珠樹
何から食べようかな…
美優
ふふ…
美優
花火よりご飯って感じかな
珠樹
い…いやちゃんと花火もみますよ
美優
両手に大量のご飯持ってる人が言ってもねぇ…?
珠樹
う……
珠樹
だ…だって夏祭りってご飯食べる場所…
美優
ふふふ…
美優
それも楽しむ場所だから大丈夫よ
珠樹
先輩は何食べます?
美優
うーん…
美優
ベビーカステラ!
珠樹
おお…
美優
何よ、おおって…
珠樹
いや…可愛いなって思って…
美優
?そうかしら
母
あら、今年は夏祭り行かないの?
母
いつもたまちゃん(珠樹)と行ってたじゃない
佳奈
…なんか、今年友達と行くって
母
へぇ…
母
…じゃあお母さんと行く?
佳奈
え?
母
お腹空いた
佳奈
ご飯かい…
美優
珠樹ちゃんって結構大食い?
珠樹
モグモグ
珠樹
…そうですか…?
美優
いや凄いなぁって…
他愛も無い話をしていると空からドーンっという音が聞こえ火花が散っていったのが見えた
珠樹
あ
珠樹
花火始まったみたいですよ
美優
おー!!
美優
結構近いんだね
珠樹
そうですねぇ
先輩はピッタリと私にくっついて腕を組み始めた
珠樹
!…
美優
行こっ?
珠樹
はい…
2人の後ろ姿を見て、また涙が出そうになるのを抑える
佳奈
(なんでなん…なんでこんな泣きそうになるん…)
母
佳奈?
佳奈
……な…に?
母
お母さんちょっと飲み物買ってくるから
佳奈
…うん…待ってる…
ベンチに座って母が買いに行くのを見送ると、そのすぐ近くに見慣れた姿があった
大和
ははっ
大和
もっとこっち来いって
大和
ハグれちゃうだろ?
小柄で可愛らしい女の子と手を繋いで歩く彼
佳奈
え………
母
ただいま〜
母
……佳奈…?
佳奈
………
下を向くとボロボロと涙が手の甲に落ちた
佳奈
(な…んで……)
母
ちょっと佳奈…?!
私は全てから逃げるようにその場を立ち去った







