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演劇部の日常

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演劇部の日常

5 - 第5話 初めての公演(後編)

2022年04月04日

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3年生引退公演から数日後、2年生の提案で、打ち上げをすることになった。

そして、その日が、3年生が部活に参加する最後の日になる。

リンは、少し寂しさを感じながら、部室へと向かった。

リン

おはようございます!

全員

おはようございます!

みんなは、いつもと変わらなかった。

いつも通りに挨拶を返し、いつも通りに雑談したり、スマホを見たりしていた。

蓮先輩

では、時間になったので始めましょうか

全員

はい!

そして、各々持ってきたお菓子を分け合い、食べながら、おしゃべりやレクを楽しんだ。

時々、泣いている部員もいたが、みんな笑っていた。

まるで、この時間がずっと続くことを錯覚させようとするように。

しかし、その時間が長く続くことはなく、気がつくと、下校時間の30分前になっていた。

蓮先輩

では、3年生から一言ずつお願いします。

そうして、3年生が、1人ずつ話をしていった。

リンは、ずっと泣いていた。

話など、聞いていられなかった。

リンはただ、辛かった。

先輩がいなくなってしまうことが。

そう思うと泣かずにはいられなかった。

全てが終わり、解散になったあと、3年生がハグしてくれた。

頭を撫でてくれる先輩もいた。

3年生の手は、暖かかった。

リン

ありがとうございました。

リンはただ、その言葉を繰り返した。

何度言っても言い足りない程、先輩には助けられたから。

そうして家に帰ると、リンは、これまでの部活を思い出していた。

ささやかなやり取りが、まるで、さっきのことのように感じた。

リン

たったの2ヶ月だけど、色んなことがあったな。

リン

(あ、かぐや先輩だ)

リン

お、おはようございます

かぐや先輩

おはよう(*^▽^*)

リン

(素敵な笑顔で返してくれた( *˙˙*))

リン

(中学までこんなことしてもらったことなんてないのに)

別の日には、

六花先輩

リンちゃん、ここの抑揚いい感じだよ🎶

リン

ありがとうございます!

リン

(初めて先輩に褒められた(/// ^///))

リン

(ちょっと恥ずかしいけど、嬉しいな)

また別の日には、

リン

(今日は中間テストのため部活がないです)

ハル先輩

あれ?リンちゃん

リン

あ、ハル先輩、おはようございます!

ハル先輩

おはよう(*^▽^*)

ハル先輩

テストやだねー

リン

そうですね

リン

もう帰りたいです

リン

(あ、一言多かった。どうしよどうしよ( ´•д•` )💦)

リン

(やばい😱怒られる、嫌われる><)

ハル先輩

ねー、私も帰りたい

リン

(あれ?中学なら、そもそもこんな会話しないし、一言多いと怒られるのに)

ハル先輩

1年生は今日なんの教科?

リン

物理と数学と生物です

ハル先輩

うわぁ、全部理系じゃん。頑張ってね

リン

ありがとうございます。先輩も頑張ってください。

ハル先輩

ありがとう(*´▽`*)

リン

(ありがとうなんて、中学で言われたことなかったな)

さらに別の日には、

あれ?明日部活あったっけ?

リン

明日部活ある?

蒔子

どうだっけ?

紫苑

僕もわからん

蒔子

リン、私この後スマホ使えなくなるから、聞いてほしい

紫苑

僕からも頼む🙏

リン

いいよ👍

リンは頼まれると断れない

リン

すみません、質問です。明日部活ありますか?

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い:(´◦ω◦`):プルプル

六花先輩

明日は部活あります。言ってなかったね、ごめんね🙇

リン

いえいえ、ありがとうございます。

リン

あるって

絵美

おk

友紀

あざまる

麻由

ありがとう!

リン

(色んなことがあったな…)

リン

ポロポロ

リン

あれ?

気がづくと、さっき枯れたはずの涙が流れていた。

そして、後悔した。

リン

なんで、あんなにしてもらってたのに(´;д;`)

リン

信じようとしなかったんだろう

先輩はいつも暖かかった。

なのに、リンはずっと、先輩を拒否していた。

リンは、悔しくてたまらなかった。

もっと早くから、先輩を信じるべきだった。

自分が間違っていた。

涙が止まると、リンは、眠りについてしまった。

リン

ありがとうございました...

その日の夜は、満天の星空に包まれていたらしい。

こんにちは!主です

最後まで読んでいただきありがとうございます!

この時は今までで1番泣きました笑

次回、第6話、大会①

お楽しみに!

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