テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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ノヴス・オルド・セクロールム〜二人の王〜

第2話 - ショウブ

224

2024年10月30日

#司類

#冬彰

#魔法使いパロ

#ファンタジー

あかまる🍓🐾໊

※この連載では一部キャラの名前、読みを変更しています。

※意図的なものです

廊下

友人A

今日も飛行訓練だ〜〜

司

お前本当に飛行苦手だよな

友人A

そうなんだよ…

司

うむ…上手くは言えんが、イメージが大事だと思うぞ。

友人A

イメージ…

友人A

…意識してみる。ありがとう！

アストラ寮二年、天馬司さんですよね。

司

ん？

友人A

…？

冬弥

初めまして。シレンス寮一年、青柳冬弥です。

友人A

シレンス寮…青柳…

友人A

！？

司

なんだ？知り合いか？

友人A

え、知らねぇの？！

友人A

座学も魔法も全部満点の首席で、更には貴族出身の超エリートだぞ！(ｺｿｯ

司

何？！それはすごいな！

友人A

いや、凄いんだけど実は良くない噂もあって…

冬弥

天馬さんのお噂はかねがね聞いています。成績上位の秀才だと。

冬弥

先日は自身の危険も顧みず、突然現れたゴーレムと戦ったらしいですね。

司

ま、まぁ…一年にまで届いてるのか。

冬弥

少しお付き合いしていただきたいのですが、お時間よろしいでしょうか？

司

む？

友人A

つ…司！こっち来い！

司

ん？

友人A

詳しいことは分かんねぇけど、アイツとは関わらない方がいいぞ！

司

何故だ？真面目で優秀そうに見えるが、

友人A

いや…実際そうらしいんだけどさ、

友人A

ほら、アストラ寮三年の先輩が最近記憶喪失になってただろ？

司

ああ、あの優秀な先輩な。

友人A

…あれ、青柳がやったって噂だぜ。

司

え？

友人A

「秀才狩り」ってのをやってるらしい。成績優秀な生徒を狙ってるって。

司

し、しかし…噂は噂だろう？

司

それに、生徒同士の争いは禁止されてるじゃないか。

友人A

そうだけど、言っただろ。青柳は貴族なんだよ。

友人A

王家とも関わりが深いから、みんな何も言えないんだ。

司

そんな…

友人A

とにかく！絶対行かない方がいいぞ！

司

…

司

(たしかに危険かもしれん…が、)

友人A

！？

友人A

おい、司？！

司

すまんな。もしそれが本当なら見過ごしておけんのだ。

友人A

お、お前って奴は本当に…っ

司

青柳…と言ったか。構わんぞ。

冬弥

感謝致します。

訓練場

司

(授業で使う訓練場…)

冬弥

この時間は誰もここに来ません。授業でも使わないそうです。

司

そうなのか。

司

…それで、オレは何に付き合えばいい？

冬弥

単刀直入に申しますと、手合わせして頂きたい。

司

…なるほど。

司

ではそれを承諾する代わりに、少し聞きたいことがある。

冬弥

どうぞ。

司

「秀才狩り」とかいう噂を聞いたが、本当か？

冬弥

…そう呼ばれているんですね。

冬弥

恐らく、そうだと思います。

司

目的は？

冬弥

俺は一番でなくてはいけないんです。父も、兄も、みんなそうでしたから。

冬弥

俺は自分より弱い者を蹴落としただけ。ただ、自分より弱い者が俺の上にいるのが嫌なんです。

司

…なるほどな。

司

(相当な自信だ。今まで負けたことがない…と言ったところか。)

司

(オレも魔力はまだ沢山残ってるとはいえ、勝てるかは分からん…)

司

(説得…とか、何も知らないオレに出来るわけもないし、)

司

(…やるしかないな)

冬弥

お互い条件を提示しましょう。

冬弥

俺が勝ったら、貴方の全てを頂きます。反対に、貴方が勝てば俺の全てを差し出します。

司

(お、重……っ)

