コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
4月新年度から5月に差し掛かるこの時期に思い出すのは20××年……とある田舎の福祉科高校での思い出話である。
___________________________________
黒髪美少女に変換されたスカイは1人で考えていた。
スカイ
クラスメイト達を見回しながら、1人内心でガッツポーズをする。 スカイは中学時代、同級生やクラスメイト達によって虐められていた経験がトラウマになっている。そんなスカイが高校で福祉科を目指した理由は福祉に昔から興味があったという理由が半分、虐めて来るような人が居ないと予想した為というのが半分だった。 だから親と大喧嘩して選ぶ位の覚悟でこの地に立っている……訳だが。
スカイ
元より人との関係作りが苦手な自覚がある。どこか他人事のように思ってしまうのはそのせいだった。
スカイ
結局そう思う事にして、入学式の会場へ向かった。
___________________________________
――翌日。
スカイ
クラスメイト達の様子を見回したスカイは……そう思うしかなかった。 高校から福祉科に来るような人々なのだから、それはそうだろう。何故この事態を予測出来なかったのか。 どこを見ても複数人で固まるクラスメイト達。 そう、福祉科に来る人々とは……対人距離が近く、オープンな人が多いのである。 つまり、だ。
スカイ
そう。どこを見ても複数人で固まって居るクラスメイト達が見えるという事は……いつしか自分がぼっちになっていたという……そういう事でもあるのだ。
スカイ
今更悔いてももう遅い。 そして複数人で固まって居るクラスメイト達の間に容赦なく入って行くなんて事は……コミュ障スカイにとっては無理な話なのである。 ただ1つ人と違うのは、ソロ充を楽しめるスカイに取ってはそんな状態も些細な事で、問題でも何でも無いのであった。
スカイ
結局スカイはそう思い、ぼっち脱出を諦めた。 考えるのを放棄した……今思えばそういう事なのかも知れない。 こうしてぼっちコミュ障スカイの福祉科高校生活はこの4月に密かに始まったのであった。
THE END