数ヶ月後
僕はずっと彼女を待っていた
だが彼女はもう来ることはなかった
けれどある日のこと
黒いフードを被った女性を
僕は見つけた
声をかけようと思ったが
何故かできなかった。
すると──
あ、あの...
彼女から声をかけてくれた
あ、お久しぶりですね...
彼女の服装は
黒いパーカーの中に
花柄の服を着ているのが うっすらと見えた
服、かわいいですね...
あ、ありがとうございます...
また少し変わってみようと思いまして...着てみました...
似合っていますよ...!
ふふっ、そんな事言ってもらえるなんて...光栄です...
彼女の口元は
歯が少し見えるくらいに笑っていた
ごゆっくり...してくださいね!
そう僕が言うと、
聞いてきた─
虹色くらげってどこで見れますか...?
最近、飼育したばかりの "虹色クラゲ"
あちらで見れますよ
彼女はすぐに案内した方向に
消えるように去っていった。
僕は彼女に久しぶりに会えた
戻ってきてくれてよかったと思った
そして、僕が担当している
虹色クラゲを見てもらえて
なんだか、嬉しく思えた
次はいつ来るんだろうか
と思ったが、
ゆっくり...
自分のペースで
来てほしい
それと
また虹色クラゲを
見に来てほしいと思った─
また来てくださいね...
僕はあなたをいつまでも、お待ちしております。