冬弥

お好きな条件をどうぞ。

司

…では、俺が勝ったらもう二度とこんな事はしないと誓うこと、でどうだ？

冬弥

構いません。

冬弥

ああ、あとタイムリミットはありません。お互いが降参するか、勝負がつくまで続けます。

司

む、授業はどうする？あと10分で始まるが。

冬弥

きっと10分もかかりませんが…その辺は後で何とかします。

司

そ、そうか。

冬弥

もうよろしいですか？

司

ああ、十分だ。

司

(流石に人に杖を向けるのは、気が引けるな、)

冬弥

"ペテレ・エト・ミッテレ(撃ち抜け)"

司

！

司

"スクートゥム(守護魔法)"！！

ドォォォン…

魔法と魔法がぶつかり合って、大きな砂埃が巻き起こる。

司

(ぺ、ペテレ･エト･ミッテレ…！？一年でそれをそこまでの威力で？！)

冬弥

"ファルシオン(斬撃)"

司

"スクートゥム(守護魔法)"！！

司

(あ、危な…っ、掠ったら死ぬ…！！)

冬弥

防戦を通すおつもりですか？

冬弥

…俺の相手なんて、そのひとつの守護魔法で十分だと？

司

い、言ってないぞ！！そんな事は一言も！

司

…人に杖を向けたことが無いんだ。すまない。

冬弥

……

冬弥

…本気で戦って頂けないのですか、？

冬弥

俺は……貴方の本気を出すにも満たないと……？

司

いや、ち、違うぞ！

冬弥

俺は本気でした。最初から。

司

…すまない、

司

(たしかに、本気の相手に防戦1本は不敬だ。)

司

…思ったより手応え無かった、とか言うなよ。

冬弥

それは実力次第です。

司

ふっ、そうか。

司

"ラディウス(光線)"！

冬弥

！

冬弥

"デーフェンスィオー(守護魔法)"

冬弥

"ファルシオン(斬撃)"

司

"レフレークシオー(反射)"！

冬弥

"デーフェンスィオー(守護魔法)"

魔法を使った一進一退の攻防戦。

その実力は大差なく、ほとんど同等だ。

司

(コイツ…本当に一年か？)

魔法で攻撃を捌きながら思った。

司

(しかし…埒があかん…というか、魔力を使いすぎるのもマズイ…)

司

(というか、長期戦になれば確実に負ける…！)

司

(…隙をつきたいがどうやって…)

冬弥

…！？

その時、青柳が何か驚いたように一瞬だけ集中力を切らせた。

司

(！)

