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気味悪がられて怖がられて

どうせ "いらない" 存在だったなら

初めから

私なんかいなければ良かったんだ。

幼稚園の頃──

ルミ

ねえ、ケンちゃん

ケンタ

なに?

ルミ

ルミね、すごい技できるんだよ!

ケンタ

すごい技?

ルミ

ほら!

ケンタ

わあ…!!

私が小さく手を振ると

綺麗な星がキラキラと舞う。

ルミ

きれいでしょ!!

ケンタ

うん、すごいね!

ケンタ

僕にも教えてよ!

ルミ

こーやってね、手を振るだけだよ

ケンタ

うーん、こう?

ケンタが手を振っても

何も、起きなかった。

ケンタ

できないよ

ルミ

うーん

ルミ

なんでだろー…

中学生の頃──

ルミ

ケンタ、おはよう!

ケンタ

ああ…おはよ…

ルミ

どうしたの?

ルミ

暗い顔して

ケンタ

あー……

ケンタ

なんでもない

ルミ

ルミに隠し事するのはダメ!

ルミ

なんでも言い合うって言ったでしょ!

ケンタ

…これ言ったら

ケンタ

ルミが傷つくけど?

ルミ

え……

ルミ

どういう…こと…?

ケンタ

……お前には、来てないの?

ルミ

なにが?

ケンタ

ニュース

ルミ

え?

ケンタ

スマホ見た?昨日

ルミ

あ、見てない…

ルミ

昨日は…何故かお母さんがいなくてさ…

ケンタ

……

ルミ

あ…はは…どこ行っちゃったんだろうね

ルミ

私には…お父さんもおばあちゃん達もいないのに

ルミ

私ひとりを残して…

ルミ

どこに……

ケンタ

…暗い話はいい

ケンタ

スマホ見てみろ、とにかく

ルミ

うん…

【遂に確保】 〇✕市に住んでいると昔から噂があった"魔女"を、遂に警察が捕らえた。

警察が見回りをしていたところ、公園辺りで大きな爆発音が聞こえ、走り寄ると、 手から火花を散らしている女性がいたという。

ルミ

なにこれ…

ルミ

こんなニュース…

ルミ

デタラメよ!!!

ルミ

この人が悪いことするわけないじゃない!!!

ルミ

なんで……

加藤 マミ(魔女)

(ふふ、今日はルミの好きなハンバーグにしようかなー)

【緊急】 動物園からトラが逃げ出したらしい。街に出ていったという。危険なため、家に入るように。

加藤 マミ(魔女)

何このニュース…

加藤 マミ(魔女)

トラ…ねえ…

女の子

きゃああああ!!!

加藤 マミ(魔女)

!?

加藤 マミ(魔女)

(公園の方から声が──)

女の子

トラ…トラが…

女の子

いやぁぁぁあ!!!

加藤 マミ(魔女)

(大変!)

加藤 マミ(魔女)

(女の子がトラに襲われそうだわ)

加藤 マミ(魔女)

加藤 マミ(魔女)

仕方ないか…

バチバチバチッ!!!!

バン!!!!

女の子

え…?

加藤 マミ(魔女)

(魔法──使っちゃった─)

女の子

トラが…いなくなった…?

加藤 マミ(魔女)

大丈夫?

女の子

お姉さんがやったの…?

加藤 マミ(魔女)

さて、どうだろうね

女の子

こ…こわい…

女の子

やめて!!あたしを殺さないで!!

加藤 マミ(魔女)

え?

女の子

触んないで!!!!

女の子

わたし…まだ死にたくない!

加藤 マミ(魔女)

加藤 マミ(魔女)

(そっか)

加藤 マミ(魔女)

(魔女、だもんね)

警察

こっちだぞ!

警察

大きな音がしたのは!

加藤 マミ(魔女)

あ…

警察

ひいっ…手から火花が…

警察

まさかお前…

加藤 マミ(魔女)

…私急いでますので、帰ります

警察

待て!!

警察

お前まさか、魔女じゃないだろうな!?

加藤 マミ(魔女)

警察

取り押さえろ!

警察

女の子を殺そうとしていたぞ!

