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俺の名前は阿部亮平。高校二年生。生まれつき病弱で、毎日学校何て行けやしない

あべ

はぁ……

朝から微熱で少し体が辛い。でも流石に行かないと先生に怒られる

あべ

どうしよ…遅刻していこうかな……

体は熱で火照っているし、迂闊に歩けないし

あべ

でもなぁ……

こんな時、親がいてくれれば嬉しいのに。親は二人とも仕事人で共働き。愛されたことなんてなかった。所謂育児放棄に近い

あべ

いくか……

お金だけは出してくれているので病弱でも何とかして行くしか無かった

フラフラと千鳥足で学校へと向かう

あべ

はぁ、はぁ…

壁に手をつきながら、ゆっくり一歩ずつ学校へ歩みを進める

???

君、大丈夫〜?

後ろからそんな声が聞こえてきた。振り返れば、俺よりも小さい背丈で、きゅるっとした目。少し猫口っぽい口の子が俺のことを心配そうに見つめていた

あべ

あ、ご、こめんなさい、じゃ、邪魔、ですよね…

???

邪魔とかじゃないよ?大丈夫かなって、顔色悪いし、君、何処の学校?

あべ

ジャニ学です……

???

え!俺と同じ!今から先生に連絡して休もう!?本当に顔色悪いからさ!?

あべ

大丈夫…です…

???

えぇぇぇぇ…

目の前のこの人も俺と同じ高校だそうだ。俺の事を心配そうに見つめては、ヒョイっと抱き上げられる

あべ

へ!?ちょ、下ろしてください!

???

暴れないで?体調余計に悪くなっちゃうから

あべ

でもっ!

???

良いから

そう言って俺よりも小さい背丈の人は俺を抱き上げたまま学校へと向かう

あっという間に俺の教室まで辿り着いてしまった

???

じゃあ、また

あべ

あ、ありがとう…

???

いーえ!

そう言って元気に職員室に向かおうとしていた彼。だが、彼が向かっている方向に職員室はない

あべ

あ、職員室、反対

???

え?

あべ

向こう

???

あ、ほんとだぁ!ごめぇん!

苦笑いしながら恥ずかしそうに俯きつつ職員室に向かった彼の背中を見送り、教室へと入る

俺は、虐められている。あの子にはバレないようにしていたけれど、同じクラスだったらすぐバレるだろう

モブ幸

おい、今日も来たのかよ

モブ男

うーわ、来んなよ

あべ

……。

めぐろ

辞めてやんなよ

唯一俺を救ってくれるのは俺の事を唯一理解している目黒だけ

めぐろ

阿部くん、おはよ

あべ

おはよ……

めぐろ

体調悪い?大丈夫?

あべ

平気

めぐろ

そう?あ、今日さ、ピンク髪のちっこい人見なかった?

あべ

ピンク髪……

そう言われてパッと思い出したのは朝であったあの子

あべ

あー、会ったよ。ここまで連れてきてくれた、半ば強制みたいな感じになってたから抵抗できなくて

めぐろ

あー笑やっぱりか

あべ

どうして?

めぐろ

俺が勝手に居候してるのは知ってるでしょ?

あべ

あー。知り合いの子の家にね

めぐろ

その知り合いの人が今日この学校に転校してくるんすよ

あべ

ほえー……

めぐろ

まぁ、ちょっと難ありっすけど、良い人なんで、阿部くんでも信頼出来るかなって

あべ

ふふ、有難うね

めぐろ

いーえ笑

目黒が居てくれるだけで、ほんの少しだけ安心出来る

クズ先生

よーし。席につけー

先生のその声で教室がシン……とする。先程までのガヤガヤ感はどこへやら

クズ先生

今日は転校生が来ている。おーい。入って来い

さくま

にゃす!

変な掛け声とともに入ってきたのは朝俺の事を送り届けてくれた彼だった

さくま

佐久間大介でありまーす!○×高校から転校してきやした!よろしくおにゃしゃす!

The・陽キャアニメオタクのような雰囲気の佐久間

クズ先生

じゃあ、取り敢えず御前はあそこの席に行け

さくま

にゃーす

佐久間は先生の指示で俺の席の隣に座る

さくま

ありゃ、朝の

あべ

あ、あの時は、ありがとう

さくま

いーえ!同じクラスかぁ。よろしくねぇ?

あべ

うん。よろしく

軽く挨拶を交わしていれば、SHRが終わる。次は、交流会だ

モブ幸

おい、ゴミ

あべ

……っ、

モブ幸

退け。邪魔

モブ男

俺らは転校生に用があんの。邪魔だから消えてくんね?

あべ

……。

めぐろ

はぁ、だから辞めろつってんだろ

モブ男

御前も可哀想だよなぁ、こんなやつの相手させられてさ

めぐろ

は?

あべ

ごめん、目黒……

めぐろ

え、ちょ、阿部くん!?

俺は目黒の静止を聞かずに教室を慌てて飛び出す。飛び出したはいいものの、熱が急に上がったのかフラっとして、そこからの記憶は無い

次に目が覚めたのは保健室だった

さくま

お、大丈夫〜?

あべ

……あ、ごめん

さくま

うぅん。大丈夫。それにしても大丈夫?

あべ

大丈夫…ありがとう…

めぐろ

はぁ、急に教室から出ていくから慌てて追いかけたら阿部くん教室の前で倒れてるんだもん、ビックリっすよ

あべ

ごめん……

さくま

阿部ちゃん、

あべ

うん、?

さくま

謝り過ぎんの禁止

あべ

へ?

さくま

駄目。ごめんじゃなくて、ありがとうなら沢山聞きたい

あべ

や、うん、ごm…

めぐろ

駄目っすよ

何故か佐久間と目黒に静止される。少ししょんぼりしながら俯く俺

俺らのシェアハウス

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