月見。
月見。
月見。
月見。
赤黒
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
月見。
注意!! ・地雷さんはUターン! ・赤黒が付き合ってます ・赤黒ホラゲ配信ネタ ・nmmn ・青黒じゃありません。“赤黒”です(大事なことなので二回ry)
月見。
黒
赤
黒
ぐずぐずと駄々を捏ねるあにき。なんの話をしてるかって?今週のぴよにき配信の話である。
あにきはホラゲーが苦手だ。と言うかおばけが無理らしい。
いれいす最年長。全員からあにきと呼ばれている頼もしい彼が、実はメンバーの誰よりも幼さがありかわいいということ。メンバー含めリスナーのみんなにも周知の事実だ。
俺はホラゲーであんまりビビらないから、そんな彼の反応が面白くてついいじってしまう。
だってかわいいじゃないか。ホラゲーを嫌がる恋人。しかもメンバー最年長。これを愛でずにはいられない。
赤
黒
吐き捨てるような彼の言葉に思わず笑ってしまう。申し訳ないと思う気持ちが無い訳ではない。まぁ限りなくゼロに近いが。
赤
黒
なんとまぁ可愛らしいお願いにふっと笑みが溢れて、了解。と返事をした。
ちなみに数十分後、「こんなんあった」とまさかのあにきが自ら良さそうなホラゲーを探して教えてくれた。
やりたくないのに真面目にゲームを探してくれるあにき、かわいいな。そんなことを思いながら、俺は送られて来たゲームのレビューを確認したのだった。
赤
赤
黒
二人で挨拶をして配信を終える。全ては終わらなかったからまた次の配信でも同じゲームやることが決まっていた。
赤
前半のぐずり具合というか、怯え具合はとにかくかわいかった。
りうら先行け、とか、早く合流したいだとか、ちょっとした声や驚かし要素にすぐびっくりするあにきは本当に愛らしくて。思わず恋人としての声が漏れそうになるのを堪えるのに必死だった。
黒
赤
黒
噛み付くように勢い良く言い放ったあにきに吹き出す。どんだけやりたくないんだか。
赤
黒
赤
黒
赤
プツリと切れる通話。最後のあにきの様子がなんだか変な気がしたが、特にそこまで気に留めることなく俺はマウスを動かした。
数週間後
場所はないこはうす。六人での作業を終えて、漢気ジャンケンを制したいむしょーの二人を買い出しにパシッ・・・、惜しくもご飯の買い出しを譲って、のんびりと過ごしていたないこはうす。
そう言えば次のペア配信はぴよにきが担当じゃん。と思い出した俺は、ソファに座りスマホをいじっていたあにきに声をかけた。
赤
俺の言葉を受けたあにきは、逃げるかのようにすいっと視線を逸らした。
黒
赤
黒
赤
いや、かわいいな。
突然の拒否に驚きながらも、思わずそんなことを思った。前回の配信では後半は慣れたように謎を解いたりしてたのに、やっぱり怖くなったのだろう。
おばけ苦手だもんな、ホラゲー苦手だもんな。なんだこの最年長かわいいな。
緩む口元をなんとか抑え、いやいや、と手を振る。
赤
黒
赤
黒
赤
そんなところもかわいいけど。なんて言葉は口にしなかった。そういうこと言うと照れて怒るだろうし。まぁそれも良いんだけどね。
黒
赤
黒
なんだかただの兄弟喧嘩みたいになっている気がする。それにしても今日のあにき中々に手強いな。ホラゲーってそんなに怖いか?
赤
黒
青
赤
少し離れたところでないくんと話していたまろが、あにきの声に反応して顔を上げた。
あにきは一直線でまろの元に駆け寄り、そして。
赤
青
まろに正面から抱きついた。
青
桃
黒
どんだけ嫌なのか、あにきはまろに泣き付くようにその背中へと腕を回す。
普段あにきっずを自称しているまろは、あにきからの珍しいスキンシップに頬を赤らめあわあわと手を動かしている。抱き締め返していいものか迷っているんだろう。
黒
青
桃
黒
桃
青
桃
青
桃
大人組の三人が会話を続ける中でも、あにきはまろから離れなかった。いつの間にかまろもそんなあにきの背中へと腕を回し、しっかりとその体を支えている。
・・・いや、今さ、一応恋人の前だよ?恋人の目の前で、メンバーと言えど他の男と堂々とハグするってどうなの?いや勿論俺がいないところですれば良いって話じゃないけど。
桃
青
赤
本来は多分、こんな分かりやすい挑発に乗せられて本気になるようなタイプじゃない筈なのに、あにきのこととなるとどうも調子が狂う。
青
なんて、語尾にハートが付いているであろう甘い声であにきを全力で甘やかすまろ。
・・・・・・と言うか、ちょっと待てよ。
今、なんて言った?
赤
青
桃
敵やめろ。ないくんそこ笑うな。
赤
青
赤
青
赤
青
赤
絶対に聞き捨てならない言葉が聞こえたんだが??
