冬華(とうか)
ゴロゴロ…♥

伯玖(はく)
と、冬華…?あの……そろそろ退いてくれると有難いんだが…

冬華(とうか)
やぁです!♥ゴロゴロ

昴流(すばる)
だ、誰か人を呼んできましょうか?

伯玖(はく)
いや、わからんが引き剥がしたら良くない気がする……

冬華(とうか)
今日はすっごい甘えたい気分なのでたくさんの人に会いたいです!スリスリ

伯玖(はく)
多分だが……アルコールがまだ体に残ってんだろうな…

昴流(すばる)
二日酔い…とはまた違うんでしょうか…

伯玖(はく)
多分原理はそうだと思うが…呪いのせいか?

冬華(とうか)
ゴロゴロ…スリスリ……

昴流(すばる)
それはそうと…

伯玖(はく)
わかる、可愛い

冬華(とうか)
あーむッ

伯玖(はく)
あ、指……

冬華(とうか)
ハムハム…スリスリ……

昴流(すばる)
酷いです自分もして欲しいです

伯玖(はく)
悪いな冬華が俺を所望してんだ

冬華(とうか)
フリフリ…スリスリ……

昴流(すばる)
ずるい人ですね…とりあえず人を呼びますか……あの人達なら何がなんでも飛んできますからね

冬華(とうか)
わーい!たっくさん!フリフリ

伯玖(はく)
…こいつホント可愛いな

昴流(すばる)
真剣な割に言っていることがおかしい事にそろそろ気づいてください

伯玖(はく)
嫌だ無理

冬華(とうか)
…ワン!

伯玖(はく)
ほんっとこいつ可愛いな、食うぞ

冬華(とうか)
いやん!

昴流(すばる)
楽しそうですね

伯玖(はく)
ノリがいいから楽しいぞ?

昴流(すばる)
では呼び付けてから遊びましょうかね笑

そして……そろそろ俺の体も限界なのでね、起き上がりますよ
伯玖(はく)
お姫様〜そろそろ起き上がっていいか?

冬華(とうか)
ん〜…もっと遊んでくれる?

伯玖(はく)
あぁ、もちろん

冬華(とうか)
じゃあいいよ〜!

冬華はちょこちょこと移動し…俺が体を起こすとすぐに膝に乗っかってきた
伯玖(はく)
(まじで子供っぽいな……そう言えば…どっかの誰かさんに謎の薬を押し付けられたことなんてあったな……)

伯玖(はく)
…もしかして……

嫌な予感がした…冬華を何とか説得して1度部屋に戻り…ある物の入った瓶を持って戻って来た
冬華(とうか)
伯玖君居なくなったァー!

伯玖(はく)
わ、悪かった悪かった

恐らくだが…これは酒の影響もあるが…きっとこれも影響しているであろうもの……
これをモルトクランケンの奴らに押し付けられたのを思い出した
誰にも使わないし使うつもりがないから放置していたものを一体どこから…隠したはずだぞ?
伯玖(はく)
冬華?これ飲んだ?

冬華(とうか)
んぅ?飲んだー!

伯玖(はく)
(…もうここに薬を持ってきてもらうのはやめよう)

冬華(とうか)
梨の味して美味しかったよー

伯玖(はく)
そ、そうか……ちなみにこれどこで見つけた?

冬華(とうか)
??気づいたらあった!

伯玖(はく)
(この子には1度義務教育を習ってもらう必要がありそうだな…)

伯玖(はく)
と、冬華?飲んじゃダメだろ?

冬華(とうか)
美味しそうだったから…ごめんなしゃい…

伯玖(はく)
(そんな顔したら怒れねぇだろ!)

ショボンと耳としっぽを垂らし上目遣いでうるうると見られては……怒らなければいけないものも怒れない…
伯玖(はく)
も、もうやるなよ……

冬華(とうか)
わかった!

伯玖(はく)
(や、やばい…父性が…父性が芽生える……)

しばらくしていると…昴流さんが呼び集めた奴らと昴流さんが部屋に入ってきた
昴流(すばる)
戻りましたよ

伯玖(はく)
おぉ、おかえり。

伯玖(はく)
あといらっしゃい

累(るい)
冬華ちゃんが可愛くなったって聞いたんだけど〜…パッと見普通じゃない?

冬華(とうか)
??キョトン

玲音(れお)
いや…違う……中身が違うぞ

翔平(しょうへい)
幼い雰囲気が心做しか漂ってる…

尋(じん)
何で俺まで……

特待生)す、すみません…たまたま尋さんのお部屋にいたので…着いてきてもらっちゃって……
冬華(とうか)
累さん累さん遊ぼー!

冬華(とうか)
叶空君も!遊ぼ遊ぼ!

累(るい)
マジだ、ちっちゃい子みたいな性格……

叶空(とわ)
可愛い〜!

冬華は叶空に回収…冬華は満更でもなさそうな顔をしながらスリスリと甘えている
翔平(しょうへい)
どーするんすか、ていうか原因は?

