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テラーノベル(Teller Novel)

ねえ颯!!

聞いてんの?

あ、あぁ、わりぃわりぃ

ちゃんと聞いてよ!

今回は絶対にレギュラーとるんでしょ!

私と颯は県内で1番のサッカーの強豪校 端役高校に入学したばかりの1年生

颯はサッカー部

私はそのマネージャー

もう少しで3年生の最後の大会。3年生は 10人しかいないから後輩の中から1人 レギュラーが選ばれる試合が明日に迫っている。私は颯に相手の弱いところを全てチェックして伝えていた。

颯の端役高校のサッカー部には一人一人ずつ専属マネージャーがいる。

楓。葉山先輩は?

え?あ、あれ?か、書いてなかったみたい
(笑)

この時期は絶対にマネージャーは自分がついている選手に相手の弱い所を強制的に調べなければいけない。

颯は少し不機嫌そうな顔をした。

えっと…ごめん。

いいよ。葉山先輩分くらい自分で調べるから。

なによそれ!颯に出来るの〜?‪笑

なめんなよ?笑

葉山先輩分を書いてなかったなんて嘘だ。本当は書いている。でも、これだけは絶対に言えなかった。

私は葉山先輩が好きだ。

ごめんね、颯

もういいって笑

葉山先輩

颯くーん、こっち手伝ってくれないかな?

あ、はい!

(葉山先輩。)

(なんでも笑顔で答えてくれて私に笑顔を沢山くれて、初恋の人。)

(先輩は覚えてないんだろうな。)

おい、なにつったんてんだよ、

へ?あれ?颯、手伝いに行ったんじゃ、

楓がずっとこっちみてたから戻ってきた。
先輩にはすぐに行くって伝えてある。

お前も手伝ってくれねぇか?な?

い、いい…けど…。

よし。じゃあいくぞ。

ちょっと!!

グイッ

颯に手を引っ張られて私は小走りになる

(颯の手、大きい。いつも一緒にいるのに気づかなかった。)

颯!!引っ張んないでよ!自分で歩けるって!

葉山先輩

楓ちゃん、これ、手伝ってくれるかな?

は、はい!!

葉山先輩

ありがと(笑)

(ちょっと重いな。でも、これくらい大丈夫。先輩のために頑張らないと。)

部室に続く階段

もう少しで部室だ。

なんで部室は1番上なのよ。

私は1段1段踏み外さないように歩いていく。

その時だった

掃除時間のすぐ後だったからか階段に水が零れていた。 私の体は滑って後ろに反った。

(こける…!!)

肩に手が当たる感触を感じた。

とっ!あぶねぇよ。

颯…

昔っから危なっかしいんだから。

自分の胸の鼓動が大きいのに気が付いた

怖かった。

はいはい(笑)

頭に颯の大きい手が乗ってきた。

もう怖くねぇって、(‪笑)

うん…、

昔もこんなことがあった気がする。

小学生の時のことだ

結衣

泣き虫!!そんなに泣いてるからいじめられんだよ!!

陽菜

ゆい、こいつ突き落としちゃおうよ笑
痛い目見ないとわかんないって笑

結衣

そうだね笑
泣き虫でブスの分際で有栖川くんに近づこうとするからいじめられんのよ!!

颯は…幼なじみなだけだもん!別に近づこうとなんて…

陽菜

うそつくなよ!気があるくせに!

別に颯のことなんか好きじゃないよ!

かっこよくなんかないし!いじわるだし!

結衣

は?何言ってんの?なに私の有栖川のこと分かったような口聞いてんの?笑

結衣

てめぇみたいなやつ、怪我すればいいのよ!

ドンッ!

キャッ!

後ろに倒れる感覚があった

後ろから支えられて

???

大丈夫?

優しい声がして

???

君たちなにやってんの?上から突き落とすなんて、おかしいんじゃない?

顔は見えなかったしその人の気持ちもわからなかった。 でも、それが私の初恋だった。

結衣

ひな、やばいよ、いこっ!

陽菜

ま、まってよゆい!

誰かなんて分からない。けど私の胸の鼓動はおさまらなかった。

ドキドキしすぎて心臓が止まるかと思った。

でも、この高校に入学してすぐに分かった。私の初恋の人は葉山先輩だと。

初恋の人と一緒に。

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