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iris BL短編集

4 - 癒したいと癒されたい

♥

322

2022年03月31日

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うらら

今回は青×桃です

うらら

メンバー全員出ますが、CP要素は特にありません

うらら

あくまで青桃中心、どうぞ!

桃side

いふ

あー、マジ仕事おわんねぇ!!

今日は久々の祝日。

見事にメンバーの予定もなく、せっかくだからとメンバー全員俺の家に集まって、日常動画を撮っていた。

__だがその中でも、少しの休憩時間を使ってパソコンに向き合うメンバーが一人。

帰国子女社畜、いふまろだ。

圧倒的パワーワード((by 作者

いふ

てかなんで休日前に仕事出すんだよ、普段から命捨てて働いとるんやから休日くらい休ませろや、マジあいつ許さん

いふ

うがぁーー!!

上司への怒りと終わらない仕事への怒りが募って、まろはいよいよメンバーに当たり始める。

ほとけ

痛い!いふくん、やめてっ?!

りうら

わぁ、いふくんが近くにあったぬいぐるみを投げて、ほとけっちに当ててる〜

初兎

偉く説明口調やな・・・・・・w

ほとけ

二人とも見てないで助けてよ?!

りうら

いや、ちょっとそれは

初兎

俺ら、近づくのだけは嫌なんで

ほとけ

裏切り者っ!!

ひたすらぬいぐるみを当て続けられているほとけっちと、 それを見守る初兎りうらとかいうカオスな状況が生まれる。

悠佑

ほら、まろ一旦落ち着け?

いふ

ぽえぽえぽえぽえ!

遊んでいるだけなのか、 本当にただサイコパスな行動をしているだけなのか、まろはアニキに止められても首を振る。

投げるものが無くなったまろは、「嫌だー!」と叫んで子供のようにギャンギャンと喚いた。

いふ

癒し!癒しが欲しい!

悠佑

・・・・・・はぁ?

りうら

癒しって、猫とか犬とか?

初兎

動画ならあるで〜

いふ

え、動画だと実際に触れへんやん

いふ

もっと大きな癒しが欲しい・・・・・・

ほとけ

わがまま言うなし!

いふ

あほとけ、うるさい

どうやら彼は、一度で疲れを全て癒すものを所望らしい。

いつもは動物の動画見せれば大抵「可愛い・・・・・・」って言って元気出るのに、今日はどうやら『わがままろ』みたいだ。

みんなが頭を抱える中、俺は一人でひたすらエゴサや動画編集を淡々として過ごす。

だってああいうの関わったら、絶対面倒くさくなりそうなんだもん。

いふ

欲しいー!癒しー!ハンバーグー!

悠佑

うん、最後のは食べたいんやな

いふ

でも今お腹すいてない

悠佑

なんやねん!

変な会話をずっと繰り返していたまろと、その他仲間たち四人だったが、その時ふと俺は背後から視線を感じた。

結構強い視線だったから驚いて振り返ると、そこには「そういえば」と期待の眼差しを向けたりうら、初兎ちゃんがいた。

やばい、嫌な予感がする・・・・・・。

りうら

そうだよ、ないくんならいふくんの事癒せるじゃん!

初兎

こういう時こそ、『彼女』の出番やんな!

ないこ

え・・・・・・やだ

即座に二人の期待を押し退けたが、そのまま二人は何食わぬ顔で俺の両腕をがっちりとホールドしてくる。

りうら

彼女なんでしょ?いけるって!

初兎

俺たちが言った方法を、そのままやってくれればええんやから!

ないこ

この二人の考えた方法って言うのが嫌すぎて言ってるんだけど?!

俺に拒否権は、と尋ねれば「ない」と即座に切り落とされる。

・・・・・・たしかに、 俺はまろの彼女だけど。

付き合ったことはメンバーにも言ったけど。

正直こういう事に利用されるのは、望ましいことでは無いのに!

だがそんな俺の反対も虚しく、俺は二人に引きずられて俺の寝室のベッドに無理やり倒れさせられた。

ないこ

な、何する気なの!

りうら

ちょーっと我慢しててね?

初兎

痛いことはせんからな・・・・・・?

ないこ

や、やめ__

青side

いふ

癒し、癒し、癒し・・・・・・

悠佑

駄目や、まろが癒しを求めすぎてソファのクッションを支配しながら可愛い猫の動画見てる・・・・・・

ほとけ

うん、これもう充分癒されてない?もう要らないでしょ

俺を見下ろす二人になにか言われている気もするが、気にせずひたすらブツブツ呟きながらアニキのスマホで猫じゃらしと戯れる猫の動画を見る。

悠佑

あ、まろがいよいよ俺のスマホとまろのスマホを併用して動画見始めた

ほとけ

だからもう充分癒されてない?なに、アニキもツッコミ放棄したの?

