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37 - 記憶の間

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2025年07月13日

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記憶は精神の番人である。

––– ウィリアム・シェイクスピア 『マクベス』

天望

一旦、保留で...

遥翔

えっ?

天望

色々なことが多すぎて情報を整理した後でも良いか?

遥翔

ええー⁉︎結構今、良い感じのシーンだったよ⁉︎

天望

そんな咄嗟に願いをどうぞなんて言われて簡単に思い付く訳ないだろ

遥翔

んー...まあ一理あるか...

遥翔

OK、じゃあ考えといてよ‼︎

遥翔

さてと...こちらはどう?だいぶ長めの情報整理時間を与えたけど、もう会話できそう?

夜彦

...ああ

夜彦

要するにお前と虎走、お前らが黒幕ってことだよな?

久遠

黒幕って...私はただ夜彦のことを思って

夜彦

ふざけんなよッ‼︎

夜彦

俺がこの世界に来たいって言ったのか?

夜彦

お前らの勝手な計画のせいでこんな目に遭ってんのが、まだ分からねーのかよッ‼︎

遥翔

本当にー?

夜彦

あ?

遥翔

本当に100%、僕達が悪いって言い切れる?

夜彦

どういうことだよ

遥翔

もしかしたら...君も“この世界に来たがってた”としたら?

夜彦

俺がそんなこと...ッ⁉︎

その時、俺の頭に 電撃のような 鋭い痛みが走った。

遥翔

じゃあ、答えは“記憶の間”で確認しよっか

廊下

夜彦

何でこんなに広いんだよ...

遥翔

んー、大体西洋建築ってこんな感じじゃない?

久遠

....

天望

何で、あっしまで...

遥翔

だってあんな死体だらけの所にずっと居ても気が滅入っちゃうでしょ?

天望

別に...そんなことはない

遥翔

ほーん?変わった趣味をお持ちなようで...

天望

好きに言ってろ

遥翔

まあ、記憶の間に一緒にいたところで多分つまんないだろうから...

遥翔

あ、“書物の間”で時間潰しておいでよ

遥翔

こっちが終わったら呼びに行くからさ

天望

分かった

遥翔

じゃ、また後でねー

そして彼女は途中で 抜けて、道中は 俺を含む3人だけになった。 そして...

遥翔

着いたよ、ここが記憶の間だ

見るからに頑丈そうな扉が 大切なモノを保管している 場所という存在感を放っていた。

遥翔

じゃあ、鍵を貸してくれるかな?久遠さん

久遠

....

遥翔

久遠さん?

久遠

...はい

虎走から鍵を手渡され 鍵穴にさして回した。

すると、ガコンッと 重い何かが外れるような音 がしたかと思うと ギィッと扉は開かれた。

遥翔

さあ、おいで

不気味な笑みで コイツはそう言い、 俺は中へと足を踏み入れた。

記憶の間

夜彦

ここが...記憶の間...

部屋の中は 蛍のような青い光の粒が 空間を漂っている。

そして部屋の中央には 水晶のような透明な 球体が台座の上に 置かれていた。

遥翔

えーっと...た、た...あった、小鳥遊 夜彦‼︎

近くの引き出しに名簿一覧の ような物が入っており そこから俺の名前の冊子を 抜き取り開くとそこから青い光が 顕現し、それを手の中に 包み込んだ。

遥翔

これをこれに入れてっと...

その光を球体へ 入れるとポッと青白い光が 球体の中に広がった。

遥翔

さ、君の手をこの球体に置いてね

遥翔

安心して、ビリビリとかはないからさ

夜彦

....

緊張が走る。

何の?何に対しての? そんな考えがよぎったが 俺は一か八かで 球体に片手を置いた。

その瞬間、俺の頭の中に 断片的な記憶が 勢いよく流入してきた。

遥翔

例えば“僕達の力が存在しない世界”を一部だけ“力が存在する世界”にするとか

遥翔

その地球はそれこそ彼の理想、“僕達の力が存在しない世界”だ

久遠

“この力が存在しない世界に送り込む”って...どういうことですか?

遥翔

僕達の力で“何の力も存在しないに送り込む”んだよ

遥翔

んー、じゃあ試しに“何の力もない”生活を送らせてみたらどうかな?

夜彦

いやー、地方で“この力を使わないで生きること”について研究してる大学があって、そこに行くことにしたんだ

夜彦

決めた、俺は...

夜彦

夜彦

“何も力を持たない普通の人間”になる‼︎

夜彦

あああああッッ⁉︎

遥翔

どう?思い出した?

夜彦

お...俺が...?本当に...?

遥翔

信じられない?でも、残念ながらこれが真実だよ

夜彦

嘘だ...こんなの...

遥翔

うーん、また情報整理するのに時間掛かりそうだね...

遥翔

あ、久遠さん。僕は鉄砲ヶ原さんを呼んでくるから、夜彦君が落ち着いたらさっきいた場所まで連れてきてよ

遥翔

ああ、安心して?死体は僕がどうにかしとくからさ

そう言い残すと彼は 部屋を後にした。

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