主だお☆
今回は希美ちゃんの「消えない記憶」を探りましょう
主だお☆
いってらっしゃい
私のお家はお母さんとお父さんと私の三人で暮らしている
お母さんは凄く優しくて、私を大事にしてくれる
お父さんは…
きっと、私のこと嫌い
お母さんのことも、きっと好きじゃないんだ
ガチャ
希美
あ、お父さん、おかえりなさい
お母さん
あなた、おかえりなさい
お父さん
そんなのどうでもいいから、飯は?
お母さん
あ、ごめんね、まだできてなくて…
お父さん
は?俺、今日は21時に帰るって言ったよな?
お母さん
は、はい
お父さん
じゃあなんで俺が帰ってくる時間にあわせらんねぇんだよ!!
お母さん
す、すみません
希美
……
お父さん
早く作れ!!
お母さん
は、はい!分かりました
お父さんは怖い
いつも大きな声で私とお母さんを怒ってくる
でもきっと、これが普通だから
他の子も、これに耐えているから
希美
お母さん、
お母さん
なぁに?どうしたの?
希美
明日の体育祭…
お母さん
あ、えっと…
お母さん
ごめんね?明日はお父さんがお家に居るから、お母さん出かけられないの
希美
…そっか
希美
大丈夫だよ、無理しないでね
お母さん
本当にごめんなさいね、
お父さん
話してねぇでさっさと作れ!!
こんなのもう慣れた
殴られても、もう痛いのあんまり感じないから
キャーキャー!!
友達
ねぇ希美ちゃん
希美
なぁに?
友達
希美ちゃんのお父さんとお母さんどれ?
希美
きてないよ
友達
え?来てないの?中学生最後の体育祭なのに?
希美
うん、用事あるんだって
友達
3年間、一回も来てないよね?
希美
うん
友達
…そっか
皆のお家は親が来てた
私の親だけきていなかった
でも、仕方ないから、
希美
希美は知ってるから…
希美
お父さん、お母さん、ただい…
希美
え?
そこには、お母さんとお父さんが居た
だけど、お母さんはお腹から血を流していて、グッタリしていた
希美
お母さん、?
お父さん
あぁ、なんだガキか
希美
お母さん、どうしたの…?
お父さん
うるさかったから、静かにしただけだ
希美
なんで…?包丁危ないんだよ?なんでお母さんに刺さってるの…?
お父さん
るっせーな
お父さん
ガキは黙ってろ!!
頭の中が真っ白になった
お母さんはなんでグッタリしてるの?
お母さん、大丈夫だよね?
お父さん
おい!ガキ!!
希美
ど、どうしたの?
お父さん
酒買ってこい!
希美
え、でも、私お小遣いないし、お酒は20歳からでしょ…?
お父さん
ったく使えねぇなぁ!
お父さん
あの女はなんでこんなガキ産んだんだよ!
お父さん
お前なんて、俺の娘だと思ったことはないのにな!
希美
……
その言葉を言われた時、希美の中で、何かが切れた
きっと、今はここに居ないほうが良いって思った
希美
行ってくるね
お父さん
さっさと消えろ!二度と帰ってくんな!
希美
…