TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ここは、二人だけの秘密基地。

一覧ページ

「ここは、二人だけの秘密基地。」のメインビジュアル

ここは、二人だけの秘密基地。

1 - ここは、二人だけの秘密基地。

♥

536

2021年10月03日

シェアするシェアする
報告する

もう、疲れた。

事の始まりは僕のこの一言だった。

……どうしたの?

全てが嫌になっちゃった。

ここにいたくない。

………。

わかんなくなっちゃった。

皆のことが。

何が本当で、何が嘘なの?

何も分からない。

どうしたらいいの?

僕は何なの?

僕は今の思いを全て彼に打ち明けたんだ。

そしたらね。彼はこう言ったの。

じゃあ、俺と一緒に探そうよ。

え、?

“本当”を、一緒に探しに行こうよ。

どうやって?

分からない。

俺も分からない。

だから、一緒に探そう?

ふふっ、いいよ。

その代わり、一人にしないでね?

勿論。

それから僕らは旅に出たんだ。

行った先々で

沢山のものを見て

沢山の思いをして……

そんなことを繰り返していたら、

とある廃村までたどり着いたんだ。

古い民家の中に、一際目立つ大きな建物。

……図書館?

その図書館からは他とは違う、不思議な感じがした。

行ってみようよ。

僕は、その不思議な感覚を確かめに図書館の方へと歩きはじめる。

わぁ…

綺麗……

ずらりと並ぶ本の壁。

長い間手入れをされていないのだろう。

したから生えている草に、壁を這うツタ。

そしてその周りに舞っている綺麗な模様の蝶たち。

廃村なので、僕たち以外に人気は無く。

それら全てが神秘的に思えて、

まるで絵本の世界へ迷い込んでしまったかのようだった。

ここなら……(ボソッ

ここなら、“本当”を見つけられる気がする。

そう思い彼の方を向くと、

(パチッ

(パチッ

お互いに目が合い、

ふふっ(ニコッ

彼が笑う。

きっと、彼も同じ事を思っていたんだ。

(コクン

僕は頷く。

いつか、僕らが“本当”を見つけるまで。

それまでここは、

ここは、二人だけの秘密基地。

この作品はいかがでしたか?

536

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