赤
しかも“また”って言った?
青
赤
いや、え?はこっちのセリフだわ。
俺が眉間に皺を寄せたまままろを見つめていると、まろは何やら理解した様な顔をして、にま〜っと嫌な顔をして笑った。うわ、絶対なんか面白がってる。
青
赤
勿体振らないで早く話して欲しい。キレそう。
青
赤
桃
ないくんの小声なんて気にしてられない。とりあえずまろはずっとあにきの背中に回してるその腕を退けて。
青
歌ってみたを編集していた俺は、ふとスマホを開いて某青い鳥のアプリを動かし、ぎょっと目を見開いた。
青
あにきはおばけが苦手だ。なんともかわいらしい最年長。これだからあにきっずはやめられない。
そんな彼が自分からホラゲーをやるだなんて珍しいと思ったが、どうやら案の定りうらに半強制的に決められたようだった。
しかもどうやら今日はまだ全クリではないから次回もやるらしい。よくやってんな。
少しエゴサをしてみれば、初っ端からビビりまくっていたあにきの話を知る。うわかわいい。見れば良かったくそ。
そんな後悔をしてももう遅い。数日経ったら切り抜きを漁ってみようと心に決めて、スマホを机を置こうとした時だった。
青
手の中でスマホが震動した。どうやら電話のようだ。一体こんな時間に誰が、と画面を見れば、俺は思わずえ、と声を漏らした。
青
黒
青
彼がこうやってスマホで電話をかけてくるのは珍しくて、思わずテンションが上がってしまう。
黒
青
けれど、そんな興奮も彼の違和感によって萎んでいった。
なんだか歯切れの悪い彼の言葉。「あー」とか「んー」とか唸るばかりで、彼は一向に本題に入らない。
こんな彼は、珍しい。
青
強い口調だったり、返答を急がせるような口調じゃなく、なるべく優しく尋ねる。
黒
青
黒
青
楽しかったなら何より、と口角を上げるが、じゃあ何故彼はこんな沈んだ声色をしているんたろう。
黒
青
少し躊躇ったような呼吸が聞こえて、再び彼の声が流れる。
黒
青
黒
青
色々と、思うところはあったのだが。
青
黒
胸の奥から込み上げてくる何か。あにきが、俺を頼ってくれた。愛しい。嬉しい。言葉に表しきれない大きくて沢山の感情が湧き立つ。
青
黒
青
風呂に入りに行ったのは本当だろうが、あにきが俺に電話してくれた理由はそれが全てじゃないんだろう。
黒
いや、めっちゃかわいいけど。
なんて言葉は口に出さず、んー、と俺は考えた。
このことりうらが知ったらキレるんやろうなぁ。あいつなんだかんだあにき大好きだからな。まろ負けないけど。同担拒否やけど。
・・・まっ、いいか!!
後の面倒よりも、今の自分の幸せを取った。だってあにきが頼ってくれたんだし。これはあにきっず代表として、同担拒否として、やるしかないやろ。それ以外の選択肢とか無いわ。
青
黒
青
黒
青
黒
青
黒
青
黒
黒
青
黒
ピンポーン
電話の向こうで、インターホンの音が聞こえる。
そして段々と近付いて来る足音が、電話の向こうのそれとリンクして。
黒
青
黒
青
黒
青
黒
彼の手を取って、そっと微笑む。
青
黒
青
黒
ぽかんと口を開けて目を丸くして、あにきが唖然としている。そしてゆっくりその表情が和らいでいく。
黒
青
ぽえぽえボイスを炸裂させれば、あにきはおかしそうに笑った。うんうん、あにきはやっぱり笑顔が一番!
黒
青
黒
青
黒
青
赤
色々と触れたいところはある。と言うかありまくる。逆に何処から手をつけたらいいのか分からないくらいには。
赤
青
桃
赤
桃
青
黒
赤
地を這うような低い声に、あにきがびくりとその肩を震わせた。
赤
青
赤
あにきの家のベッドは、当然一人で住んでいるあにきだけの物なので、二人が寝るには少しばかり狭い。彼よりも随分背丈が大きなまろにすれば尚更だろう。
・・・そのベッドで、一緒に?
