作者
ある話をしよう。
作者
今から7年前の話を。
作者
私が小学3年生。まだ幼い頃だ。
作者
あなたはこんな事を聞いたことは無いだろうか。
「子供は不思議な脳力を持っている」
作者
例を上げよう。
作者
霊的なモノが毎日見えた、という人もいれば、
作者
未来を知ってるかのように、次々とこれから起こる出来事を言い当てたり。
作者
ネットで調べてみると、意外と体験談が出てきたりする。
作者
私も例外ではなく、子供の頃は不思議な脳力を持っていた。
作者
その能力は、何となくその人の体の悪い所を当ててしまう、というモノだった。
作者
私が親の実家に行ったとき、おじいちゃんに「あれ、膝怪我したの?」と言ったらしい。
作者
らしい、と書いてあるのは私がその発言を覚えていないからである。
作者
しかし、この出来事は両親や祖父母には印象的で良く覚えているとのこと。
作者
それで、私がおじいちゃんにそう言った1ヶ月後に医師から関節リウマチだと告げられた。
作者
発見されたのが初期状態だったので、その後は無事治療に成功した。
作者
子供の頃、私は感覚的に体の悪い所を認識出来ていた。
作者
特に気にしてなかったが、おじいちゃんの件以来異常だと発覚したのだ。
作者
あの頃は、街中を歩いている通行人にもその感覚を感じていた。
作者
今となっては何も感じないのだが、その時ははっきりと感じていたと断言できる。
作者
まだ私の能力の話はある。
作者
それは学校の下校中の事だった。
作者
自宅の周りに同学年が一人も居らず、一人で帰っていたのだがその日は変なものを見たのだ。
作者
歩道の端に、人が立っていた。
作者
多分、その人はちょっと太ったおじさんだった。
作者
見た目は優しそうで、けどなにか不思議な雰囲気を纏っているおじさん。
作者
けど、そのおじさんの全身から私の能力を感じていた。なんというか、そのおじさんからとにかく強い感覚が伝わってきた。
作者
その時、私は思った。
作者
もしかして、この人もうすぐ死んじゃうんじゃないか……って。
作者
そう思うと、何故か悲しくなってしまった。
作者
その時の私は、見た目が優しそうなのもあって話しかけてしまった。
作者
流石に何を話したのかは具体的に覚えて無いのだが、大丈夫ですか?的な事を言っていたと思う。
作者
そのおじさんは笑って優しくありがとう大丈夫だよって言ってくれてたはず。
作者
しかし、自分の能力に気づいていた私は、何かの病気?とか色々質問したと思う。
作者
おじさんは全部に答えてくれて、そのままその日は帰った。
作者
次の日、またおじさんは同じ場所に居た。多分私を待っていてくれたのだろう。
作者
数日間、下校中におじさんと話して帰る日々を送っていた。
作者
親にもおじさんについては話して居たのだが、寿命が近いなら話し相手になってあげなさいとかを言われて、帰りは必ず話すようにしていた。
作者
しかし、休日が終わった月曜日。おじさんは居なくなっていたのだ。
作者
その時に、初めて人の死を身近に感じた気がする。
作者
それ以降は特に何もなく、気付いたらこの能力は消えていた……。
作者
以上、不思議な話でした!
作者
あれホントに何だったんだろうね
作者
あの能力あったら今頃医者として大活躍してるかも知れないのに(笑)
作者
なんで消えちゃったのかなぁ
作者
まぁ……あってもそんな良くないのかもしれないけど
作者
おじさんみたいに、悲しくなる事も多いだろうし
作者
ってか今思うとあのおじさん寿命近かったのに自分と話してくれたんだなぁ
作者
もしかしたら死んでなくて引っ越ししただけかもしれないけど(笑)
作者
それだったらそれで安心なんだけどね
作者
あー、でもその可能性高いかもしれないなぁ
作者
もし命に関わるような病気持ってたら、あんな所に居ないだろうし。普通病院か、自宅で横になってるよね
作者
現実的に考えれば、死んでなくて何かの理由で違うところに行ったってのが正しそう
作者
いやでも、引っ越しとかそんな話して無かったと思うんだよなぁ……
作者
あ、いや待って思いだした。重い病気持ってるの?とか色々聞いたときにおじさんが肯定してたはず
作者
確か病院についても言ってなかったっけ?ってことは入院してた?
