【はじめに】 ※ちょっとした注意事項 ・この物語はガーデンバースの設定を取り扱っております。 ・NL、BL、GLを含みます。 ・物語の設定の都合上、キャラクターの一部の設定(特に過去に関する内容)をほんの少しだけ変更しています。 ・この物語はノベルで投稿していた参加型【花咲く庭で愛を謳う。】のチャットノベルリメイク版です。
遠いどこかの世界での、とある話。
その世界の花々は悪に踏み潰され、 綺麗な庭はいつの間にか荒らされてしまった。
一度荒廃してしまったこの場所で、 花が再び咲き誇ることを願うとある人形が居た。
花はとうに散ってしまった。 再び芽吹いた蕾が摘み取られないことを祈りながら、舞っていく蝶を見つめながら人形は思う。
──いつか、もっともっと綺麗な花を目にすることが出来ますように、と。
……どうしてか、とても体が重い。
何か変なことをした覚えはないし、 そしてこれまたどうしてか起きる前の記憶が無い。
木々のざわめきと小鳥のさえずりが、 重い頭の中にやけに鮮明に聞こえてきた。
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
そこで彼──ヴィア・クォーツはハッとした。 起き上がって周囲を見回す。
目覚める前の記憶が無くとも、この現状がおかしいということにはすぐに気付いた。
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
昨日はきちんと寝室で寝たはず。)
ヴィア・クォーツ
周囲をきちんと確認しようと立ち上がりかける。 しかし、突然体に走った痛みによってそれは阻まれた。
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
それに、服も体も土だらけですね。)
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
ヴィアは今度こそ立ち上がり、服に着いていた土埃を払った。 知らぬうちに切れていたのか、口の中には血の味が滲む。
小鳥は鼻歌でも歌っているかのように楽しげに鳴き、 時折吹く風によって木の葉はざわざわと揺れている。その音には、やけに心地良さを感じられた。
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
眠っていたので、当然と言えば当然ですが。)
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
カサッ……
その時、近くの茂みが揺れる音がした。 風が吹いたことによる音ではない、それにしてはあまりにも不自然な音。ヴィアは身構えた。
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
私をここに連れてきた犯人ですか?
ヴィアが茂みに向けてそう言い放つ。 しかし、茂みの中から人が出てくる気配はなかった。
ヴィアは茂みに近付き、覗き込む。 すると、慌てた男性の声が聞こえてきた。
???
僕は悪者じゃないよ!
ヴィア・クォーツ
サウカ
目が覚めたらこの森に居たんだ。
サウカ
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
サウカ
サウカ
ヴィアは彼の右脚に目を向ける。 すると、膝辺りに血が広がっているようだった。
ヴィアは座り込むと、サウカに手を貸した。
ヴィア・クォーツ
サウカ
サウカ
ヴィア・クォーツ
サウカ
サウカは立ち上がり、ヴィアと向かい合う。 そして、深々と頭を下げて礼を言った。
サウカ
サウカ
サウカ
ヴィア・クォーツ
頭を下げているサウカを見て、ヴィアは首を横に振る。 彼は悪い人ではないなと心の中で判断していた。
サウカ
サウカ
ヴィア・クォーツ
サウカ
怪我の程度も違うのか……。
サウカ
ヴィア・クォーツ
サウカ
サウカ
サウカ
蛾みたいでちょっと嫌だったな……。
ヴィア・クォーツ
サウカの口から出た「巨大な虫」という言葉に、ヴィアは僅かに目を見開いた。そして思わず聞き返す。
サウカ
サウカ
サウカ
ヴィア・クォーツ
どうしてそんなことが、とヴィアが考えていると、 近くから足音と共に一人の男性が現れた。
深緑色の髪にモノクルをかけている青年。 いかにも紳士といった装いだが、その髪は乱れ、服には土が付着していた。
???
???
???
ヴィア・クォーツ
???
アスター
気軽にアスターと呼んでくれ。
ヴィア・クォーツ
サウカ
アスター
ヴィア・クォーツ
サウカ
この森に迷い込んだという者が1人増え、 更にこうなった理由についての謎が深まっていく。
──その時、彼らの目の前を黒い影が横切った。 一瞬、ほんの一瞬だけでも、ヴィアはそれが良くないものだと分かった。
後方を見ると、サウカが目を見開き言葉を失っている。
ヴィア・クォーツ
サウカ
サウカ
アスター
ヴィア・クォーツ
ヴィア・クォーツ
アスター
謎の虫の存在に、自分達がここへ来た理由。 見たことない大きさの虫のような生物を見て、アスターは大分警戒を強めているようだった。
そんな3人の背後に忍び寄る黒い影があることに、 彼らはまだ気付かなかった。
ヴィア・クォーツ
突然、サウカが叫ぶ。
サウカ
ヴィア・クォーツ
いつの間にかヴィアの背後に黒い影が居た。 虫はヴィアを攻撃しようと、光線を溜めて吐き出す。すんでのところで避け、その光線は彼のすぐ真横を通り過ぎた。
アスター
サウカ
サウカ
ヴィア・クォーツ
まずは体勢を整えて──
攻撃が外れたことを知ると、虫は再び攻撃をしようと光線を溜め込み始める。
???
その時、周囲に突如として銃声が響く。 次の瞬間、3人に襲いかかってきていた虫のような生物は地面に伏せていた。
すかさずもう1発が倒れた虫のような生物に入る。 銃弾を2発も食らったその生物は、ドロドロになって溶けてしまった。
???
???
ヴィアが振り返ると、そこには天使の少女が居た。 ……比喩でも何でもない、本当の天使だった。彼女の背中には純白の翼が生え、柔らかい笑みを携えている。
桃髪の彼女は笑みを浮かべたままで、ショットガン──ベネリM3を仕舞う。
???
お怪我はございませんか?