黒
あにきはじっと動かないで黙ったまま。
彼の手首を掴んでぐいっと引っ張れば、その体は漸くまろから離れた。
赤
あにきは俯いていて、一向に目を合わせようとしない。
赤
俺が、嫉妬しないとでも思っていたのだろうか。
黒
赤
芯のある歌声を持つ彼のものとは思えないような、弱々しい声がその場の空気を揺らした。
黒
その理由と最後に彼が放った言葉に、俺の中にあった嫉妬や怒りがすーっと消えて行った。
・・・この人は。
ホラゲーを嫌がる彼を散々いじった挙句彼の意見を通さずホラゲー配信を実行した俺を、一瞬の迷いも見せずに優しいと言って。
ここまで来ても、こっちのことばかり。
赤
黒
手首を掴んでいた手を離し、目の前の彼の目をしっかり見据える。
赤
寧ろ配信後のこと、気付けなくてごめん。そう素直に謝れば、あにきの瞳が揺れた。
赤
最後まで言い切らないまま、俺がそこで言葉を止めたのは。
彼の手が、俺の両手を握ったから。
黒
赤
黒
一度話すのを止めた彼の先の言葉を、じっと待つ。
黒
赤
その破壊力と、込み上げて来る感情をなんと言おうか。
赤
黒
おつぴよにきでした!と流れる多くのコメントを見て、そっと配信を終える。
赤
黒
赤
労わる言葉をかけてくれる彼の方を見る。パソコンの画面では無く、隣だ。
今日は、あにきを俺の家に招いていた。
そのまま泊まっていってもらうつもりだ。これなら、一人の時間に怖がることも無い。お風呂には先に入っておいたし、後はそれぞれツイートとかちょっとした作業をして眠るだけ。
赤
黒
無事クリア出来たからか、ホラゲーが終わったからか、心なしが安堵したような笑みを浮かべるあにき。
黒
赤
気付けば、その頭を撫でていた。
驚いたような、照れたような表情を浮かべるあにきが俺を見つめて来る。
結局あにきは、前回の頑張りは何処へやら。ついた筈だったホラゲ耐性はすっかり無くなっていて、ほぼ一からのスタートのようだった。
序盤でプレイヤー同士がはぐれた時のあにきは可愛かったなぁ。早くこっち来てくれよ!!なんて半泣きで訴えて来る彼はやっぱり最年長とは思えなかった。
またやろうねなんて言ったらきっと怒るだろうから、今日は言わないでおこう。
ふっと笑みを溢す俺に、あにきが不思議そうに首を傾げた。
赤
さてそろそろ寝るか、とリビングを後にして自室に入った時、いつも寝ているベッドを見て俺はぽつりと声を漏らした。
当然、俺も一人暮らし。男二人が楽に寝られるようなサイズのベッドは無い。
・・・言ってしまえば、実はまだあにきと一緒のベッドや布団で寝たことが無かった。
一度誘ったことはあったのだが、あの時はあにきが滅茶苦茶恥ずかしがって。顔を赤くして「無理や俺ソファで寝る!!」と叫んだあにきが可愛かったから、無理強いするのもどうかと思って大人しく引き下がったけど。
結局のところ今日は、本来は嫌なホラゲーをやらせてしまった訳だし、無理に無理を重ねさせるなんてこと流石にさせられない。
頭の中でほとけっちが「りうちゃん紳士!」と叫んで来る。知ってる。うるさい。
赤
無いよね、と尋ねようとした俺の視界が、ぐりんと回転する。
赤
ぼふんと音を立てて、気付けば俺の体はベッドの上に投げ出されていた。
ばさっと雑に掛け布団がかけられる。突然の出来事を処理し切れず呆然としていると、あにきがベッドのすぐそばに立った。
まさかこの人、俺がソファで寝るとか言うんじゃないだろうな。
流石に客人、しかも恋人をソファで寝かすなんてことするつもり無いけど。と俺があにきに声をかけようとした時。
黒
赤
布団が擦れる音。もぞもぞとあにきが俺のベッドに入って来た。
黒
赤
こちらに身を寄せるようにして、体を丸くする彼。
黒
離れないぞとでも言うかのように、その右手が俺の服をきゅっと握っていた。一向に目を合わせてはくれない彼の耳が赤いことに気付いて、ふっと緩む頬。
赤
黒
そっと彼を抱き寄せる。一瞬硬くなった彼の体は、ゆっくり力を抜いて行った。
赤
黒
馬鹿にすんな、とジト目が訴えて来る。えー、と俺はおどけたように笑った。
赤
黒
あ、照れた。
あにきの顔が一気に顔が赤くなる。ウブだよなぁ最年長。そんなところが可愛くて好きだけど。
黒
赤
黒
赤
なんだそれ可愛いな。
黒
赤
黒
赤
息を呑んだ俺が返す言葉を探している間に、彼からは穏やかな寝息が聞こえて来た。
赤
ぽつりと溢した声には、確かな決意が滲んでいた。
眠る前の彼の柔らかい笑みを思い浮かべて、彼の頭をひと撫で。
触れる温もりに、俺も意識を沈ませた。
コメント
10件
冷淡とまでは行かずとも淡白な最年少くん×色々考え込みがちな最年長さん最高すぎます…😭大好きです!!!
通知が来たときがちめに叫びました(サイレントで)。 黒さんのオタクしてる青さんとお互いに想いあってる赤黒が良き。 最近赤黒熱に目覚めてきたので嬉しいです。最高のクリスマスプレゼントです…月見。様のお話が尊すぎて部活頑張れそうです…… どこまでも着いていきます!!投稿お疲れ様です(*^^*)