せり
(準備も終わったし、早速行きますか)
せり
とは言ったものの、どこに行こ...。
せり
も〜、本当無計画すぎる自分を嫌いになる。
せり
...嫌い。
せり
(嫌い。たったその言葉で終われるなら、言えば良かったな)
せり
(だいき、今頃何してるかな)
せり
(別れても気になっちゃうもんね)
だいき
あっつ。
だいき
遊ぶ約束なんかしなきゃよかった。
だいき
ったくも〜、暑すぎだろ。
だいき
って、あれ...
だいき
せり?
だいき
だいき
だめだ。
だいき
もう終わったんだ。
せり
(人生ぶつかってみれば分かることあるとか言う人いるけど、人によってはやり直せない事も有るわけだし、そういうのは周りの人の事も考えて言ってほしな〜)
せり
(ま、今の私はもう後戻り出来ないけどね)
せり
はぁ〜、疲れた。
せり
もうすぐ日が暮れそう。
せり
どっか寝れる場所探さないと。
??
ねぇ、君。
せり
...はい?なんですか。
??
行く宛ないならうちに来ない?
せり
いや、流石に赤の他人の家にすんなり行く程バカじゃないんで。
??
確かに、ごめんねw
せり
てか、あなた誰なんですか?
??
俺はしゅうと。
せり
...子供ですよね?
しゅうと
そりゃ、見た目からしてそうだよ。
せり
子供なのに、どうして私を家に入れようとするんですか?
しゅうと
俺、親もいなくてずっと1人なんだ。
せり
...何かあったんですか?
しゅうと
...親が交通事故、病気で亡くなって、学校の奴らには親がいない“可哀想な奴”でからかわれいじめられていたんだ。
せり
そっか...。
しゅうと
君は?
せり
私は...
せり
せり
間違えたんです。
せり
選択を。
せり
私、付き合ってる人がいたんです。
せり
それで、友達も彼の事が好きだったんです。
せり
ある日、屋上に呼ばれて暴力振るわれました。
せり
私もやり返しちゃったんです。そしたら、
せり
急に叫んで、先生達が来て、私だけが悪者になって。
せり
私、彼に別れようと言って別れました。
せり
それを友達に言ったら、“せっかく譲ったのに別れた”って変なことを皆に言ってもっと私が悪者になったんです。
せり
その後、
しゅうと
いいよ。もう。
せり
...え?
しゅうと
辛かったんだよね。
しゅうと
ごめんね。話させちゃって。
せり
ぅ...うぅ...。
せり
私は、どうすれば良かったんでしょうか...。
しゅうと
ねぇ、もう1回聞くけどさ、
しゅうと
家来ない?
せり
せり
行かせてください。







