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注意 過呼吸になっている描写あり 鬱表現あり 史実には関係ありません 政治的な意図はありません
以上が大丈夫な方はとうぞ!
コンコンコン
看護師1
扉は思っていたよりも音を立てずに滑らかに開いた
フランス
あぁ、彼の声だ
とりあえず元気そうでよかった いつもは彼の方から話しかけて来てくれるのに、あの事件から暫くは聞けていなかった彼の声
思わず笑みが溢れてしまった
急いで顔を戻して、彼との久しぶりの会話をする
フランス
ドイツ
フランス
あぁ、少し怖がらせてしまったな 別に怒ってなどいないのだが
ただ......少し寂しい
ドイツ
フランス
フランス
医者からある程度は聞かされていたのだろう、説明する手間は省けたな
ドイツ
少しばかり声が揺れる
自己紹介をする事がこんなにも 辛いなんてな
フランス
ドイツ
フランス
看護師1
看護師2
ドイツ
看護師1
その日はもう帰ることになった
病院から帰って来て直ぐに布団に顔を埋める
そうすると、ぽんと栓の蓋が取れた様に押し留めていた感情が溢れ出す
フランスとずっと一緒に居たいのに、話していたいのに、思い出して欲しいのに
それが彼を1番苦しめる その事実が余りにも無情で辛くて まるで喉に何かが詰まったように呼吸ができなかった
ドイツ
食事も喉を通らなくて
そこに居るはずのない彼の声で
「こうなったのはお前のせいだ」
「お前がもっと大事にしていたら」
「お前に出会っていなければ」
そんな風に攻め立てられて
ドイツ
彼の半分ほど潰れた体と、飛び降りる前にこちらを見て、嬉しそうに微笑んだ顔が目に焼き付いていて
「俺があいつをあそこまで追い詰めたのか?」 そんな疑問を頭の中で何度も反芻する
そうしていくうちに 呼吸は更にできなくなって
いっその事、このまま死ねたら
ドイツ
酷く掠れた小さな声を溢して 俺は苦しさに意識を手放した