殺されるなら君だけがいい。

この夏、君は死ぬ。

その言葉が頭から離れない。

死神の累璃はあの日以来

帰ってくることはなかった。

いつか帰ってくるだろう

そんな気がしていた。

累璃がいなくなって８ヶ月たった。

体がベトベトして気持ち悪い。

この夏、君は死ぬ。

どうなっても知らないからね。

小走りしながら時計を確認した。

ドンッ！

誰かの肩にぶつかってしまった。

男はスマホの明かりを私に照らした。

私の顔を見たとたん、 男は刃を抜いた。

男は冷たい目で私を見る。

この夏、君は死ぬ。

殺される。

そこから毎日のように

人に殺されかける日々を送るだろう。

その場に崩れ落ちた。

でも…!!!!!

下をうつ向いて 大粒の涙を溢した。

ピシャッ。

男は何者かに背中をザックリと切られ、血が飛び散っていた。

累璃はまた男を刺した。

冷たい目で死体に言葉を吐く累璃。

こんな累璃、私は知らない。

ーカシャン。

累璃は刃を閉まった。

吸い込まれそうな 累璃の水色の瞳。

顔に飛び散っている血。

冷たい目線。

累璃は優しく 私を包んでくれた。