とおる
俺の最後までって笑笑
あきら
あきら
0時まで、あと、10分だ。
とおる
お、おう。
あきら
あと5分
とおる
お、おう。
あきら
あと、3分。
とおる
おい、あきら。カウントダウンはよそーぜ
あきら
言っただろ?お前の最後までメールするって。
とおる
お、おい。そんなの俺、死ぬ前提じゃねーかよ。
あきら
あと、1分
あきら
まぁ、そーだよな。
とおる
そーだって。お前、まさか知ってたとか言わねーよな?
あきら
そうだよ。知ってたよ。
5
とおる
なんで。なんで知ってたのに教えてくれなかったんだよ。
4
あきら
なんでって言われても
3
とおる
じゃ、俺、本当に死ぬのか?
2
とおる
おい、あきら!
1
とおる
なんとか言えよ!
ゼロ
ドーーンッッ
とおる
!?
とおる
ま、まさか、ほんとう、に
悪魔
人間、喰う
とおる
!?
とおる
お、お前。
悪魔
人間、人間
とおる
お前、あきら、なの、か
あきら
そうだ。お前は俺の餌となる
とおる
なんで、どうして
とおる
昔から、ずっと一緒だったじゃないか!
あきら
あぁ、そーだよな
とおる
だったら、なんで
あきら
だって、俺がお前とずっと一緒だったのはお前が大きくなったあとに食べるためにいただけだからな。
あきら
ただそれだけだ
とおる
じゃあ、悪魔の番号ってゆーのは作り話で、俺を喰うために
あきら
そうさ
とおる
じゃ、じゃあ、竹田はどーなんだよ!
あきら
あぁ、あいつか。それなら俺が喰ったよ
とおる
うそ、だろ
あきら
本当さ。ほんと、人間の肉はうまい。
あきら
お前、俺があれだけのヒントをやったというのに、気づかなかったのが運のつきだな
とおる
ヒン、ト…?
あきら
調べてもいないことをどうしてあんなに断定して言えるのか、不思議ではなかったのか?
とおる
そういえば。
『俺、知ってるぜ!』
『喰われるんだぞ!』
『悪魔がくる』
とおる
っ…!
あきら
まぁ、今頃気づいても、もう遅い
とおる
そん、な
あきら
じゃーな、親友
とおる
んで…
あきら
あ?
とおる
死んでたまるかー!!!
あきら
なっ!そ、それは!
とおる
お前、これが嫌いだろ
あきら
か、かがみ!
とおる
俺が何も調べてないとでも思ったか!
あきら
なにっ!
とおる
あの図書館の日、お前が他の本を探しに言っている間に対処方法を読んでおいたんだ
あきら
くっ!
とおる
悪魔は鏡が嫌い。それに反射する光が一番嫌いだと、な。
あきら
っ…!
とおる
おさらばだ、あきら
ピカッ!!!
あきら
ウッ!ガアァァァ!!!!
とおる
ハァッ、ハァッ、ハァッ。
とおる
し、死んでない。俺は、死んでないんだ!!
バタッ
翌日
昨日のことがまるでなかったように日が過ぎ、あきらも消えていた。何より、あきらという存在が誰もしらないということ、あきらという存在自体がみんなの記憶から消されていた。
みなさんもやってみてはいかがでしょうか。深夜0時に悪魔に電話を。黒い受話器で…。