伯玖(はく)
薬だよ……モルトクランケンのね

昴流(すばる)
なら解毒薬とかないか聞きましょう!

伯玖(はく)
聞いたんだけどさ…時間経過で治ると思う……だと

昴流(すばる)
思う?ということは試験段階ということでしょうか…

伯玖(はく)
恐らくな、さすがにそっから背が縮んだりはしないとおm_

そして…何故か叶空の腕には小さい……本当、あの性格が姿を現したみたいな…6、7歳の冬華がそこに居た
伯玖(はく)
……あ、可愛い

玲音(れお)
違うそれ心の声

伯玖(はく)
…どうしようか?

玲音(れお)
それが模範っすね

叶空(とわ)
ちっちゃくなっちゃった…

叶空(とわ)
(あ、可愛い…)…僕お兄ちゃん頑張る……

陽(はる)
待て待て待て待て待て待て!

陽(はる)
早まんなあほ!

伯玖(はく)
マジかぁ…ロリった報告するか

大我(たいが)
コイツが……あいつに?

叶空(とわ)
〜〜♪ギュゥ

伯玖(はく)
お、俺!?

ロリ冬華は俺に向かって手を広げキラキラとした目を向けてくる
伯玖(はく)
お、おーおー、ちょっと待ってくれ

モルトクランケンの奴らに連絡を取ろうとスマホを出すが…早く抱っこして欲しいのかぐずり出した
尋(じん)
うつせぇな…

伯玖(はく)
まぁまぁ、そう言ってやりなさんな

冬華を抱っこすると抱き締めてスリスリと頬を擦り合わせてきた
伯玖(はく)
尋さんも抱っこしてみるか?軽いしいつもとは違う可愛さがあるぞ?

尋(じん)
俺はいい、いつものアイツじゃねぇと気が狂う

伯玖(はく)
ふーん…にしても身長と精神年齢が釣り合ってんな……

累(るい)
確かに〜!不老不死だから実年齢の方が高くなるんだよね?

エドワード
…薬の影響で不老不死が一時的に無効化…とか?

伯玖(はく)
あるのか?そういうのって

エドワード
分からない…が、正しいかな

エドワード
まぁでも…精神年齢と肉体年齢が釣り合っているということは……おそらく

伯玖(はく)
もうお眠か?

伯玖(はく)
寝る前にちょっと付き合ってくれるか?

スマホを出して次郎さんに電話を掛けるとすぐに電話に出た
次郎
【はい…こちらモルトクランケン、霧崎次郎】

伯玖(はく)
あ、次郎さん?

次郎
【……失礼しましたァ】

伯玖(はく)
待って待って、話を聞いてくれ

次郎
【…ご要件は】

伯玖(はく)
可愛い時代の冬華を見せてやろうと思ってな

伯玖(はく)
あと…幼児退行の薬は大成功ってこともな

そう言ってビデ通に変えてやるとロリ冬華は目をキラキラとさせながら「じろーさんだー!」と手を伸ばす
次郎
【おぉ、試作段階だったのですが…まさか成功してしまうとは……】

伯玖(はく)
そうそう、ある意味こっから本題なんだけどよ

次郎
【言いたいことは大体察しました、彼女の主治医は自分ですし…「何故、精神年齢相応の肉体なのか」ですよね?】

伯玖(はく)
おぉ、エドさんに聞いてもあんまりいい回答じゃなくてね

次郎
【例を挙げれば…「呪いに掛かる以前」とかですかね】

次郎
【見るからに5、6歳…か、7歳辺り……おそらくですがまだその年齢は呪い…悪魔契約に興味を持ってない時代でしょうね】

伯玖(はく)
でも記憶はあるんだぜ?

次郎
【ふむ…記憶保持のまま…ですか……】

エドワード
呪いが一時的に無効化…とかはさすがに有り得ない話だとは思うんだが…

次郎
【えぇ、それは限りなく低いかと…呪いはちゃんとした解呪があります、薬ごときで解呪ならばそれはせいぜい持って1日2日程度でしょう】

次郎
【…遠慮しておきますね】

伯玖(はく)
わ、悪いなウチのお嬢が…

次郎
【いえいえ、こちらこそ…私共の実験対象がいつもご迷惑を】

陽(はる)
冬華のかわいそーな未来が目に見えるわ……

尋(じん)
それにお前も含まれることを忘れるなよ

陽(はる)
へいへーい笑

翔平(しょうへい)
で、この薬の効果っていつまで?

次郎
【時期に治りますよ、治ったら1度…検診がてら連れてきてください💢】

伯玖(はく)
サボってんだな…お前さん

次郎
【そこの人、かれこれ2年近く来てませんからね?💢】

伯玖(はく)
サボりすぎだろ……つーか2年ってちょっとお前らと親しくなってきたあたりじゃね?

