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これは10年前の話
樹
葉崎 樹です……
先生
じゃあ、樹君はあそこの席な
樹
……はい
晴空
僕、鷹島晴空だよ♪よろしく〜♪
樹
……うん
樹
(苦手なタイプだ……)
晴空
僕のこと、嫌いなの？
樹
…………え？
晴空
違うの？
樹
…………嫌いじゃ
晴空
ならよかった♪
樹
(こいつとは話さないようにしよう……)
晴空
今度さ、僕ん家おいで！遊ぼ！
晴空
いっぱいゲームあるからね〜♪
樹
…………ありがと
樹
(ごめん、俺はお前の家に遊びに行けない……)
樹の家
樹
ただいま
母親
早く！早く支度をしてぇ!!
樹
ま、また……？
母親
早くして……死んじゃう……
樹
わかってるよ
母親
そ、そろそろ帰ってくるわ……!!
樹
う、うわぁー!!
父親
おい……お前ら
母親
か、帰ってきた……!!
父親
なんだ……俺が帰ってきちゃダメなのかぁ？
樹
…………
父親
腹たってきた
お前ら、殴らせろ
お前ら、殴らせろ
母親
い、樹!!逃げて!!
樹
う、うん……
母親
荷物はお母さんが何とか……
父親
うっせー!!
バキッ
母親
あっ!!
父親
へっ、金あるんだろ？
父親
早く出せよ
母親
い、いつもの引き出しです……
父親
金だけ貰っとくから、失せろ
母親
はい！
母親
樹？
樹
母さん!!
母親
さ、遠くに逃げるわよ！
樹
あ……(学校で友達ができたのに……)
樹
(そっか……アイツは友達じゃない……)
母親
お父さんにバレないようにするのよ！
樹
前みたいに、地下で暮らすの？
母親
バレないためよ
樹
じゃあ、学校は？
母親
無理ね。
樹
そっか……
晴空
ねぇ、君たち何してんの？
樹
うわぁ!!
晴空
シー!!
母親
あ、あなたは？
晴空
僕、鷹島晴空
母親
助けてくれるの!?
晴空
いいよ〜♪
樹
き、君は……
母親
お友達？
晴空
知らない者ですよ♪
母親
あら、そうなのね！
樹
あ……
晴空
ふふっ♪
母親
お願い！家に入れてください!!
母親
ほら、あんたも
樹
お、お願い……します
晴空
全然いいよ〜♪
晴空
でも、家族もいるから地下室でね☆
母親
ありがとうございます!!
晴空
大丈夫♪
樹
あ、ありがとう……
晴空
じゃあ、僕について来て♪
隼人
へぇ〜
隼人
そんなことがあったんすか〜
樹
アイツの家は金持ちの方だったからな
樹
中3まで暮らしていたな
隼人
…………その学校に
隼人
太田 駿って言う人いませんでした？
樹
ああ、いたな
樹
まぁ、クラスは別だったからな
隼人
兄さん……兄さん……
樹
大丈夫か？
隼人
あっ、すいません
樹
晴空の家に行ってみるか？
隼人
そうしましょう
樹
じゃあ、行くぞ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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