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緑谷出久

(パトロールは終わりかな)

僕はいつものように決められた時間内で決められた区域をパトロールする

そろそろ夕方くらいになるだろうか。 そう思っているとかなり高い高層ビルから女の子っぽい子が「死にたい」と叫んでいた

なにやら自殺しようしているらしい

緑谷出久

何やってるの?

彼女に気づかれないように裏から回り後ろから声をかける

_____

っ…!

緑谷出久

…っ

その泣き顔に僕は一瞬にして心を奪われた

僕は少女に近づく

_____

こっ、来ないで…!!

緑谷出久

…どうして?

_____

私は…今から死ぬの

緑谷出久

させないよ

目の前で死ぬのだけはヒーローは見逃すわけがない

_____

なんで黙るの

_____

貴方ヒーローなんでしょう、!?

緑谷出久

きっとこの子はヒーロー反対派の人だろうか。今まで救けてくれた経験がないのだろう

なら僕が_____

緑谷出久

゛生きていれば絶対に運命は変わる゛

_____

…なにそれ

_____

私は今までちゃんと生きてきたよ…?

少女の顔からしてわかる。 辛いことを経験してきた顔をしている

緑谷出久

゛仲間゛や゛恩人゛がきっかけをくれる

_____

…私なんて仲間とか恩人だとか

「いない」とは言わせない

緑谷出久

僕は君の゛恩人゛になる

そうすると彼女は…驚いたような苦笑いをして膝から崩れ落ちて泣いた

僕は一回りくらい小さい体をマントで包み込んだんだ

上霜雪稀

これ…オールマイト…!

デクさんの部屋にはたくさんのオールマイトのフィギュアやポスターがあった

デク

それはその…ファン?というか…オタクというか…カァァァァァ(赤面)

さっきのデクさんとは全く違う

上霜雪稀

すごい…!初めて見た…!

デク

…笑

デク

本当にごめんね。過ごしづらかったら他の人の部屋に__

上霜雪稀

ううん

デク

上霜雪稀

デクさんの部屋がいいな

デク

…!

上霜雪稀

新しい゛お兄さん゛だから

デク

そ、そうか

デク

まあ好きにゆっくりしてね

上霜雪稀

はい

デク

というか君、勉強はできるの?

上霜雪稀

…できると思う?

上霜雪稀

今年15の代に入るのにやばいなあ

デク

上霜雪稀

本当にいじめられてた私は弱いなっ…!

デク

弱くないよ

上霜雪稀

デク

゛あの時゛君は自らの意思で自分の死を止めたんだ

デク

全然弱くなんかない

上霜雪稀

…わかってる笑

デク

わかってたんかよ!!

なんだか楽しいな

デク

ってか…僕達が学校の時は君どうするんだろう

上霜雪稀

私は少しずつ高校に行けるように勉強する

デク

上霜雪稀

小6ぐらいから学校に行ってないから知識は0からのスタートだけど

デク

僕も手伝うよ

上霜雪稀

いいの…?

デク

うん任せて

デク

雄英高校79の偏差値で入ったんだから

上霜雪稀

上霜雪稀

ありがとうございます

僕が君の゛恩人゛になる

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