女の子

うわぁぁぁん…

加藤 マミ(魔女)

違うっ…!

加藤 マミ(魔女)

殺そうとなんかしてないわ!

加藤 マミ(魔女)

私はただ助けようと──

警察

取り押さえろ───!!

女は、交際経験もあるようで、子供もいたと考えられる。

子供が女だった場合、その子も魔女になるため、まだ他にも魔女がいると見て警察は調査を進めている。

その女は、加藤マミとして、人間味のある生活をしていたようだった。

ケンタ

…お前さ

ケンタ

魔法使えたよな

ルミ

…っ!

ケンタ

最近は見せてくれてないけど

ケンタ

小学校低学年の頃とか

ケンタ

しょっちゅう見せてくれてたじゃん

ケンタ

よく考えれば

ケンタ

技とかじゃなくて、魔法だよな

ルミ

…そ…れは…

ケンタ

お前の名前って──

ケンタ

加藤ルミ──だよな

ルミ

そう…だね…

ケンタ

で、捕まったのは加藤マミ──

ルミ

ケンタ

お前と、苗字が同じだな

ケンタ

それに

ケンタ

名前も、似てる

ルミ

……っ、やめて、

ケンタが私に近付いてくる。

ゆっくり、ゆっくりと。

ケンタ

捕まったのって

ケンタ

お前の

ケンタ

ケンタ

母ちゃんなんだろ?

ルミ

っ!!!

ケンタ

なあ、詳細の呼びかけ見たか?

ルミ

呼び…かけ…?

ケンタ

魔女の子供と思われる人物を連れてきた者には

ケンタ

100万円…だってよ

ルミ

え…待って、ケンタ

ルミ

ダメ…やめて…

ケンタ

俺の家って、生活が苦しいんだよ

ルミ

でも

ケンタ

だから

ケンタ

100万円…くれよ…

ルミ

いやだ!!!!!!

ルミ

ケンタ

ケンタ

う…っ!!

ルミ

え…?ケンタ…?

無意識に

私の手から放たれた、強い光。

ケンタの胸に、深く──深く刺さっている。

ケンタ

ル…ミ…

ルミ

ケンタ!!しっかりしてよ!!

ルミ

ねえ!!

ルミ

起きてよ!!!!

ケンタ

俺…勝手なことして…

ケンタ

ごめん………

ルミ

ケンタ!!!!!!!!

ルミ

(お母さん、お母さん、お母さん…!!)

その時気づいたんだ。

魔女っていうのは

魔法っていうのは

私という存在は

簡単に人を殺せるのだ──

だから魔女は

人間に取って邪悪な存在なんだ──

ルミ

もしもし、警察ですか?

ルミ

ルミ

わたし

ルミ

魔女です───

男の人

これより──

男の人

加藤マミに続く魔女

男の人

加藤ルミの

男の人

男の人

処刑を行う

男の人

人間に害を及ぼす性悪なものを

男の人

処罰する

ルミ

(そう)

ルミ

(私は魔女だから)

ルミ

(死ななきゃいけないの)

ルミ

ルミ

(自分から自首したくせに)

ルミ

(今になって死にたくないなんて)

ルミ

(そんなこと思うなんて…)

ルミ

ふふ……

ルミ

変…なの……

30年後

女子

ねえ、知ってる?

女子

この街ってさ、昔は魔女がいたんだって

女子2

へえ

女子2

魔女…かぁ

女子

ある日

女子

魔女を1人捕まえたら

女子

その子供も魔女だったみたいでさ

女子

子供が自首しに来たらしいよ

女子2

え?魔女って分かったら殺されるんでしょ?

女子

うん

女子2

バカじゃん、その魔女

女子2

なんでわざわざ自首して殺されに来るの?笑

女子

ね、ほんとだよ

女子

魔女なんだから、魔法でみんなをやっつければいいのにさ

女子2

あー、それいいかもね!

女子

あはは、魔法使いとかなってみたいなあ

女子2

ほんとになったら大変じゃん笑笑

女子

まあ、そうだけどねー笑

もし願いがひとつ叶うなら

ひとつ叶えて欲しかったことがある。

私を──

普通の人間にしてほしかった。

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