作者
あ、そっか。だから自分、おじさんは死んだってずっと思ってたんだ
作者
あーってことは……ホントに自分の能力は正しいと再確認して、その能力がめっちゃ反応するから死んだって思ったんだ
作者
あれ?
作者
じゃあ何であんな所に居たの?
作者
病気なら普通良くなるまで安静にしてるよね?
作者
嘘ついてたってこと?
作者
いや、別に嘘付く理由もないし……
作者
え?今更になって謎が増えたんだけど
作者
どういうこと?
作者
一時的に退院して、また入院した…?
作者
いや…それだとしても、何で初めてあった時あの場所に立ってたんだ?
作者
だってまた入院したなら病気治ってないよね?
作者
そんな人がまた入院するまで立って話す事出来るのか?
作者
え、おかしくね?
作者
あれ、なんか鳥肌立ってきた
作者
いやだってなんか矛盾してない?
作者
ごめん。これ読んでる人、理解が追いついてないかもしれない
作者
ちょっと待ってまとめる
作者
俺の中では、おじいさんは死が近くて、死ぬ日の1,2日前まで俺と話していた。
作者
おじさんは寿命じゃなくて重い病気を持っている。しかも今まで経験したことの無いような感覚の反応
作者
けど、重い病気を持ってる人が死ぬ日の数日前まで、立って何十分も話せるとは思えない。
作者
じゃあもしかしたら死んでなくて、
退院→俺と話す→入院したのでは?
退院→俺と話す→入院したのでは?
作者
これもおかしい。退院してすぐ入院するほど悪化してるならどのみち長時間俺と立って話せないはず
作者
えっとつまりどういうことだ
作者
クソ、この文字を打つ時間で考えてた内容が飛んでいく
作者
そうだな…とりあえず疑問点を上げよう
作者
何でおじさんはあんな所に居たのか?
作者
何故重い病気を持ってるのに俺と話していたのか?
作者
あ
作者
おかしい
作者
誰もいなかった
作者
ヤバい鳥肌めっちゃ立ってきた。そうだよ、何で今気付いたんだる
作者
おじさんと俺が話してる間、絶対誰かが通ったりするはず、人通りが少ないとは言え絶対数人は通る
作者
話していた立ち位置的に、誰かが通るなら絶対気づく
作者
けど俺の記憶の中では、おじさんと俺しか居ない。他の人が居た記憶がない
作者
マジでどういうこと?怖い、マジで怖い
作者
あーもう、これ書いてるの朝の6時なんだよ……俺一睡もしてないんだよ
作者
退屈だからなんか書こうって思っただけなのに
作者
家族寝てるし、マジで怖くなってきた
作者
なんでだれも居なかったんだ?
作者
え、俺が覚えてないだけ?確かにもう7年ぐらい前だしうろ覚えだけど
作者
覚えてないだけなら良い、けどほんとに誰も居なかったとしたら意味わからんくなる
作者
いやでも現実的に考えてありえない
作者
そんなわけない
作者
いやだとしてもあのおじさんが意味不明なんだよな……
作者
もう分からん
作者
もしかしたら俺が勝手に騒いでるだけでどうってことない理由なのかもしれない
作者
あーもう、取り敢えず両親とかに覚えてるか聞いてみるけど
作者
一生の謎になったら嫌なんだけど
作者
なんだこのモヤモヤと恐怖
作者
これ読んでる人は冷静かもしれんけど、
作者
結局どういうことだ……もう考えようとしたら集中とぎれる
作者
もういいや投稿しよう
作者
読んでる人が結論出してくれるかもしれん