コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
新学期の朝。
桜の花びらが、まだ少しだけ校庭に残っている。
湊月奏楽は、校舎裏のベンチで本を開いていた。
ページの上を風がめくり、
湊月奏楽
と、小さく苦笑する。
そんな時だった。
叶井笑歌
元気な声がして顔を上げると、そこには笑顔いっぱいの女の子が立っていた。
叶井笑歌
湊月奏楽
叶井笑歌
湊月奏楽
笑歌はくすっと笑って、
叶井笑歌
と尋ねた。
奏楽は少し考えてから、
湊月奏楽
と答える。
その会話を廊下の角から聞いていたのが、クラスで人気の松永晄士郎。
松永晄士郎
知らず知らず、胸の奥がチクリとした。
新しいクラス。
新しい出会い。
そして、教室の後ろの席ではチャラい雰囲気の伊神天真が、
妹の明咲に手を振っていた。
伊神天真
伊神明咲
そんなやりとりを見ながら、隣の席の霜竜晴也はあきれたように息をつく。
霜竜晴也
伊神天真
霜竜晴也
教室の窓から見える春の空は、まるでこれからの季節を
祝福しているようだった。
湊月奏楽は、窓の外を見つめながら小さくつぶやく。
湊月奏楽
それはまだ、6人の物語が動き出すほんの始まりだった。