月音
グルッぺン
グルッぺン
月音
罪悪感が原因か、私はどうにか人を殺さない方法を考えた。それでも、無理だった。相手は自爆するように突っ込んでくる。私を殺そうと。
殺した感覚が手に焼き付く。人は、尖った物を刺せば簡単に死ぬ。終わった後も耳に残る敵軍の断末魔。焦げたような、酷い血の匂い。
何故、こんな事が起きてしまうのか。何故こんな事が出来るのか、私は何もかも分からなかった。
月音
海月
月音
海月
月音
私は安心感と罪悪感に包まれ、つい海月に抱きついてしまった。暫く経つと、ゾムさんが私達に声をかける。心做しか、何処か悲しんでいるようにも感じた。
ゾム
月音
海月
ゾムさんも疲れた様子。私は心底心配しながらも、部屋に戻った。
月音
海月
暫く、沈黙が続く。何処か海月も少し悲しそうな顔をしている。あまり見ない光景に、私は気まずさを感じる。そんな中、沈黙を破るように私達の部屋は思いっきり開く。
ゾム
月音
その先にはゾムさんが居た。何故だろうか、と疑問に思いつつも耳を傾ける。ゾムさんは私を少し睨むように見た。
ゾム
月音
急に「誰や?」と聞かれ、私と海月はビクッとする。当たり前だ。私の存在は、本物とは違うから。
海月
ゾム
ゾム
ゾムさんは私達に刃物を向ける。どうやら、結構前に気づいていたみたいだ。私が体を借りている?この人の事、本当に大事にしてるんだろうなと確信する。この現状から逃げることも不可能。私は素直に説明した。
ゾム
ゾム
月音
海月
さっすが海月、頭いい〜!! なんて、感心してる間に、一瞬でゾムさんの顔が青ざめる。話さなければ良かったかもしれない、と少し焦る。
ゾム
_と、その時…
パリーン!!
私達の部屋の窓が割れる。その先には小さな男の子がいた。
???
その男の子は入って来る勢いでゾムさんのお腹を殴って気絶させる。 だが、私達の事を「お姉ちゃん」と呼んだ。心当たりは、あの人しかいなかった。
月音
鶯
私の弟、鶯は私と海月を思いっ切りギューと抱きしめる。その反動で私達はベットに倒れる。
海月
鶯
鶯は慌てて手を放す。 3人見つめあってニコッと笑う _その時
ロボロ
ロボロさんの声がドアからする。思いっきりドアが開いた先にはロボロとトントンさんがいた
ロボロ
鶯
トントン
そう叫び、トントンさんは鶯に銃を構え、打った。 私は何も考えず、今は必死に助けようと鶯を押そうとした時_
トントン
一瞬、時が止まったような感覚。でもほんの一瞬だった。 そんなことより、トントンさんは確実に鶯を狙っていたはずだったのに、その銃弾は鶯と私の間を通り抜けた。
トントン
海月
海月が先導して言った。そして、ロボロさんは何かを察したのか、トントンさんの銃を持つ手を降ろす。
ロボロ
トントン
と、2人で話し始める。私は何も分からず、唖然とした表情で見つめている。そして、暫くすると2人はこちらを向き、ロボロさんが手を伸ばす。
ロボロ
私はその小さな手を取り、私達は_
グルッぺン
総統が居る部屋。総統室に連れられた。知っていた事だが、少し緊張する。ロボロさんが説明をすると、グルッペンさんは顔を歪める。
グルッぺン
月音
恐る恐る聞いてみると、グルッぺンさんは私達の方を向いて説明してくれた。
グルッぺン
グルッぺン
グルッぺン
月音
月音
鶯が王様の息子?!そんな事有り得んの?! さすがの海月も驚きの表情。そして何より驚いているのは鶯だ。
鶯
グルッぺン
グルッぺン
ま…じか……そんな事言って今頃鶯を返しても遅いだろうし、鶯も嫌だろう。どうすれば平和的に解決出来る…?!
グルッぺン
全ては鶯に掛かってるって事を示した言葉に、私は唾を飲む。鶯はこの意見に賛成なんだろうか、と聞く前に、最初から心から決めていたそうな言葉を発す。
鶯
グルッぺン
鶯は汗を流しながら本気の声色で決意を放つ。鶯が失敗したら、戦わないといけないことになる。私も姉として、辛い。
そういった事で会議は終わり… _と思った時
ロボロ
ロボロさんが手を上げる。グルッぺンさんは「なんだ」と聞くとロボロさんは海月と鶯を指さす
ロボロ
_確かに。王の息子なのに兄弟で、何故この二人がここに居て相手は何もしなくて今回に限り鶯だけ救出…なんて、意味が分からない。仕方がなく、私は過去の事を話した。
グルッぺン
トントン
月音
ロボロ
海月
と、私達はもうこんがらがってる状態。どう説明したらいいのかすら分からなく、もうぶっちゃけ終わりたい会話☆
その会話を終わらせてくれたのは、悲劇が始まる事を告げる、ショッピさんのインカムだった。
ショッピ
グルッぺン
2ヶ月ほど先だったはずのb軍が攻めてきている。鶯を戻す為だろうと瞬時に理解出来たのは、他の人達も同じだろう。
グルッぺン
トントンさんとロボロさんは「ハイルグルッペン!」と言い、急いで総統室から出ていく。私はこの前の位置に急いで向かう。
一日に2回も戦争。ペ神さんの疲れが取れる薬なければ私死んでただろうなwなんて呑気な事を考え、ふと笑う。集中しなきゃ、と深呼吸をする。
今回は私達以外は同じ役割。援護射撃や特攻組やら。私と海月は今回、鶯を守る役目だ。
鶯がいた国の王様がb軍の司令をしているらしい。だから、私達はその王様のいるb軍に突っ込む。その為、私達の軍隊には兵士を増やしているらしい。人を物のように扱うのは嫌だと思ったのは海月もだろう。
月音
海月
私達がそう言うと皆は大きな声で「オー!!!!」と叫ぶ。良かった、皆恨んでなんかなかった。
鶯は私の隣で複雑な顔をしている。まぁ、急に王様の息子に転生して、今自分のした事で何故か事件が起こってるんだから。そう考えると、ますます鶯が可哀想に感じてきた。
とりあえず……今は、敵を倒す事に集中しなきゃ。もう…仕方が無い。殺す事は回避できない。
私はナイフを持った手を握りしめて、前を向いた。
コメント
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♡300にしといたよー!楽しみにしてるよー!
ハートれえええんだあああああ
ひゃぁぁぁ!! ちょっと待っててね後で感想コメント書く……()