思いを伝えられないまま 合宿は続き、
最終日。
木兎光太郎
やっぱ肉は最強だなー!
夜久衛輔
バーベキューとか豪華だよな!
澤村大地
月島肉食え肉!
月島蛍
いやもうお腹いっぱいなんですけど…
騒がしい男達と 少し離れた木陰に、
マネージャーで集まって 食事する白石。
烏野の田中と西谷、
ウチの山本が 目をハートにして眺めている。
大人気だった 白石のマカロニサラダが
もう一度振る舞われ、
俺は頬張りながら 悶々としていた。
黒尾鉄朗
( 今日伝えねぇと次に会えるのは冬の合宿 )
黒尾鉄朗
( せめて連絡先くらいは知りたいけど… )
夜久衛輔
黒尾、顔の治安が悪ぃぞ
黒尾鉄朗
顔の治安が悪いってなんですか夜久サン
不可解だと言わんばかりに 眉を寄せて言う夜久。
普通に失礼過ぎでは?
夜久衛輔
いつもの人をバカにしたような笑みはどうしたんだよ
黒尾鉄朗
なんか今日普段より辛辣じゃない?
顔を覗き込んでくる 夜久に、目をそらす。
黒尾鉄朗
…別になんでもないですよ
夜久衛輔
大の男がイジイジしてんなよ
黒尾鉄朗
わーってます〜
ちらりと遠くの白石を見る。
マネージャー達と 話しながら笑う姿を見て、
俺は覚悟を決めた。
黒尾鉄朗
白石!…ちょっといい?
バーベキューの片付けも終わり、
荷物をまとめている 白石を呼び出す。
白石汐凪
?、大丈夫ですよ
不思議そうに首を傾げながら 駆け寄ってくる。
俺は白石を連れて 体育館裏に出た。
心臓が飛び出そうなほど 激しく鼓動する。
俺は小さく深呼吸をすると、
白石の目を真っ直ぐ見た。
黒尾鉄朗
まだ会って1ヶ月だけど好き…です
黒尾鉄朗
返事は待つから、連絡先だけでも交換しない?
白石汐凪
!!
白石の目が丸く見開かれる。
じわじわと顔が赤くなって、 今にも破裂しそうだ。
でもそれは 俺も同じようなもの。
白石汐凪
私も黒尾さんが好きです
黒尾鉄朗
!
白石汐凪
でもそれが男性としてなのか、先輩としてなのかはまだ…
白石汐凪
私には分かりません
白石が一つ一つ 慎重に言葉を選びながら
喋っているのが伝わった。







