TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

瑠姫

多くなるぞこれ

瑠姫

GO

レオンハルト

戦が終わり荒れ果てた町を

レオンハルト

1人の騎士が歩く

レオンハルト

彼は誰より戦果を挙げた

レオンハルト

誰より人を殺した

レオンハルト

敵国の民はその姿恐れ

レオンハルト

必死に命乞いをする

レオンハルト

しかしその願いを彼が聞き入れることは

レオンハルト

決してない

レオンハルト

女の亡骸が抱えた

レオンハルト

無邪気に微笑む赤子

レオンハルト

彼は冷たい眼のまま

レオンハルト

剣を振り上げた

レオンハルト

誰も生かしておくわけには
いかないんでね

レオンハルト

…悪いな

レオンハルト

英雄の鎧は常に紅く
それはきっと浴びた返り血の色

レオンハルト

誰かのための行いだとしても
それを「正義」と呼べるのか

それから5年の月日が流れ

戦は今日も続く

レオンハルト

騎士を仮住まいで待つのは
1人の可憐な少女

レオンハルト

あの時彼女の服に縫われた
王家の紋に気づいた

レオンハルト

手元に置いておけばいつか
人質くらいにはなるだろう

ジェルメイヌ(幼少期)

お帰り父さん

レオンハルト

と微笑む

レオンハルト

無邪気で愚かな娘

レオンハルト

お前の親を殺したのは
この俺だというのに

レオンハルト

親子の真似事か……下らん

レオンハルト

英雄の鎧は常に紅く
それはきっと彼の野心と同じ色

レオンハルト

誰かのための行いだとしても
それを「正義」と呼べるのか

戦場には 様々なものがはびこっている

勝利 憎しみ そして裏切り 時の運 敗北

レオンハルト

気が付けば騎士は
大勢の騎士に囲まれていた

レオンハルト

彼らがただの兵士でないことは
明らかだった

黒装束の老婆

おとなしく娘をさしだせ

レオンハルト

と迫る黒装束の老婆

レオンハルト

従えばおそらく
娘の命はないだろう

レオンハルト

しかしそれは騎士にとって
望むところだったはず

レオンハルト

その為にこの子を今まで
飼っていたのだから

レオンハルト

そうさ…何も迷う事なんかない

レオンハルト

なのに…どうして…

レオンハルト

俺は…!

剣を持ち 騎士を守るように

前に立った者がいた

震えてる小さな背中

それは幼いあの子だった

憐れな娘よ お前が父と慕う者は

今まさにお前を 売ろうとしていたと いうのに

騎士は娘の頭を 優しく撫でた後

殺し屋に向かって剣を抜いた

レオンハルト

父親なんて柄じゃない

レオンハルト

誇れるような生き方もしていない

レオンハルト

それでもいいと言ってくれるなら

レオンハルト

俺はお前を守る鎧になってやる

レオンハルト

さぁ行こうか

レオンハルト

英雄の鎧は常に紅く
それはきっと浴びた夕焼けの色

レオンハルト

血塗られた時代の中 手を繋いで
歩いていく騎士と娘

戦場には正義も悪もない

贖罪の日はいつかやって来るだろう

やがて来るその時まで彼は

「父」でいようと決意した

悪の大罪(曲パロ的物語)

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

27

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