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最近、私の部屋の隣に 引っ越して来た人がいる。

その人とは、まだ喋ってない。

どんな人なのかも知らないし、

仲良くなれるか分からない。

少しドキドキしている 私であった。

ある日…

ピンポーン。

明日香

はーい!

誰だろう……

ガチャ。

あ、どウも。

コンにちハ。

明日香

こんにちは…

明日香

あの…

明日香

どちら様ですか…?

ワタしは、

とナリにヒっこしテキた、

ハルなかタくみ、とイいマス。

春中拓海

ヨろしくオネがいシます。

明日香

よ、宜しくお願いします…

外国人なのかな?

カタコトで喋ってる…

まぁ、優しそうな人だし… いっか……

春中拓海

デハ、

春中拓海

シツれいします。

明日香

はい……

そう言って 帰っていった。

私はその後も拓海さんの 事が気になって、

友達の彩夏に相談してみる 事にした。

明日香

彩夏。

彩夏

どうしたの?

明日香

最近さ、うちの隣に引っ越して来た人いるじゃん?

明日香

その人が今日、挨拶しに来てくれたんだけど

明日香

喋り方がおかしくて……

彩夏

喋り方がおかしい?

彩夏

どういう事?

明日香

カタコトで喋ってたの。

彩夏

あー、

彩夏

日本に来たばっかりの外国人、みたいな?

明日香

そう!

彩夏

で?

彩夏

その人がどうかしたの?

明日香

いや、これからうまくやっていけるかなーって。

彩夏

大丈夫っしょ。

彩夏

まぁ、いつでも相談乗るから。

彩夏

気になる事があったら話して。

明日香

うん、ありがと。

彩夏

じゃ。

ホントに外国人?

彩夏の言ってる事も 信用出来ないし……

うーん……

まぁいいや。

明日考えよう。

翌日

ピンポーン。

明日香

はーい!

ガチャ。

春中拓海

おはヨうゴザいます。

明日香

おはようございます……

明日香

どうされたんですか?

春中拓海

スコし、はなしがアルノで

春中拓海

へやニ、キテクださい。

明日香

分かりました…

話?

話って何だろう……

春中拓海

どうゾ。

春中拓海

アがッテクださい。

明日香

お邪魔します……

綺麗な部屋…

明日香

で、話って何ですか?

春中拓海

キノウ、あなタが

春中拓海

ヘヤで、デんわシてるコえが

春中拓海

キこえてシまって……

明日香

あ……

明日香

その…

明日香

ごめんなさい!

明日香

私、陰口を…!

春中拓海

チがイます。

明日香

え?

春中拓海

ぼくガ、キきたいノハ

春中拓海

ソこでハ、ありマセん。

春中拓海

ワたしノこエ、へンですヨね?

明日香

えっと……

明日香

はい…

春中拓海

あナタハ、キノウ

春中拓海

カタコト、

春中拓海

トカ、いッテまシたよネ?

明日香

はい。

春中拓海

ワたし、

春中拓海

ガいこくジンでハ、ありマせん。

明日香

そうなんですか…?

春中拓海

ハい。

春中拓海

ジつは、ワたし……

春中拓海

日本人です。

明日香

は……?

春中拓海

この喋り方、きつかったんですよー?

春中拓海

まぁでも…

春中拓海

僕の脳内にAIが埋め込まれてたのは本当ですが。

明日香

AI…?

春中拓海

AIは、人の言う事を聞くでしょう?

春中拓海

僕は元々、人の言う事を素直に聞かない子でした。

春中拓海

それに懲りた母が

春中拓海

僕を変な施設に入れたんです。

春中拓海

そこで僕は、ある手術を受けました。

春中拓海

その手術の時に入れられたのが

春中拓海

AIなんです。

春中拓海

その後、僕は

春中拓海

心が無くなって

春中拓海

人の言う事しか聞けなくなりました。

春中拓海

こんなに自分の意見を言えたのは、

春中拓海

いつぶりでしょうか。

春中拓海

僕の脳内にAIが埋め込まれてから、

春中拓海

母は、愚痴ばかり僕に話してきました。

春中拓海

だって僕は、AIだったから。

春中拓海

その後、僕のAIは

春中拓海

使えなくなり、

春中拓海

普通の人間に戻る事が出来ました。

春中拓海

でも僕は、どうしても母が許せなかったんです。

春中拓海

だから、僕は

春中拓海

母の脳内にAIを埋め込みました。

春中拓海

そして、

春中拓海

僕を馬鹿にした人にも

春中拓海

AIを埋め込んであげました。

春中拓海

そして、次は貴方だ。

春中拓海

花村明日香さん。

春中拓海

貴方には、AIを差し上げましょう。

春中拓海

僕が埋め込んであげましょう。

明日香

やめて……

春中拓海

これからは、

明日香

嫌だ……

春中拓海

僕の言う事を聞いてもらいます。

明日香

助けて……

春中拓海

どんなに賢くても、

明日香

死にたくない…

春中拓海

どんなに優しくても、

春中拓海

僕の手の中で

春中拓海

踊らせますからね。

春中拓海

さようなら。

彩夏

ごめんね、明日香。

彩夏

今まで言ってなかったけど

彩夏

拓海は、私の弟なの。

彩夏

拓海には、新生活を楽しんでもらおうと思って

彩夏

それでわざわざ、明日香の部屋の隣にしたの。

彩夏

私は拓海が大好きだから。

彩夏

拓海の願いは、私の願いでもあるから。

彩夏

止めなきゃっていう思いは出て来なかったの。

春中拓海

姉さーん!

彩夏

拓海!

春中拓海

もうそろそろ時間だよ!

春中拓海

行こう!

彩夏

分かったー!

彩夏

今行くー!

彩夏

明日香…

大丈夫だよ、明日香。

いつか、喋れるようになるから。

それまでは、

踊っててね。

檻の中で。

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