雅 太夫
江ノ島 沙織
江ノ島 沙織
和野 千鶴
雅 太夫
太夫は剣を構えた状態で静止した
岩は何事もなく太夫を通り過ぎて
その後ろの壁を破壊する
雅 太夫
雅 太夫
王琳 鈴
雅 太夫
雅 太夫
刀を振り上げる
その一瞬で
ナイフが現れた
雅 太夫
これが走馬灯だろうか
懐かしい記憶が込み上げてきた
物心ついた時からだ
そこは古い風習が根強く残る
古臭い街だった
そんな街にはある言い伝えがあった
生まれた娘に桃と水のみを食べさせ続ければ…
体液すらも桃の味がする桃娘になる
という、言い伝えだった
実際、そんな女たちは実在した
娼館に行けば、会うことが出来た
会った事もある
なぜか
答えは簡単
私も桃娘だったから
8歳の時
新入りが来た
青髪の私とは真反対な
金髪の子
王琳 鈴
雅 太夫
王琳 鈴
常にぼーっと
部屋の隅を見ている
個性とするなら不思議ちゃん
悪口で言うなら薄気味悪い子
あ、すぐ死ぬなーって思った。
こういう子は大抵、親に売られて来た子で…
大抵、逃げようとして殺される
そもそも、逃げる気があるかすら謎だったけれど
それでも、初めの後輩というのは
何かと嬉しかった
雅 太夫
王琳 鈴
反応が薄くても
とにかく話しかけた
そうしていくうちに
鈴は段々と心を開いていった
王琳 鈴
雅 太夫
雅 太夫
ねえ鈴
初めが歪でも
今まで離れてても
血が繋がってなくっても
雑に扱われたって
わたしたち
いままで
姉妹だよね?
雅 太夫
雅 太夫
一心不乱に腕を振るう
1、2本のナイフが腕に刺さる
雅 太夫
顔を上げた時
またナイフとその後ろに岩
あと人影も見える
大丈夫
全て切り伏せる
ナイフを叩き落として
岩も切る
次の物も切っ__
雅 太夫
おかしい、 人影は確実に鈴じゃ無かったのに
早く刀を止めなければ
傷つけて__
王琳 鈴
手を緩めた一瞬
その一瞬で全身が何かに縛られる
雅 太夫
鈴の魔法であるリボンだ
動けないことを悟る
雅 太夫
嬉しいやら悲しいやら
はたまた悔しいやら
色んな感情が入り交じる
でもこれだけは言わせてね
雅 太夫
第18話 『姉妹』 多分栖湖ちゃんとかもこんな感じの1話まるまる使って倒す感じの書き方すると思います! おつれかー!