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るなは瞬く間に売れっ子になった。
最初は
客
客
そんな小さな噂だった。でもいつの間にか。
客
客
そんな言葉に変わっていった
宴席で名前を呼ばれることも増え同席するのはもう珍しくない。
堕姫
蕨姫花魁がそういえば客は期待したように笑う。
客
客
月
るなはそう自然に微笑むことのできるようになった。
琴を構えると
客
そんな声が飛ぶ。
月
月
音と声が重なると座敷は静まり返る。終わったあとには
客
客
そんな言葉が当たり前のように向けられた。
その裏で稽古はさらに厳しくなる。
堕姫
堕姫
蕨姫は容赦がない。
堕姫
月
言葉はきつい。けれど見捨てない。
堕姫
堕姫
その繰り返しでるなはどんどん変わっていった。
そしてある夜。支度部屋で蕨姫が鏡越しにるなを見る。
堕姫
月
堕姫
堕姫
一瞬、言葉が出なかった。
月
堕姫
蕨姫はクスッと笑い、私も笑った。
蕨姫はるなの髪を結んであげた。
堕姫
慣れた手つきで髪を上げ最後に一本の簪を手に取る。
月
堕姫
少し間を置いて蕨姫は言った。
堕姫
月
堕姫
月
堕姫
月
簪をるなの髪に差し込む。
堕姫
鏡の中で二人の目が合った。胸がじんと熱くなる。
そして――花魁道中。高下駄の音が一定のリズムで響く。
道の両脇から視線が集まる。
客
客
客
蕨姫にるなが続く。歩幅や目線、扇子の角度。教えられた通り。
立ち止まると蕨姫が小さく言う。
堕姫
堕姫
堕姫
その言葉で背筋が伸びた。座敷に入れば花魁として仕事が始まる。
月
酒を注ぎ言葉を交わし芸を見せる。客が言う。
客
客
蕨姫が笑う。
堕姫
堕姫
るなはその言葉を真正面から受け取った。
ここまで来た。まだ先はある。きっと楽な道じゃない。
それでも。今は胸を張ってこの場所に立っていた。
コメント
2件
ちゃんとありんす言葉覚えれてる~笑