○○目線
私の祖母は家での 唯一の常識人だった。
料理を初め何でも教えてくれた。 紫耀君と生活して家事も出来るし普通の金銭感覚だし、節約というのも出来る。
だから、まだ、紫耀君には私の弱点を見せたことが1度も無い。
紫耀くんと暮らし始めて1ヶ月。 いつも通り紫耀くんが出ていく時に告げる時間に間に合う様に夜食の準備をする、その時だった。
ピカッと光り、夜の静かな街を切り裂くその音。
……私が怖くてたまらないもの。
○○
コンロの火を消して、その場で身を丸くする様にうずくまる。 大丈夫、いつもこうやって乗り越えてるから。震える手を握りしめて心の中でそう繰り返す。
今日はあんなにいいお天気だったのに急にこんな暴風雨。 本当に何が起こるかわからない。父は間違えなく私を探しているだろうし、この生活がいつまでも続くだなんて到底思えない。 それがたまらなく怖い。その怖さを、雷の音がまた引き立ってる。 追い打ちをかけるように部屋の電気が全て消えて。
こわい……怖い……っ こうなってしまえば、もう動けなくて耳は塞ぎながら涙も拭えなくて。 誰か…… 今までは誰か浮かんでこなかったのに……簡単に思いついてしまう。……っ…… お願い、助けて、
紫耀くん……
耳を塞いで目を強く瞑っていると、身体か揺さぶられた。
紫耀
○○
紫耀
目の前には雨に濡れた紫耀くん。 その姿を見た瞬間に安心して身体の力が抜ける。
紫耀
そういう言って立とうとする紫耀くんの腕を、無意識に掴んでいた。
紫耀
○○
子供だと思われるだろうか。 きっと彼は私よりも年上だろうし、…それすら正確に分からない仲なのだ …………それでも、
紫耀
優しく引き寄せられて、聞こえてくるのは一定のリズムを刻む紫耀くんの鼓動。
背中をトントンしてくれる。
紫耀
○○
紫耀
○○
こんなに優しい夜があるなんて。 今までずっと1人だった私が怖くてたまらなかった夜なのに心が穏やかになっていく。
紫耀
どうして彼はこんなに優しいんだろう、強いんだろう。
○○
紫耀
こういう所本当に好きだなぁ い、いや別に変な意味じゃないもん。 雷はすっかりやんだ
紫耀
○○
紫耀
○○
紫耀
○○
紫耀
○○
いい訳ないじゃんか…… ずっとここに居らるなんて思ってない 私は紫耀くんの名前だけしか知らなくて……それは彼も一緒。 一緒にいるのに実は何も知らない。
幸せで、でもどこか切なくて、泣いてしまいそうだ。
土日投稿に変えました! 投稿数、減ってしまいますが よろしくお願いします!!! BYゆいっち
コメント
3件
私もかきながら、カッコ良くかきすぎたかな?と思いました笑 続き頑張りますね!
今回もめっちゃ良かったです!!さすがです!!紫耀くんカッコ良すぎますね笑やばい(◍≧ᗜ≦◍)❤続き楽しみにしています!
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