司

"ウィンクルム･ヘーデラエ(拘束魔法)"！！

冬弥

！！

青柳は防御が間に合わず、そのまま地面に膝をつけた。

冬弥

……

司

えっと…オレの勝ちでいいか？それじゃもう動けないだろう。

冬弥

＿うけ＿＿＿＿ですね、

ボソッと呟かれた単語は、所々しか聞き取れなかった。

司

ん？

冬弥

いえ…なんでもありません、

冬弥

俺の負けです。事前に提示していた通り、俺の全てを差し出します。

冬弥

どうぞ。魔力でも、地位でも、名でも…全てお好きに。

司

い、いや！いらん！

冬弥

え…

冬弥

あぁ…そうですよね。貴方からすれば、俺の全てなんて塵同然…

司

違うぞ！オレは、お前が今後こんな事をしないと誓うのならそれでいいんだ。

冬弥

ですが…俺は負けました。負けた者に価値なんてありません。

司

そんな事ない。顔を上げろ。

冬弥

…でも、父は、

司

負けることはそんなに悪いか？オレはそうは思わないがな。

司

自分の価値を決めるのは自分自身だ。他人に決めさせていいものじゃない。

司

おっと、授業開始まであと二分か。急ぐぞ、冬弥！

冬弥

えっ

司

む、流石に馴れ馴れしかったか？

冬弥

い、いえ…

司

オレのことは司でいい。

冬弥

司……司…様、

司

様？！そ、それはやめて欲しいな…せめて先輩とかにしてくれ。

冬弥

司先輩…

司

ああ。まぁ…仲良くしようじゃないか。

冬弥

…はい！

ザワザワ…

司

……と、冬弥。

冬弥

はいっ

司

仲良くしようとは言ったが…その…授業中だぞ？

冬弥

もちろん承知してます。

司

オレたち、寮も学年も違うよな？

冬弥

はい

司

う、うぅん…

冬弥

迷惑ですか……？

司

い、いや！そうじゃないぞ！

司

だが、流石に授業は受けた方がいいんじゃないか？

冬弥

でも…俺のクラスに、司先輩はいません、

司

ん、んん…？そりゃいないが…

冬弥

…

司

そ、そんな捨てられた子犬みたいな目をするんじゃない！

冬弥

司先輩…

司

うっ、うう……

友人A

…どういう状況？？

司

なんか懐かれた……

友人A

え、ええ……お前すげぇな…

ルカ先生

う〜ん、青柳くん…流石にちょっと困るわ〜

冬弥

すみません…俺のことはいないものと思ってください。

ルカ先生

え、ええ…‪‬

司

(こ、これは困ったな…嬉しいが…)

司

そ、そうだ！冬弥、授業中以外ならいいぞ！

冬弥

授業中以外なら…

司

ああ。お昼も一緒に食べよう。

冬弥

！

冬弥

分かりました！

司

ﾎｯ

冬弥

ご迷惑をおかけしました。

ルカ先生

い、いいえ。授業頑張ってね〜

ルカ先生

変わった子ねぇ

司

ですね…

あれから数日…

冬弥

司先輩！お茶をお持ちしました！

司

ああ、ありがとう！

冬弥

司先輩、今日もカッコよかったです！飛行訓練見てました！

司

お、おお！ありがとう！

冬弥

俺、飛行が苦手で…

司

む？そうなのか？

冬弥

はい。高いところが苦手なんです、

司

そうなのか…！なんか意外だな。てっきり何でも出来ると思っていたぞ。

冬弥

恐れ多いです。

司

あ、そうだ。またテスト満点だったんだろう？冬弥はすごいなぁ

冬弥

えっ、あ……

冬弥

あ……ありがとうございます、！

司

(弟みたいでちょっと可愛いな…)

休み時間になると、冬弥がオレの元へ遊びに来るようになった。

正直満更でもないし、弟のようで可愛らしい。

司

(…冬弥には絶対に言えないな。オレが魔力を持っていない、なんて。)

司

(そうだ…レイ、最近見てないな。)

司

(会いに行きたいが…どこにおるか分からんし…)

司

(…先生とかに聞いてみるか？)

職員室

ルカ先生

あら、今日は青柳くんと一緒じゃないのね。

司

はい。冬弥には少し席を外してもらってて。

ルカ先生

そうなの。それで、どうしたのかしら？

司

インペラトル寮の、神代レイ(じんだいれい)…なんですけど、どこにいるか知ってますか？

ルカ先生

インペラトル寮の？

司

はい。

ルカ先生

あら…神代(じんだい)くんと知り合いなの？

司

ええ。友人なんです！

司

会いたいんですけど、どこにいるか分からず…

ルカ先生

授業にも最近出席していないそうよ。多分、お部屋に篭ってるんじゃないかしら。

司

え？

ルカ先生

う〜ん、お友達ならいいわよね。神代くんのお部屋教えてあげるわ。

司

え？！

ルカ先生

絶対秘密だからね。

司

わ、分かりました！

この作品はいかがでしたか？

224

3件

とーやー‼️ 可愛いねぇ、、🤭💖 ほぼ公式と同じで司のこと慕ってるのいい、🥹‪

冬弥だーー😭😭公式と同じで冬弥が司のこと崇拝してるの好きすぎて🧑‍🦲🧑‍🦲🙈🙈🙈

冬弥と司の関係性がマジで………スキ……🤦💞 レイは部屋で何をしているのか……というか、生きている（肉体的にも精神的にも）のだろうか。もしかしたら、既に冬弥の「秀才狩り」の被害に遭っているかもしれない……

あかまる🍓🐾໊

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