私を探し続けてくれた人……

私は覚えてなかったけど、亮平さんの記憶の中に、私がいたことが何よりも嬉しい。

そうだったんだ。 私は……その日しかテレビ局に行ってないから、会えることはほとんどない。 ずっと探してくれてたんだ……

なんで……そんなに……

あっ……そういえば…… 私が1番気になっていたこと。 私は、何も知らなかったけど、こんなに、動いてくれてたんだ。 佐久間さんや、深澤さんが話してくれた、内容とも一致する。

彼氏に振られた日。 いや…… 亮平さんが助けてくれた日。

嬉しい……会いたかった……

うん……ボロボロだった……

前を向けなかった… 光もなかった。 ただ生きていれば……いいと思ってた。 でもね……

ほっとけない…… 俺と一緒に…… いろんな言葉が、私の胸に響く…… 私は、亮平さんがいたから、変われたんだよ。

夢にも思ってなかった… こんなことがあってよかったのか。 しかも私なんかが…… いや「なんか」がじゃなくて… 「だから」に変えたい……

もう……

そんなの…… どうでもいいよ…… 私は…… 私は……

亮平さんは、目を丸くさせ、私をじっと見つめた。

もう……本当に私は…… ただ…… ただ……

涙が止まらなくて…… 亮平さんが欲しい。 私の隣にずっといて欲しい。 すると……亮平さんが「フフっ」と微笑んだ。

え…… 私と一緒に……

離さない……って……

そういうと…… ぎゅっと力強く抱きしめてくれた。

何回も抱きしめられたけど、今までで1番強く思いが伝わってきた。

隣に亮平さんがいる。 それだけで嬉しい。 だって…… 大好きなんだもん。

すると亮平さんは笑い出した

え…… かわいいって……

幸せな気持ちがいっぱいで死んでしまいそうになる。 それぐらい、大好きなの。 私は、亮平さんの顔を見て、好きな気持ちが溢れてしまい…… その勢いのまま亮平さんに抱きついた。

少し照れているようなかわいらしい声。

もう、何回でも、「大好き」って言っていいんでしょ？ 何回でも伝える。 すると、亮平さんは、私の頭に手を置いて、優しい撫でてくれる。

なんて調子に乗って言ってみると……

耳元で聞こえる声、優しくて……温かい…… 嬉しくて、嬉しくて……

恋愛なんて、もう散々……だと思ってた。 普通の恋愛がしたい。 トラウマをなくしたい。 もうそんなのどうでもいい。 亮平さんとずっと一緒に居れる。 それが、1番幸せ。

真っ暗だった私の未来に光が見えた。 誰も予想出来なかったと思う。 大好きなの。 全部。

お互いにぎゅっと抱きしめあっていると……

ピンポーン

もう、夜の11時すぎ。

インターホンの画面を見ると、 メンバーみんなだった

ガチャ

みんなとの会話が、聞こえて来る…… 亮平さんは、戸惑っている…… 私……どうしたら…… このまま、待ってていいのかな……

えっ……待って……メンバーがこっちに来る…… ど……どうしよ……

亮平さんが、私を呼びながら、リビングに、 メンバーみんなと入ってきた……