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魅音!!
魅音
突然の叫びに、魅音は肩をすくめる。
涼
両手でそっとその頬を包みながら、 涼は怯える魅音を現実に引き戻すように見つめた。
魅音
かすれた声に、涼はほっとしたように息を吐く。
涼
黎翔
魅音
魅音は視線を落とし、袖で涙を拭う。
ぐっと喉を鳴らして、一度大きく深呼吸。
そして、顔を上げたときには、 もういつもの“魅音”になっていた。
魅音
魅音
魅音
柔らかな笑顔。 でもそれは、あまりにも完璧すぎて。
まるで、泣いていたことなんて最初からなかったみたいに──。
涼
黎翔
2人はただ、その笑顔を見て目を伏せた。
黎翔
黎翔
短くそう言って、七瀬は立ち上がる。 背中越しに振り返らず、リビングへと歩き出した。
魅音
涼
魅音と涼は顔を見合わせ── 何も言わず、その背中を追った。
台所からは朝の気配が立ち上っている。
温かい湯気と、卵が焼ける香ばしい匂いが、 ほんの少しだけ心を緩めた。
黎翔
皿に乗せられたそれは──全体的にこんがり焦げていた。
涼
涼が笑いながら箸を構える。
涼
黎翔
魅音
魅音がぽそりと呟くと、黎翔がわずかに目を丸くする。
黎翔
魅音
魅音
涼
涼
黎翔
黎翔がぼやきながらも、どこか口元がゆるむ。
涼
涼
黎翔
魅音
魅音
黎翔
魅音がくすっと笑う。
魅音
涼
黎翔
黎翔
涼
魅音
3人の笑い声がふわっとテーブルに広がった。
焦げた卵の匂いと、あたたかい湯気。
そんな朝だった。
涼
魅音
魅音
黎翔
リビングの入り口から七瀬がふっと顔を出す。
涼
涼が時計を見る。
魅音
魅音も苦笑い。
涼
魅音
黎翔
黎翔
七瀬が背伸びをしながらリビングを出ようとする。
魅音
黎翔
魅音
黎翔
魅音
魅音がバッと立ち上がって抗議する。
黎翔
黎翔
七瀬は笑いながら、魅音の弁当を持ってリビングを出た。
魅音
魅音が追いかけるように声を上げる。
黎翔
涼
ガチャン
魅音はふてくされた顔のまま、涼と顔を見合わせる。
魅音
涼
涼
魅音
──今日も、そんな日常が続いていく。
けれどその中で、ふとした沈黙の合間に、 語られない「なにか」が滲んでいることを、
涼は知っていた——。
だからこそ、不安。
そんな不安が、積み重なっていたのだと思う。
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