教室
茜が死んでから2日後、 担任はクラスメイトに それを伝えた。
その訃報を聞くと 驚く者、疑う者、陰口を叩く者... 様々な反応が見られた。
遊
所詮、人間は身近な人間が 死のうと自分と接点がなければ 他人事としか捉えられない 残酷な生き物であると私は学んだ。
遊
遊
そして、私は教室を出た。
廊下
正直、茜がいなくても 私の生活は変わらなかった。
入院した時と同じく1人の 時間が続くだけだったからだ。
しかし、その頃と比べると 異なる点が1つだけあった。
遊
“約束”がなくなった世界。
いつ死んでも良い世界。
でも...
暦
邪魔が入る。
遊
暦
遊
暦
遊
朔
朔
邪魔だ。
遊
遊
朔
遊
朔
遊
朔
邪魔邪魔邪魔邪魔邪魔...
遊
その時、何かの糸がプツンと 切れたような気がした。
私は彼女らに背を向けると 脇目を振らず走り出した。
朔
暦
私の後を副会長が追う。
だけど私にはそんなこと 関係なかった。
もうこんな場所に いる必要はない。
私の邪魔をする奴らなんて いらない。時間の無駄だ。
だから私は“あの場所”へ走った。
私の最期を見届けてくれる “彼女がいる場所”に向かって。
同時刻 1年B組
担任
担任
担任
一生
正直に言って実感が 湧かなかった。
文化祭前に美術室で会った アイツが死んだ...
本当に死んだのか? ドッキリじゃなくて? そもそも病気だったのも 全部嘘だったんじゃないのか?
生前のアイツの姿が 頭に浮かぶ。
この1分間、様々な思いが 脳内を駆け巡った。
この長く感じた静寂の中、 “それ”は突然現れた。
「贄川 一生」
一生
換気のために開けていた 教室のドアをガシッと 誰かが掴んだと思うと 地の底から聞こえるような声で 俺の名前を呼ぶ人物が現れた。
一生
どこかで聞いたことのある 声だと思い教室のドアを 見ると、そこには血洗島 刹那 の姿があった。
一生
刹那
そう言ったかと思ったのも 束の間、スタートダッシュを決め 血洗島が俺の元へ向かってきた。
一生
その時、俺はただならぬ 殺気を感じて間一髪で 血洗島をかわすと 教室を飛び出した。
刹那
廊下
教室が大混乱の中 血洗島も後を追いかけてきた。
一生
一生
刹那
すると背後にいた筈の 彼女は俺を軽々と飛び越え 俺の逃げ場を塞いだ。
その動きに対応できなかった 俺はよろめいてしまい 廊下に倒れた。
刹那
そう言うと血洗島は 俺に細いナイフを 振りかざした
一生
一生
一生
と思ったのだが 全く痛みを感じない。
不思議に思い血洗島を見ると その手を誰かが掴み 動きを止めていた。
一生
彼岸
一生
刹那
彼岸
彼岸
彼岸
彼岸
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