サジー
マリーニの机には
ゴミやラクガキで埋め尽くされ
何故か水に濡れていた
サジー
サジー
サジーにはその光景に
場所こそ違えど見覚えがあった
ちらりと入口の席をみると
ガミス
ダエル
案の定ガミスとダエルが ちらちらと振り返りながら笑っていた
ゼーデラ
周りの生徒も
学級委員のゼーデラも
その机を見ないようにと目を逸らし
何事も無かったかのように黙っている
サジー
サジー
サジー
サジーがマリーニの机に 手を伸ばした
その時
マリーニ
いつの間にか入ってきていた マリーニが小さく呟いた
サジー
サジーが言いかけた時
ガミス
ガミス
サジー
ガミスはまるでサジーがやったかのように
マリーニに言葉をかける
ガミス
ガミス
ガミス
サジー
サジー
ガミス
ああ…
ガミスは最初からこうするつもり だったんだ…
マリーニ
無言で片付けようとするマリーニに
あわてて駆け寄る
サジー
サジー
マリーニ
サジー
マリーニの目が 刺すようにサジーを睨む
サジー
サジー
サジーはだまって席に座る
マリーニ
マリーニは さっさと机の上のゴミを片付けると
席に座って本を読み始めた
ガミス
動じないマリーニが気に食わないのか
ガミスはつまらなさそうに 顔を背ける
サジー
サジー
快晴の朝とは思えないほどの 重たい空気が
教室に充満していた
ダエル
ダエル
休み時間
教室にいたくなくて ふらついていた廊下で
ダエルに声をかけられる
サジー
サジー
ダエル
ダエル
ダエル
サジー
サジー
ダエル
サジー
サジー
ゼーデラに 「ダエルに気をつけて」と 言われた先入観もあるが
サジーの過去の記憶と重なる彼を
本能が「危ない!」と 警告しているようで
サジーはダエルに近づきたくなかった
ダエル
サジー
ダエル
ダエル
ダエル
ダエル
サジー
サジー
ダエル
ダエル
昨日ハッキリ断ったのに……
ダエルの諦めの悪さに
呆れている自分がいた
サジー
サジー
サジー
ダエル
多少強引だった気もするが
サジーは足早にその場を 立ち去ろうとした
後ろの方からダエルの声がする
ダエル
ダエル
サジー
休み時間のダエルの言葉を
ぼーっと頭の中で復唱する
授業の内容が頭に入ってこない
サジー
サジー
サジー
サジー
サジー
サジー
この2日間に考えを巡らせているうちに
サジーはいつの間にか
目をつぶっていた
サジー
サジー
立ち向かいたいのに
現実から目を逸らしたいと
私のまぶたは開かない
それでも
身体の奥から湧いてくる
暖かい「何か」を感じた
遠くで声が聞こえる
………ジー
……サジー…!
ゼーデラ
サジー
飛び起きると
目の前にゼーゼラの顔
相変わらず長い前髪で 表情は見えないが
かなり焦っている様子
サジー
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
サジー
サジー
何気なく辺りを見回す
誰もいない
一瞬にして目が覚め 慌てて飛び起きる
サジー
ゼーデラ
そんなことを言うゼーゼラを横目に もう一度教室を見回した
…何かがおかしい
どの席も ノートやペンが出しっぱなしで
なんだか散乱していて
まるで
突然慌てて逃げたかのような…
サジー
呟くサジーをゼーゼラが急かす
ゼーデラ
ゼーデラ
サジー
サジー
ゼーデラ
サジー
サジー
ゼーデラ
そう言うと
ゼーデラが強引にサジーの腕を引く
その力の強さに
サジーはされるがままついていく
サジー
サジー
サジー
サジー
腕を引かれたまま
階段を全力でかけ下りる
眠気なんかすっかり吹っ飛んでいた
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
ゼーデラ
こちらを振り向かず ゼーデラは答える
サジー
ゼーデラ
ゼーデラ
サジーはすぐに答えられなかった
過去に記憶を巡らせると
少しずつ歩幅が狭くなる
サジー
サジー
ゼーデラ
サジー
1度立ち止まってしまうと
足が鉛のように重くなり やっと疲れを実感する
サジー
サジーはその場にへたり込む
ゼーデラ
ゼーデラ
廊下の奥を見つめるゼーデラ
その視線の先には
サジー
サジー
つづく!
キャラクター紹介
コメント
22件
ゼーデラくんすぐ逃げれたかもしれないのに、起こしてくれて優しい😭好きだ……
久しぶりに作品を見させて頂きました。あの時はあんな事言ってしまい、申し訳ございませんでした。もう1回仲良くするというのは無理ですか? 主人公も気になりますし、もう色々な子が気になります♬ 次回が楽しみです🎶
初めて作品を見たんですが凄く面白いです!呪い屋のも凄く面白くて!!!イラストもめっちゃ上手くてビックリしました!! フォローさせてもらいます!!!