累(るい)
1年生の頃か〜懐かしいなぁ……校舎に来てた冬華ちゃんの事からかってたなぁ…

陽(はる)
ホンマに懐かしいなぁ、あん時の初々しい冬華はもうおらへんのかぁ…

次郎
【そこの人との初任務は大変でしたよ……何にも知らない人といきなり共同任務だ、何て言われて…連れてこられたのが見た目は10何歳の人なんですから】

累(るい)
そーそー!で、言われた言葉が「そいつは特殊だから」って曖昧な回答でさぁ

エドワード
今思えば特殊の意味はよくわかるよね

大我(たいが)
俺だけ嘘つかれてた?もしかして

尋(じん)
お前はなんて言われてたんだよ

大我(たいが)
俺のリードとか言いやがったぜ?

陽(はる)
ある意味本当になってて笑えへんわ……

次郎
【ま、そういう事なので頼みますよ】

次郎
【あと、寝ちゃってるんで早くベットに連れて行ってあげてくださいね】

伯玖(はく)
え?嘘

伯玖(はく)
昴流さん、まだ聞きたいことあるんで連れて行ってもらっていいですかね?

昴流(すばる)
え?え、えぇ…伯玖さんのお部屋でいいですか?

伯玖(はく)
構わねぇよ

昴流(すばる)
それじゃあ少しお邪魔しますね

次郎
【……それで、聞きたいこととは?】

伯玖(はく)
見た目だ、アイツの

累(るい)
…触れはしなかったけど…いつもとは断然違ったよね

ライカ
茶髪だった…

翔平(しょうへい)
それに目の色も…青色だったぞ?

次郎
【体が契約前の状態に戻った……と、言うことでしょうね】

次郎
【流石に過去の肉体を現代に持ってくる…と、言うのは難しい話なのでね】

次郎
【それこそ…それが得意なのは彼女ですよ】

特待生)す、すごい難しい話なんですけど…結局は……体は過去の状態になった…と、言うことでよろしいんですか?
次郎
【まぁ、そう思っていただければいいですね】

次郎
【彼女の「時間逆行」の仕様でもないと思いますし…】

次郎
【完全に薬の影響ですね、なのでそう深く心配する必要はありません】

エドワード
薬だけの影響…で、なります?

次郎
【そうなるように作ったので間違いないかと】

尋(じん)
副作用とかは?

次郎
【試験段階なので詳しい事はあんまり…多分ないとは思いますけど……あったら連れて来て下さい】

伯玖(はく)
分かった、悪かったな長々と

次郎
【いえ、久しぶりにあの人の顔も見れたので満足ですよ】

次郎
【次は男とかにして行くかもしれないのでお付き合いの程よろしくお願いしますね】

伯玖(はく)
マジでもっとまともなこと研究しようぜ…

次郎
【こっちは怪異の解体だのなんだので気が狂いそうなんです、己の頭脳を使って他人をはちゃめちゃに巻き込む特権があるんです】

次郎
【貴方達だって世話になっているでしょう?見返りですよ見返り】

尋(じん)
チッ…💢

次郎
【次いでに…そろそろ彼女をこちらに引き渡していただきたい、被検体なのではなく…1人の彼女として】

伯玖(はく)
…それは……ちと難しいなぁ

伯玖(はく)
こっちもこっちでアイツ狙ってんの

伯玖(はく)
引きこもりも頑張って外に出たらどうだ?笑

次郎
【いい度胸ですね?まるで…自分が冬華さんの伴侶だと言いたげですね?】

累(るい)
はくっち…それはズルいよ?

伯玖(はく)
引きこもりと死神に何が出来るんだか…笑

尋(じん)
あ?俺にも喧嘩売ってんの?

尋(じん)
引きこもり引きこもり…お前は雨でジメッとしてるここがお似合いだな?💢

伯玖(はく)
自分が部屋で引きこもっているのにご自覚があると?ならもう少し外に出られては?

特待生)(や、やばいやばい…完全にピリついてる……伯玖さんの言葉がもうオイルだよ!ガソリンだよ!)
特待生)ほ、ほら!喧嘩はやめて…ね?冬華ちゃんの面倒に先ず専念しましょ?
特待生)も、もし副作用なんかで最悪って場合もありますし!ね!
伯玖(はく)
…特待生がいて良かったな

次郎
【次会ったらその体に空気が入ることを覚悟してくださいね】

特待生)(こ、ここの人たち怖い!冬華ちゃんが特段優しいだけで気の短さがすごい!)
尋(じん)
チッ…止めんなよ

特待生)ここにはまだあの幼い冬華ちゃんが居るんですよ?仮に喧嘩でもしてここが崩れたらあの子は今普通の人間なんです、大変な事になりますよ?
尋(じん)
…言われて見りゃそうだな…

エドワード
やっぱり…ここにいる人達は怒ると怖いね……

特待生)エドさんもイラついてるの分かりますからね?
エドワード
ば、バレてた?

次郎
【まぁ取り敢えず、様子見です、何かあれば連れて来るのが最低条件】

次郎
【何も無かったら縛ってでもこっちに連れてきて下さい】

伯玖(はく)
了解、わざわざありがとな

次郎
【…いえ、失礼します】
