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恋したのは不良の方でした【完結】

第5話 - 二人の夏祭り

181

2019年11月19日

#恋愛

#一次創作

捨てられた消しカスの化身

体育祭が終わり休む間もなく定期テストが始まった。私は私なりに努力をした。しかし結果としては、可もなく不可もなくと言うなんとも言えない結果となった

美玖

うーん。なんかビミョーなテスト結果になったなぁ

奏

でも、全体的に平均は超えてるからいいんじゃない？

美玖

いやさ、その中でずば抜けてこれが出来てる！みたいなのが欲しかったんだよ

奏

それもそれで考えものじゃない？

美玖

得意科目があればさ、それを武器にして友達作りとか出来そうじゃん！

奏

まだ友達欲しいの？

美玖

欲しい！奏は最初の友達だから特別だけど、やっぱり他の子とかともっと会話を楽しみたい！

奏

ふーん。私は別に要らないかなぁ。あんたっていう友達出来たし

美玖

えへへっ。嬉しい事言ってくれるじゃん♪

奏

だって紛れもない事実だからね。

美玖

あ！そうだ。煉君の点数みたい！

奏

やめときなって、たぶん散々だから……

美玖

うっそ！？全部80以上取ってるよ！！？

奏

マジ！？煉君頭めちゃくちゃいいじゃん！もしかして、煉君なんでも出来ちゃう人では？

美玖

ありえる！だとしたら、ちょっとイケメンじゃん！

奏

ただ、性格になんがあるよーな気がする

煉

あっ………。俺のテスト見たな？

奏

ヤバっ！？

美玖

いいじゃん！こんな無防備に机の上に置いてるんだから！

煉

プライバシーの侵害……。だからお前はそんななんとも言えない点数ばっかなんだよ

美玖

あー！言ったな？私に向かってそれ言ったな？

奏

やめときなって、煉君に勝てるわけないでしょ！

美玖

だって、アイツ私の事！あーー！！ムカつく

煉

夏休み頑張って勉強でもしとけ

煉

まぁ、頑張ったとこで取れねぇか…

美玖

一言多い！

奏

（楽しそうに会話してるなぁ。私にもそんな事出来る男の人ほしいなぁ……）

拓也

ねぇ？奏さん？

奏

うわぁ！？なんだ拓也君か

拓也

テストどんな感じだった？

奏

う〜ん。ボチボチって感じかなw

拓也

じゃあ、数学どのくらい取れた？

奏

数学は73取れたよ

拓也

……。

奏

拓也君？

拓也

奏さん！お願いです！！俺に数学教えてください

奏

な、なによ。そんなに酷かったの？

拓也

はい。53です。ほかはこれよりも高いんですけど数学だけはちょっと…

奏

まぁ、教えるのはあんまり上手じゃないけどそれでもいい？

拓也

はい！お願いです！！夏休みに数学だけはみっちりと勉強したくて…

美玖

ならさ！【4人】で、勉強会でも開こうよ！

煉

まて。俺も入るのか？

美玖

この中だったら1番頭いいから先生役で来てもらいます！

煉

きっしょ……。

奏

でも、それいい案だと思う！

拓也

おれの学力が上がるならなんでもいいから！

美玖

て、事だよ？

煉

………。めんどい

美玖

拒否権なーし！

そうして、テスト後夏休みに入り次第勉強会を開くことになった

美玖

さぁ！待ちに待った勉強会です！

奏

私の復習にもなるからちょうどいいわね

拓也

でも、いつから2人は煉と仲良くなったの？

煉

俺は仲良くしてるつもりは無い。

美玖

わたしが勝手に友達だと決めてるだけだから。ね？

煉

やめろ。こっちを向くな

奏

じゃあ、さっそくお勉強していこー！

美玖

おー！！

拓也

頑張ります！！

煉

タバコ吸ってくるから

美玖

ダメ！ここに居なさい！

煉

うるせぇ！俺から自由を奪うな……

美玖

じゃあ、わからない問題が出たら呼びいくね

煉

分からねぇなら、俺じゃないやつに聞けばいい

拓也

この中で頭良いのは煉だろ？

煉

誰だお前？潰すぞ？

美玖

威嚇しないの！

拓也

とにかく！俺は数学さえできればそれでいいんだよ！

奏

じゃあ気を取り直してお勉強開始ー！

そこから互いに聞き合い確かめ合いテストの復習と夏休みの宿題を終わらせた。

拓也

やっと終わったぁ〜……

奏

もう腕が……

美玖

やばい……ねむい

煉

……。馬鹿共はこれだから…

拓也

でも意外だったなぁ。ホントに煉は勉強出来るなんてな

煉

お前ホントにぶっ叩くぞ？

拓也

だってほら、学校のお前って不良ぽいじゃん。なんか、近寄り難い雰囲気出してさ

