エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
嬢ちゃんが死んで早数ヶ月
俺達は家でゆっくりとくつろいでいた
嬢ちゃんには悪いが…俺らは 死人のことをずっと思い続けるような 性格ではない
既に皆気持ちを切り替え いつも通りの調子で生活していた
フォス
トゥール
エアル
現在3人で食事中だ
たまたま今日はいつもの場所で 食べるのは気が乗らなくて 和室にテーブルを設置して そのテーブルを囲うように座り 左右にいる2人は俺の手作り料理を 美味そうに頬張っていた
フォス
ボソッとフォスが呟いた
エアル
フォス
トゥール
フォス
トゥール
エアル
フォス
トゥール
右側にいるトゥールが味噌汁を ぶっと吹いた
エアル
トゥール
ティッシュを取り出し机を拭いた
トゥール
フォス
エアル
トゥール
ピーマン肉詰めをひとつ食べた後に 追うようにご飯を口に含む
肉詰めから出る肉汁がご飯に 絡みついているのを感じながら 噛んで飲み込んだ
エアル
フォス
エアル
エアル
再度ゆっくりと味噌汁をすすりだし トゥールはぬるくなった味噌汁を ごくっと飲むと気まずそうな 顔をしていた
トゥール
フォス
「第1回プロレスジャンケン」を した日から暇な時間が来たら 第2回、第3回とやっていた
エアル
フォス
”プロレス”という単語が入っているが 本当にプロレスをする時は力が 有り余っている時だけで とても稀なのだ
なので本気のプロレスは 3回か4回しかした事がなく だいたいはくすぐり大会になっていた
負けた人はプロレスの時は初めに 勝った人から、くすぐりの時は 勝った2人からされるのだ
とはいえ負けた人が素直にやられる わけがなく大半は鬼ごっこ状態である
フォス
トゥール
エアル
「しかも2人から」と付け足す
トゥール
そう話しているとフォスが 「ふふん」と鼻を鳴らした
エアル
フォス
フォス
エアル
エアル
フォス
フォス
トゥール
俺はふぅ…と息を吐き氷が入った 麦茶を手に取り、冷たさを手で 感じながらグイッと飲んだ
ゴクッと喉を鳴らし少し残った麦茶の コップを机に置くとカランッと 音がした
エアル
フォス
エアル
トゥール
2人の目が輝き出す
エアル
エアル
フォス
エアル
トゥール
どうやらトゥールは腹を括ったらしい目が本気だ
フォス
トゥールの顔を見てフォスも 腹を括ったようだ
エアル
エアル
エアル
エアル
俺はパーを出した
…あーあ
どうやら俺の負けらしい
2人はチョキを出していた
フォス
トゥール
2人は同時にガッツポーズを 決めていた
今すぐなぎ倒したい気持ちになったが …まぁ、ルールだし
だがしかし、抵抗はする
エアル
ゆっくり立ち上がり俺は後ずさりする
それを見たトゥールは俺を 捕まえようと立ち上がるが フォスがそれを阻止した
トゥール
フォス
フォス
なぜか逃げ道を作るフォス
意地悪い顔を俺に向けながら そう言い放った
たったそう言っただけなのに なぜか背中がゾワッとする
エアル
気にせず俺は外に出た
トゥール
フォス
フォス
トゥール
トゥール
フォス
トゥール
フォス
トゥール
フォス
フォス
トゥール
トゥール
フォス
エアル
エアル
さっきから背中がゾワゾワする
まるで嫌な予感を察知しているように
エアル
エアル
エアル
いつの間にか散歩になっていた
エアル
セミは俺が嫌いな虫ランキングでは 結構上位にいる虫だ
エアル
独り言を言っていると ───背がゾワッとした
エアル
ガサッと真後ろからなる音 セミが鳴きながら飛ぶ音 俺が走り出す音
それは偶然にも重なっていた
いつの間に後ろに?
とにかく俺は走る
だが、まだ俺は気づいていなかった
そこが家の方向だと
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル
伸びてきた草を靴で踏むと ザクザクと刻むような音がした
靴で草を掻き分けていく
エアル
木の上に登って そこから屋根に移り乗る
エアル
先程走ったこともあり 肩で息をする
身体能力が普通の人間の倍以上 あるからとはいえ、連続で体の どこかしらの部位を動かすのは 結構体力が持っていかれる
エアル
そうボソッと言い屋根の上を駆け抜け ぴょんっと屋根から飛び降りた
…それが間違いだったのかもしれない
エアル
エアル
エアル
エアル
エアル