6人とシオンの花には償いを

シャークんside

全員が各自散らばった頃だ

俺は特にやることがなく、 練習場へ足を進めた

弓を引くと、的の中心に当たる

それを6回ぐらい繰り返し、的へ矢を取りに行く

肩を痛めているので武器は持っていない

長距離はぶるーくと、近距離はきりやんやきんとき、なかむと戦う

しかし、まだ戦ったことがない奴がいる

それは、スマイル

あいつは、何を考えてるか分からないし、どんな戦いをするのかは知らないけど

1度は、戦ってみたい

頭の中がぐちゃぐちゃするのを感じる

嘘だ

俺は受けなかっただけで、ぶるーくは受けてた

俺は、目のせいで受けてないだけだった

両親......

両親

そんなにいやだったの？

おれをきづかってるだけでしょ

そんなじょうだんいわないでよ

どこかちくりと痛む

それは身体からでもない

心からでもない

あぁ、この痛みは

紛れもなく

記憶からだ

きりやんside

あそこで疑問に思ったことを聞いただけ

それなのに

それなのに。

なぜ君はそんなに苦しそうなの？

両親がいないから？

羨ましいと思ったから？

それなら

いくらだって

人生を交換したい

両親が死んだ

その事実が嬉しすぎて

何も言葉を話せなかった

両親とは引き換えに

俺の親友が死んだ

あの日から俺の人生は

狂っていった

怒りをぶつけるように人を殺しては、殺し続けた

それで、殺し屋になった

あの親友に今すぐあって伝えたい

君のおかげで今があるって

君のおかげで

両親の地獄から抜け出せたって

シャークんが笑った

でもそれは、偽物で

なんでシャークんはこんなにも

苦しそうなの？

彼は"過去"が関係しているようだ

1枚、シオンの花びらが散った

彼が言う親友とは誰なのか

4枚目のシオンの花びらが散った