両手から流れる可愛い猫の鳴き声が、俺の鼓膜をすーっと通って脳内にやってくる。

すると突如奥の部屋・・・・・・ないこの寝室から初兎が顔を出して、「いふくーん!」と俺の名を読んだ。

初兎

ほら、これで癒されるのだ!

いふ

・・・・・・っ?!

そう言いながら寝室から出てきたのは__可愛い猫耳と尻尾をつけ、顔を真っ赤にして歩いてくるないこ。

ないこ

もぉ無理だってば・・・・・・///

りうら

いける!可愛いから!

照れながら着ているパーカーの袖で顔を隠すないこはあまりにも可愛すぎて、俺の思考は一度止まった。

ほとけ

あ、あれ?いふくん?

ほとけ

生きてる?おーい

いふ

・・・・・・

悠佑

駄目や、完全に固まってる

いや、 だって彼女が猫耳つけてやって来たら流石に困惑で一時停止するやろ。

しかし既に理性を保つのが難しい俺の心に追い討ちをかけてくるように、初兎は悪戯っ子のような笑顔でないこに命令した。

初兎

さぁないちゃん!
あの言葉を言うのだ!

ないこ

本当に言わせるのかよ・・・・・・///

ないこを俺の目の前に座らせた初兎とりうらは、ニヤニヤとこちらを見て笑っている。

不思議そうな顔をしているアニキとほとけも、一応あの二人の方へ向かい、何か耳打ちされるとニヤニヤ仲間が増えた。

悠佑

覚悟を決めるんや、ないこ!

ほとけ

いけるよ、頑張れっ!

ないこ

・・・・・・あぁ、もうっ!

どうにでもなれ、と言った最早半ば諦めのような声を出したないこは、チラリと俺の様子を伺った後唸りながら両手を広げた。

そして目をギュッと瞑りながら、耳まで真っ赤の顔で言う。

ないこ

ど、どうぞ、甘えてくだ、さいっ・・・・・・!///

いふ

・・・・・・え?

もう一度思考がピタッと止まる。

俺がイマイチよく状況が飲み込めていない事に気づいたのか、ないこは焦った表情で言った。

ないこ

え、えと、あの、これりうらたちがやれって言って、その、まろを癒すならこれしか無いと・・・・・・///

ないこ

ごめ、嫌だったら取るから・・・・・・

反応がないのが怖かったのか、涙目で猫耳を外そうとするないこ。

だが俺はその手を掴んで、こちらに可愛い彼女の体を引き寄せ、ギュッと抱きしめた。

ないこ

ま、まろ?///

いふ

あ゛ー!もう可愛すぎるんやて!

いふ

なんなん、嫌なわけないやろ!

いふ

やばい写真撮りたいわ、今からでもカメラマン雇って可愛いないこの姿を納めてもらいたい!

いふ

いや待てよ、そしたらカメラマンにこのないこの姿を見られるってことよな?

いふ

それは嫌やな、やめとくか

ないこ

な、何を言ってるの?!

早口で捲し立てる俺に、ないこは困惑の表情を浮かべながら俺から離れようと胸板をグッと押し続ける。

だが俺の力の方が強いからかそう簡単に引き剥がすこともできず、逆に強く抱きしめられてしまっていた。

ないこ

ちょっ、苦しいから!やめて!

いふ

すーはー、すーはー

ないこ

まろがめっちゃ首元の匂い嗅いでくるんだけど?!いつからそんな変態になったんだよ!///

ないこ

ていうかみんなも助けて?!

ないこが背後の四人に向かって手を伸ばすも、四人はニヤニヤとこちらを見下ろしたまま動かない。

悠佑

いやーちょっとそれは、な?

りうら

難しいことですなぁ

ほとけ

あ、ないちゃんといふくんの写真撮れたよ〜

初兎

マジ?よくやったイムくん!

初兎

あとでグループ載せといて

ないこ

お前ら、まじで覚えとけよ・・・・・・ってうわっ?!

いふ

今ないこはまろのだから、駄目〜

そう言ってないこの抱きしめる力をさらに強めると、ないこは逃げられないと悟ったのか俺に体重を預けて来た。

ないこ

な、撫で撫でしても、いい、よ・・・・・・?///

__あ、今理性切れた。

いふ

・・・・・・まじで俺今日命日やわ

ないこ

ま、まろ?!死ぬな、まろー!

悠佑

あー・・・・・・ドンマイ、まろ

ほとけ

それにしても猫耳似合うなぁ、ないちゃん

初兎

今度プラスでメイド服とか着させる?

りうら

ないくんに着させるコスプレ、今週末みんなで買いに行こうよ

ほとけ

さんせー!

ないこ

お前らまじでふざけんなよ?!///

いふくんは無事、 仕事を終わらせましたとさ。

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