小春
紫津ちゃん、紫津ちゃん!
紫津
んー?
小春は私と同い年で、昔から仲が良かった。
だけど今の小春は5歳までの記憶しかない。事故で記憶を失くした。おじさんおばさんも、事故で亡くなったらしい...
それで今は、私が面倒を見ている。
小春
月が綺麗ですね
小春
昨日知ったんだけどね、私が紫津ちゃんに贈る言葉にぴったりじゃない!?
紫津
...!
紫津
小春ちゃんたら、それは愛してる人に言うんだから、女の私じゃ違うわ
小春
合ってるもん!私、大きくなったらお父さんよりもね、紫津ちゃんと結婚したいの!
小春が私の事が好きなのは薄々気付いていた。でも小春が隠そうとするから、気付かないフリをしていた。
紫津
子供って可愛いわねぇ...ふふっ
小春
ほんとなんだから!
紫津
私には、
小春
?
紫津
私には見えないわ
小春が私を好きだなんて、嘘だと信じていたかった。