蓮
花奏
ふわっと何かに包まれる感覚
澤本君があたしを抱きしめている
怒っているはずなのにあまりにもその腕が優しくて…
なぜだか悲しくなった
花奏
蓮
花奏
花奏
花奏
蓮
とっさに顔を上げた
至近距離
見つめ合ってドキッとする
花奏
花奏
蓮
花奏
蓮
蓮
澤本君は驚いたかおであたしを見る
蓮
蓮
そういって、指折り数える
蓮
花奏
蓮
あたしの異議申し立てにもさらりと回答
蓮
蓮
蓮
花奏
蓮
花奏
蓮
ふっと鼻で笑う
蓮
花奏
なんだか、聞いているあたしが恥ずかしくなった
それでも平然としている澤本君
蓮
蓮
花奏
花奏
どうしてあたしがこんなにも赤面しなきゃいけないんだろう
花奏
赤らむ顔をぬぐって、尋ねた
すると、今までひょうひょうとしていた澤本君が視線を逃した
蓮
言葉をきりまっすぐな凛としている目であたしを見た
蓮
強い視線で、少し怒ったような
だけど一番似合う言葉は、その瞳は泣いている…。 そんな風に見えた
蓮
蓮
その横顔が寂しそうで悲しそうで、あたしは見ていられなかった
花奏
花奏
蓮
蓮
澤本君が再び視線を背ける
蓮
花奏
あたし、ばかで、ぜんぶ初めてのことだらけだけらわからないよ
蓮
花奏
花奏
花奏
花奏
唇に温かい何かが触れる
その瞬間むねがきゅっち締め付けられて、泣きたくなって、
好きって気持ちがまた大きくなった
好きは頭で考えるんじゃなくて感じるものなんだね
幸せ
今、あたし世界一幸せな人だ
そっと唇をはなして見つめ合う
花奏
花奏
ポケットから慌ててリップクリームを塗る
蓮
花奏
蓮
可愛いという言葉に反応してあたふたしているあたしをよそに澤本くんは、あたしに問掛ける
花奏
その顔は少し赤くて
蓮
赤らんだ頬
もしかして、照れているのかな?
蓮
目を伏せて強気に彼が言う
長いまつげが頬にかかって、お人形みたいな顔が恥ずかしそうに歪んで
こんなに大好きなのに、これ以上の返事できると思う?
花奏
花奏
嬉しくて、嬉しくて
二へっと笑うあたしに澤本君が不服そうな顔をしたけど、その笑顔はどこか嬉しそうで
花奏
と澤本君に抱き着いた
けど
なんか引っかかる
花奏
蓮
何か忘れているような…
花奏
蓮
蓮
あたしを抱きしめてままうえからこっちを見る澤本君
花奏
蓮
花奏
そうだよ!あたし追試を助けてもらおうと奏汰君のところに行ったんだよ
花奏
花奏
蓮
さっきまでの笑顔がすっと消え、すこし顔がこわくなった澤本君
花奏
蓮
花奏
空き教室を出ようとして、手をつかまれる
蓮
花奏
蓮
にやっと笑いながらあたしを見る澤本君
蓮
蓮
花奏
蓮
神崎花奏、17歳
恋の人生に初めて花が咲きました!
が
試練はまだまだありそうです
花奏
蓮
心配そうに顔を覗き込む彼にニコッと笑う
花奏
結局あのまま話し込んでいたらいつの間にか夜が明けていて今は朝方
蓮
蓮
花奏
花奏
エッヘン!というくらいの勢いで蓮君を見る
蓮
花奏
花奏
蓮
頭にはてなが浮かびそうな勢いでそういう蓮君
花奏
花奏
蓮
花奏
一発殴ってやろうと手を振り上げて蓮君の方を見上げて、視線が合う
そして、あたしの手を優しく包み込んで
反対の手で顔の輪郭にそって
まっすぐにあたしを見る瞳
あのころと変わらない瞳。強くて、はかない
その手につかまったまま、あたしは彼の瞳から目がそらせなくなっていた
ぎゅっと抱き寄せられてふれる
ここが道路なんてこと忘れて
そっと優しく、柔らかな唇が触れた
花奏
花奏
なんて、言いながら叩こうとして手が太陽の光できらっと光った
花奏
左手の薬指に見覚えのない指輪が…
花奏
蓮
蓮
花奏
今何が起こっているのか理解できないのと、感情が混ざって涙が出てくる
蓮
悲しそうにいう蓮君を見て顔を横にブンブンと振る
花奏
花奏
薬指の指輪はそんなあたしたちに微笑むようにきらきらと光る
蓮
花奏
花奏
この後嬉しくてずっと泣き続けているあたしと、そんなあたしのあまたをなでてくれた蓮君
そういて自然とまた目が合って、今度はあたしからキスをする
いつもは意地悪ばかりの蓮君のふとした行動にあたしはこれからも、ドキドキさせられるのだろう
なら、これはちょっとしたおかえしだ
そしてきっとあたしは、あたしたちはこのきれいな空を見るたびに思い出すだろう
高校の時窓から光が差しこむ、空き教室
あの時感じたこの好きという想い
そして今日の今この瞬間の出来事
あなたを思ってやまない恋色は、いつもちょっとだけ優しい色
寂しがり屋だったあなたと
恋したがっていたあたし
あの時、初めてあったときのあたしは蓮君が彼氏の候補になることすらなかった
でも次第に不思議な彼にひかれていた
そんなあたしの青春を過ごしてくれた。そしてこれからの約束をしてくれた、大好きな君と
いつまでも、これからも
不器用に、一生懸命に、恋をしていたい
お互いに恋していようね
想い合って、いようね
あなたは彼氏候補にもなりません! END
あとがき
まず、ここまで読んでくれた皆様
いろんな形で応援してくれた皆様
本当にありがとうございます!
もう書いている私自身がキュンキュンしてぶっちゃけ、これ私の自己満作品なのでは…?
なんて思うほど(笑)
この作品を読んでの感想とかも教えてくれたら幸いです!
まだまだ未熟者なので皆さんのアドバイスなどを元に頑張って行きたいと思います!
そして
この作品で私を知ってくれた方
もともと知ってくれていたかたも
どうぞこれからも、よろしくしてやってください!
それではまたお会いしましょう!
Thank You!!!
コメント
2件
もうめっちゃ良い話❕ 私もすごくキュンキュンしました!
澤本くん...イケメンすぎじゃ... あ〜きゅんきゅんしたw