冬華(とうか)
ズビッズビッ…

治ってそうそう連れてこられた場所は…私がサボり続けた定期検診……グスン
次郎
情けない顔ですねぇ…ほら、採血しますよ

冬華(とうか)
やーだぁー!!💢なんのためにサボり続けたと思ってんだ!

次郎
サボりたいからサボったんでしょ、ほら早く

特待生)は、母親ってこういう気持ちなんですね……←朝っぱらから頑張った人
冬華(とうか)
ここで今すぐ大声をあげるぞ!襲われるーって!

次郎
あなたの病院嫌いは既に認知済みです

冬華(とうか)
ねぇ本当に嫌!嫌なの!嫌なものは嫌なの!

次郎
不老不死が何を嫌がっているんですか

冬華(とうか)
お注射!

次郎
周知の事実です、さ、早く終わらせますよ

冬華(とうか)
ばーか!バーカバーカ!離せー!!!

特待生)逃げ方がそんじょそこらの逃げ上手よりも上手なんですが?
次郎
何時もこうですよ…💢

冬華(とうか)
報酬の請求をするのだ!

冬華(とうか)
梨の請求をするのだ!甘い梨だ!

冬華(とうか)
残念ながら私でも嫌いなものあるぞ!

特待生)ほ、ほら…あの……ね?えっと…えーっと……ど、どうしよう…
次郎
梨なら幾らでも買ってあげますし取り寄せてあげますよ

冬華(とうか)
う"…な、ぅ〜…

次郎
ほら、指先がチクッとするだけですから

次郎
ほら、指先がチクッとするだけですから

冬華(とうか)
わ、わかったぁ…

冬華(とうか)
私の1部ー!!!!!

次郎
はい終わり、梨ならそこにありますよ

冬華(とうか)
私の一部ぅ……

次郎
いつ見ても貴方の血は不思議ですね…

次郎
えぇ、この人の血は特殊なんですよ、特効薬…とでも言えば良いですかね

冬華(とうか)
シャクシャク…

冬華(とうか)
んま!

次郎
こんな人からこんな有能な血液が出るの何て…世も末ですね

冬華(とうか)
梨って美味しいよね〜←世も末の人

次郎
…グールの解呪に役立つかも……って今説が出てるんですよ

次郎
ま、仮にそんな薬が出来ても…少ししか効力は無いでしょうね

特待生)混ざりあってそういう血が出来た…って感じですかね?
次郎
恐らく…その可能性が高いかと

冬華(とうか)
シャクシャク…ンマンマ♥

次郎
まぁ、この顔は確かに可愛いとは思いますね

冬華(とうか)
??シャクシャク…

次郎
お気になさらず、俺は研究してくるんで

冬華(とうか)
まぁーた私の血を使って研究だよ……

次郎
あなたの血のコピーをまず作ることから始めようと思いましてね

次郎
その方があなたも来い来いと急かされるよりはマシかと思いましてね

冬華(とうか)
冬華ちゃんめちゃかわファッキンだから会いたくて求めちゃうのは分かるけど……

冬華(とうか)
血を抜かれる為だけにここには来たくないね、二度と来るかこんな所!

次郎
でしょうね…佑理も俺もあなたの血が必要なのでコピーを作らなきゃ行けないんです

冬華(とうか)
ていうか…実際のところ人の血なんて作れるの?私見た事もないし聞いたことも無いんだけど

次郎
人体錬成の序盤みたいな、?

冬華(とうか)
知らん知らん

次郎
1番手っ取り早いのはあなたの子供ですかね、あなた本人は病院…特にここが嫌で仕方ないみたいなのでね

冬華(とうか)
私に子育てが出来ると思ってんならお前めでてぇ頭してんな

次郎
言うと思いましたよ……💢

冬華(とうか)
本人は嫌、子供も嫌……で、コピー?

次郎
えぇ、DNAの完全コピーなんて俺もやった事がないんで少しワクワクしているところはあるんですが……どうも違うみたいでしてね

冬華(とうか)
なんというか……改めて尊敬するわ

次郎
貴女に尊敬されるほどじゃありません、貴女は生きているだけで価値のある人間なのです

冬華(とうか)
…そんなわけ……無いでしょ

冬華(とうか)
私なんかよりも君の方がよっぽど…価値があって…貴重性も高い

冬華(とうか)
…私はそろそろ帰るわ、梨も満足する程食べたわ

冬華(とうか)
特待生チャンは好きな時に帰ってきていいからね

特待生)え、ぁ…(なんで…なんでそんな顔をするの……?)
1人で帰ろうと身支度を整えていると突然…手首を握られそのままソファに押し倒された
冬華(とうか)
え…

次郎
貴女…少し自分を舐めすぎでは?

冬華(とうか)
な、何言ってんの…?

次郎
貴女は俺からしたら貴重で大切なのです

冬華(とうか)
そんなの……わかんないでしょ

目を逸らし「あんたも死んだら…私にはエドさん位しか…最悪、そのエドさんも居ないかもしれないじゃない」と呟く
特待生)あ…(そっ、か……不老不死だから…ずっと1人なんだ…置いて行かれるんだ…)
次郎
そうならないように、貴女の血をコピーしているんです

次郎
貴女の血を誰の血液にも合うように調整して、俺の中に取り入れるんです

次郎
それに…呪いが解けたら…楽になれるでしょう?

冬華(とうか)
…わかんない……わかんないわよ、こんな呪いと何年……何十年付き合ったと思っているのよ…

次郎
もし解けないなら俺がずっとあんたのそばに居る、ずっとあんたの「友人」としてそばに居る

冬華(とうか)
次郎…

次郎
貴女が寂しくなる前に必ず……必ず現れます

今の私には……今までの私にはエドさんという吸血鬼が居るからいい…と思っていた……
彼に限りはあるが…時間が長いから……でも、最終的には居なくなってしまう…それが何よりも怖かった…
「独り」は何度も味わってきた…親しくなった人の葬式には何度も…参加してきた
己を憎み己の死を…悪魔に望んだ…拒否をされ見放され……門前払い……
次郎
貴女の辛さ全てを分かれるとは思いません、でも……貴女が今…そのような顔をするのは…少し……吹っ切れたからじゃないんですか?

冬華(とうか)
わかんない…わよ、…貴方に負担を……不老不死という呪いを掛けたくない…そんな気持ちしかないの…

次郎
負担に呪い…俺は不老不死の研究がてら貴方の傍に居ると言っているのです

次郎
俺からしたら呪いなんかとは真反対のいいプレゼントですよ

次郎
研究がずっとできて…呪いが解けなかった貴女がそばに居る…(呪いなんか解けず…研究も成功して…ずっとずっと…傍に居て…)

次郎
(あぁ…ほんっとうに……貴女は可愛くて…純粋無垢で…俺なんかの思考に毒されては行けない…罪な女性だ)

冬華(とうか)
ちょ、なになに!特待生チャンも見てるんだからやめてよ!///

抱き締められた…強く……呪いをかけるような…勢いで
冬華(とうか)
…貴方の役に立てるなら……多少は研究に付き合ってあげてもいいわよ…

冬華(とうか)
でも、呪いが解けたらちゃんと…貴方の呪いも解くのよ

次郎
えぇ、善処しますよ
