢な叫びが

頭に反響した

ぁ、

全部、思い出した

その顔も

その仕草も

その傷も

全部 “ 彼 ”なんだ

自分が小学校低学年の時に よく遊んでくれた 近所のお兄ちゃん

彼の名前は──

春、くん?

“ 三途春千夜 ”

躊躇いながら 自分は問いかけた

できれば 違うと言って欲しかった

彼と 反対の立場が嫌だったから

それでも 世界はそれを許さない

春千夜

──おう

彼の口から出た言葉は

間違いなく

Yesだった

ぁ、あ......

「 久しぶりだね 」

「 元気だった? 」

そう聞くのが “ セイカイ ”なんだろう

でも それでも

そんな 上辺だけの綺麗事

絶対に 言いたくなかった

──そっか、春くん

だから 自分の口から出てきた言葉は

“ ごめんね? ”

謝罪、だった

春千夜

......、

多分 春くんは何に謝られてるか 分かってない

それでも、彼は

春千夜

、おう......

そう言って 頭を撫でてくれた

あの時と同じ ちょっと不器用な優しい手で

コツコツコツコツ

......

鶴蝶

......

春くんに会ってから 鶴蝶は喋らなくなった

それも 時々ちらっとこっちを見る

......何?

鶴蝶

......別に、

多分 鶴蝶としても 色々聞きたいんだろう

自分と春くんの関係

それから “ ごめんね ”の意味

それでも鶴蝶は 根掘り葉掘り聞いてこない

オトナの優しさ って、感じだ

鶴蝶

鶴蝶

、?

自分は そんな鶴蝶が気になって

いつか、話すから

そんな心にもない事を 漏らしてしまう

鶴蝶

......、笑

それだけでも 鶴蝶は笑みを綻ばせた

鶴蝶

別に、お前が言いたくないならいいからさ

暖かい視線

“ あそこ ”で向けられた あの視線とは違う

......あっそ、

それが何だかむず痒くて 目を逸らす

今なら 生易しい綺麗事も

好きになれそうな気がした

side“    ”

コンコン

ドアをノックする音

資料に目を通していた俺は 顔を上げた

......入れ、

『失礼します』

生真面目そうな声

一瞬で分かった

“ 鶴蝶 ”が“ アイツ ”を 連れてきた

ガチャッ

鶴蝶

連れて来ました

......入れろ

そう言うと 鶴蝶の後ろからひょこっと

小動物みたいな女が 顔を出す

藍色の髪と 蒼い目

ソイツは元々大きな目を 更に大きくさせていた

今も昔も変わらない 彼女がそこにいた

......蒼花嶺、だな?

、やっぱり

ふいに 彼女は言った

貴方、ですよね

肯定を交えた疑問で 彼女は俺に問う

あたかも “ 本当に貴方ですか? ” と、問いかけるように

あぁ、

そう言って 彼女に向き直る

“ 青薔薇 ”の異名で 知られた彼女が

蒼い瞳を まっすぐに

こっちに向けていた

......久しぶりだな

躊躇いながらも 何とか言葉を発する

そう言うと彼女は──

嶺は安堵と悲哀の混じった顔で

うん、本当に──

久しぶりだね

“ マイキー ”

と。

そう言い放った

あの頃は 兄と妹の様な関係

今は 反社と警察の関係

異様なまでに こじれた糸が

太陽が沈みかけたこの時

絆された

NEXT500

反 社 と 警 察 _ 。

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コメント

31

ユーザー

この人、将来とてつもなく有名な小説作家になりそうw

ユーザー

レイちゃんとマイキー達交流あった系? まだ未確定部分多めでよくわかんないけど(単純に私の理解能力が及んでないだけかもしれない)とにかく主様が天才ってことはわかります てか本当に最高、まじ好き、作ってくれてほんとにありがとうございます!(*´꒳`*)

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