拓也

でも、話すと意外と良い奴って分かったし……

煉

………。これお前のせいだからな？

美玖

え？私のせいなの？

煉

お前も俺から自由を奪うのか？

美玖

でも、友達沢山出来てるよ？

煉

………。はぁ。やっぱりお前めんど

美玖

失礼なやつ！

奏

ふふっ。

拓也

なぁー？今日さ、やること全部終わったからさ、今週このあたりの神社で祭りあるからそこ行かね？

奏

賛成！

美玖

いいねぇ〜。疲れを癒しにいこー

煉

パス。めんどくさい

拓也

つれないなぁ。でも？

美玖

わたしが連れてきマース

拓也

いいぞ！美玖ちゃん！

煉

美玖お前後でビンタな

美玖

えぇ！？なんで……

こうして、勉強会は終わり自分の達へのご褒美として神社に行くことになった

祭り当日

美玖

ゴメン！遅れたぁ〜

奏

もう。何してるのよ

美玖

帯まくのに手間取って

奏

その割には上手く巻けてないけどね？

美玖

ウソ！？これでも頑張ったんだよ！？

奏

ハイハイ。ほら、こっち来て。巻き直すから

美玖

ありがとうー。奏

奏

男子はいつも遅いからねこーいう時

美玖

そうやって、相場は決まってるの！

奏

待つ方の身にもなって欲しいくらいだよ

拓也

ごめーん。ガッツリ遅れた

奏

遅すぎるんですけど？

美玖

そーだよ！私達15分くらい待ってたからね？

拓也

ゴメンって、煉を連れ出すのに手間かかって

煉

俺のせいにするな。

煉

お前が途中のコンビニで、新作プリンに目がくらんで……

拓也

ストップストップ！！

奏

えー。最低だわぁ

美玖

罰としてそのプリン人数分奢ってよね？

煉

だ、そうだ。

拓也

全部俺持ちなの！？

美玖

うん

奏

うん

煉

……らしい

拓也

マジかよぉ〜

そんな会話をして夏祭りを楽しんでいた

美玖

いけない！射的に夢中でみんなとはぐれちゃった！！どーしよ。LINE既読着くかな？

煉

……居た。ちょっとこい

美玖

え！？あっ……煉君！！

煉

お前背が低いんだからどっか行くなよ

美玖

失礼な！これでも高いって前言ったよね？

煉

俺からすればチビだな

美玖

むー！！

美玖

それよりも二人は？

煉

なんか、デートみたくなってたから俺だけ抜けてきた

美玖

意外と空気感読めるんだァ〜

煉

………。気が変わった。帰るわ

美玖

ゴメンって。すぐ帰ろうとしないでよ！

煉

それで？射的でそんなに取ったの？

美玖

射的は上手くてね。

煉

ドヤるな気持ち悪い。

美玖

いいじゃん！得意なことぐらい自慢させてよ！

煉

………。それ。

美玖

え？それって？

煉

花火あるじゃん。

美玖

あっ。うん……みんなとやろうと思って

煉

2人はデート仲良くだから俺らだけでやろう

美玖

え？

煉

場所移るぞ。神社前に行く。手、離すなよ？

美玖

う、うん。

カスミ神社前

美玖

ここ人居ないね

煉

まぁ、下が祭りだからな。

美玖

でも、なんで花火なんてやろうと思ったの？

煉

……。綺麗だからさ。

煉

とくに線香花火なんて、激しく燃えてる時もいいけど、終わり落ちるその瞬間の儚さが好きで……

美玖

えー。カワイイーw

煉

持ってきた水ぶっかけるぞ？

美玖

ごめんなさい。

煉

はぁ……ほら、やるぞ俺らだけの花火大会

射的で当てた花火を二人隣合ってやっていた。そして、最後は線香花火をやることになった

美玖

なんか、もう終わりなんだね祭り

煉

祭り自体は終わりだけど、夏休みははじまったばっかりだからな？

美玖

そうだけど、ちょっと寂しい気がしてさ

煉

………。

煉

あのさ、

美玖

ん？

煉

前から気になってたんだけど、お前そんだけ話すなら見た目変えろよ？

美玖

え？

煉

そんな、地味な髪形してさ。よく喋るのにその髪とか

美玖

なに？私に対する当て付けかなにかなの？

煉

いや。そんだけ可愛い顔して眼鏡で隠して勿体ないと思ってな………

その言葉に動揺して、持っていた線香花火花火を落としてしまう

美玖

ホントに言ってるの？

煉

………。忘れろ

美玖

………分かった。今度もう少し髪型とかこだわってみるね

煉

………。あっ、落ちた。

煉

……片付けて、二人のとこ戻るぞ

美玖

うん！

これは私と煉君だけの秘密。 2人だけの楽しい夏祭りだった。

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